９９年「レ・ミゼラブル」世紀末公演感想
９９年「レ・ミゼラブル」世紀末公演感想
ｉｎ 東京帝国劇場
 8月13日（金） マチネ 13時開演 鹿賀バルジャン |
座席 ： Ｗ列－42番 （Ａ席）
キャスト
ジャン・バルジャン ：
鹿賀丈史 ジャベール ： 川﨑麻世
マリウス ： 戸井勝海
エポニーヌ ： 島田歌穂
コゼット ： 早見優
ファンティーヌ ： 鈴木ほのか
アンジョルラス ： 岡幸二郎
ガブローシュ ： 秋山拓也
テナルディエ ：
山形ユキオ テナルディエ夫人 ：
前田美波里
男性アンサンブル
神保幸由、大須賀ひでき、森田浩平、高野絹也、西村直人、石山毅、岩田元、祐木鎧
、津田英佑、青柳勝太郎、酒本朗
女性アンサンブル
高谷あゆみ、児玉奈々子、坂口阿紀
、江川真理子、国分美和、岩本あゆみ、鈴木輝美、尹 嬉淑
感想
約1ヶ月ぶりのレ・ミゼラブルでした。劇場入りすると、入り口にバックツアーの申し込み用紙が。今回はハシゴの予定があったのですが（キャラメルが構えていたのです）、時間も空いているしということで落ちることを承知で応募。すると、案の定落選しておりました（爆） でも、今から思うとこの日落選してよかったかも…というのは、残念なことに私の気持ちが「レ・ミゼ」の舞台にマッチしなかったからなんです。そんな訳で、今回の感想はあまりいいことが書けません…読みたくないなあ～という方は、今からでも遅くはないので（笑）他の場所へお移りいただくことをオススメします(^_^;)
なぜかなあ～、私の心の中のどこかに「飽き」が芽生えてしまったのかなあ～…でもそうは思いたくないのですが…とにかく、始まってから最後まで全然気分が乗らなかったのです。どこが悪いというわけではないのですが、どうも舞台全体に締まりがないように思えてしまってほとんど感動できなかった…。役者さんそれぞれの魂みたいなものがちっともこちらまで伝わってこなかったのです。おかげでなんと私は…３回眠ってしまった（爆） なんでだろう…なんだかすべてがちぐはぐって感じで、正直、観終った後、ものすごく後味が悪かったんです。だから今回はカーテンコールでもあまり拍手ができなかった…（心の中ではちょっと怒りすら感じてしまったくらい）。公演もそろそろ終盤に入って来て役者の皆さんお疲れなのでしょうか。でも、こう感じてしまったのは私だけかもしれませんねえ…。現に一緒に見にいった私の友人は「結構感動したよ」と言っていたし…。これからあと４回も観劇予定があるのがなんだか恐ろしくなってしまった今日このごろです（苦笑） 以前はこんなことなかったのに…「慣れ」が出てきちゃったのかなあ。初日のときよりもガックリとしてしまった今回の公演でした。
が、場面場面では「いい」と思ったところもあったので（というか、印象に残ったところ）そこを挙げてみたいと思います。
まず、鹿賀バルジャンが川﨑ジャベールをファンティーヌが死んだあとで殴るところ。ここはそれぞれのバルジャンで殴り方の度合いとか違って興味深いんですよね。で、鹿賀バルジャンのパンチ（笑）、川﨑ジャベのあの倒れ方からみると…殴った後にじわじわとその影響が出てくるってパターン。殴られてから少しバルジャンを追おうとするのですが徐々に殴られ効果が増してきて力尽きていく川﨑ジャベールがなんだか笑えてしまいました（笑）
その川﨑ジャベール、歌い方のしつこさが少しは改善されたようです。前よりは聞きやすくなってました。でもちょっと何かが足りない感じだったかなあ…
はじめて観たとき、お子様度満点だったガブローシュの秋山君ですが、随分よくなってますね。ガブローシュの小生意気さが出て来たと思います（まだちょっと幼さが残ってますが）。それから、死に方がとても上手くなってます。鞄投げは…う～ん、彼のあの力だったらきっと今公演では絶対に上まで届かないだろうな(^_^;)
逆に、今回あまり出来がよくなかったのが岡さんのアンジョルラス。声はひっくり返ってしまうし、全体的になんだかお疲れが出て来ているって感じで残念でした。それなりに熱いアンジョルラスを演じているのですが、彼の叫び声にはあまり感じうるものがなかったのです…。「レ・ミゼ」と平行して他の公演も仕切っている岡さん…やはりちょっとお疲れ気味なのではないでしょうか。給仕になっても今回はほとんどお笑いらしい行為はなくてちょっとつまらなかったです（テナ夫人の落としたスプーンも一つ取り忘れてたし(^_^;)）←岡さんファンの方こんな感想でごめんなさい(..)
そんななか、今回の観劇の救いともなったのが成長した戸井さんのマリウス！まだ多少、確固としたキャラクターを掴みきれていないながらも初々しい戸井マリウスを堪能させていただきました(^○^)
コゼットと出会った瞬間に恋に落ちた時の表情など、戸井さんの初々しさがそのまま出ていてｇｏｏｄ！（バルジャンとコゼットがテナ夫妻に施しを与えるときまで口開けっ放しで呆然としていたのが可愛かった(^｡^)）
それに、コゼットがテナルディエの手下に襲われたときなど、喧嘩は弱いのに必死になってコゼットを守ってるんですねえ～。コゼットを抱え込むようにして無理にファイティングポーズを取っているのなんてめちゃくちゃ可愛かった(*^｡^*)
ＡＢＣカフェでも顔がもう抑えていても笑みが零れてしまって～～って感じで。そのニコニコ加減が実に観ていて微笑ましいんです、戸井さん(^_^)
もう頬っぺたのあたりがポッと赤くなったりして（笑）
でも、顔ではニコニコしていながらももう汗びっしょり(^_^;)
今はまだ必死な状態なんでしょうね。コゼットの家に辿り着いて門の上をよじ登りますが、戸井さんはそのスマートな体型とはちょっと違って、かなりドンくさいです（笑）
そのドン臭さもまた魅力的なんですけどね。戦いの最中の戸井マリウスは…はっきりいって惚れそうにカッコイイ…（爆） 切れ長の目がまた鋭く光ってる！カッコイイ…（爆）
エポニーヌの死後、茫然自失状態に陥るところにもう少しニュアンスを持たせれば完璧ですね。と、カッコイイづくめの戸井マリウスだったのですが、一つ気になった点が…。登場シーンでなぜか笑みをこぼしながら現われたように見えました。パリの町は崩壊寸前なんだから、やっぱり岡アンジョルラスの様な苦渋の表情みせたほうがいいんじゃないかなあ。それがちょっと気になった点ですね。あとはもうほとんどＯＫ！
私かなり戸井さんに傾いてるなあ（爆） 新しくコーナー作っちゃったりして←今の状態じゃ無理だよ＞自分（爆）
| ７月17日（土）
ソワレ
17時開演 鹿賀バルジャン
|
座席 ： 2階席Ｊ列-１７番 （Ｂ席）
キャスト
ジャン・バルジャン ：
鹿賀丈史 ジャベール ： 村井国夫
マリウス ： 石井一孝
エポニーヌ ： 本田美奈子
コゼット ： 純名理沙
ファンティーヌ ： 鈴木ほのか
アンジョルラス ： 今拓哉
ガブローシュ ： 大矢 翔
テナルディエ ： 山形ユキオ
テナルディエ夫人 ： 前田美波里
男性アンサンブル
神保幸由、
林アキラ、
大谷美智浩、
和田哲監、
西村直人、
小鈴昌記、
岩田元、 井上一馬、 津田英佑、 青柳勝太郎、 酒本朗
女性アンサンブル
高谷あゆみ、 児玉奈々子、 井上めぐみ、
江川真理子、 国分美和、 岩本あゆみ、 鈴木輝美、
大川美佳
感想
※ ごめんなさい…感想を書くのが１ヶ月も遅れてしまい、当時の記憶がほぼ消えかかってしまいました（爆）よって、かなり短くなり皆さまの希望に添えるものが書けませんでした（いつも添っているわけでもないかもしれませんが(^_^;)）
今回の観劇目標だったのが石井一孝さんのマリウス！やっとやっと会えましたぁ～～(^_^)
禅さんや戸井さんがコゼットへの愛情を強調しているのに対して、石井マリウスはどちらかといえば革命の戦いに苦悩しているっていう印象が強かったです。もちろんコゼットへの恋心にも胸焦がしているのですが、それ以上に正義感が強いっていうイメージですね。革命の戦いシーンの石井マリウスは絶品です！！特に最後の戦いに入る前、バリケードの上でこの世のものとは思えないようなめちゃくちゃ悲痛な叫び声を上げるんです…これがもう切なくて切なくて涙を誘いました(T_T)
革命に生きたマリウス、といった面では映画版の「レ・ミゼ」マリウスに似たところがあるかもしれません。
久しぶりといえば、大谷さんのグランテールです。ホンとお懐かしい…でも、しばらく見ないうちになんだか風貌が変わってしまいましたねえ。前回よりもちょっとおとなしくなってしまったイメージを受けました。私は大谷さんのグランテールが本当に好きだったので、次回はもう少し自虐的なグランテールが見てみたいなあ。
ますます磨きがかかってよくなっているのが今さんのアンジョルラスでした。いや～、本当に力強い歌声だし、学生のリーダーっていう風格が見事に表現されていました。死に臨む戦い場面では思わず胸が熱くなりました。もう死に方もバッチリのようですしね（笑）
初見といえば、大矢くんのガブローシュ。適度なお子様度でなかなか演技も上手かったです。特に、最後銃弾に倒れるときの演技がめちゃくちゃ巧くて思わず涙ぐんでしまいました。がんばれ！大矢君！！
あと嬉しかったのが、前回に引き続き、今回もアンジョルラスの死の場面でひとつの拍手も起こらなかったことです。２回もこれが続くと、拍手無し派の私としてはとても感動してしまうのでした。
また、久しぶりに２階席後ろから観劇して改めてこの舞台の照明美術の美しさに感動してしまいました。特に下水道をバルジャンが進むところは絶対２階席からのほうが臨場感がありますねえ。ただちょっと遠いっていうのが難ですけど（爆）
ごめんなさい～～～今回もこれまで…（爆）
| ７月２日（金）
ソワレ
18時30開演 滝田バルジャン
|
座席 ： Ｓ列-１４番（Ａ席）
キャスト
ジャン・バルジャン ：
滝田栄 ジャベール ： 村井国夫
マリウス ： 戸井勝海
エポニーヌ ： 島田歌穂
コゼット ： 早見優
ファンティーヌ ： 鈴木ほのか
アンジョルラス ： 岡幸二郎
ガブローシュ ： 鈴木輝美
テナルディエ ： 山形ユキオ
テナルディエ夫人 ： 森公美子
男性アンサンブル
神保幸由 、林アキラ、 森田浩平、 高野絹也、 斎藤桐人、 小鈴昌記、 乾アキオ、 祐木鎧、 西村直人、 岩田元、 井上一馬
女性アンサンブル
大川美佳 、麻生かほ里、 坂口阿紀、
井上めぐみ、 山田ぶんぶん、 岩本あゆみ、 木村聡子、
尹嬉淑
感想
※ ごめんなさい…感想を書くのが１ヶ月も遅れてしまい、当時の記憶がほぼ消えかかってしまいました（爆）よって、かなり短くなり皆さまの希望に添えるものが書けませんでした（いつも添っているわけでもないかもしれませんが(^_^;)）
滝田バルジャンを観るのは実に１年半ぶり！そう、１年前は一度も観なかったんですよね（爆）でも、今年の滝田バルジャンは一味ちがう！という噂を聞きつけて見にいくことになりました。いやいやいや～～それにしてもメチャクチャあつ～～～～く燃え滾るようなバルジャンでしたぁ～(^_^;)
もう、体中からバルジャンの全魂が放出されてる感じです！おかげで、滝田バルジャンと村井ジャベールの戦いシーンがいつもの倍は加熱してみえてしまいました(*_*)
ファンティーヌの死後、バルジャンがコゼットを探しに出掛けるシーンがありますが、この時のジャベールを殴るときの勢いは滝田バルジャンがピカイチですね…(^_^;)もう、ジャベールを殴り殺してしまうような勢いで（苦笑）殴った後拳を痛めてしまっている仕草を見せているのがめちゃくちゃ印象的でした(^_^;;;;;;;;)
滝田バルジャンを観ていると、人生もっと全力で生きなきゃいかんなあ～と思ってしまうのでした。
久しぶりといえば、島田歌穂さんのエポニーヌも１年半ぶりくらいでした。まさに、年齢を感じさせませんねえ。仕草のひとつひとつが可愛いのはさすがです！「恵みの雨」では段々死が近づくにつれて声が出なくなっていくのがとても印象的でした。
前回でラストだと思っていたモリクミさんのテナ夫人にまたまた出会えました！もう出てきただけで笑いを誘ってしまうそのキャラクターは最高なんですが、そういった中でもちゃんと「卑屈な夫人」を演じてしまうのがすごいですねえ。やっぱり夫人役はモリクミさんが一番最高だと思います。宴会乞食のシーンでその豊満な胸を武器に（笑）岡給仕を脅しまくっていたのがめちゃくちゃ笑えました（笑）
もっと観たかったなあ…
さて今回の観劇目的のひとつとして、戸井マリウスを見る！というのがありました。前回まではずっとグランテールやコンブフェール演じていた役者さんです。だから、学生たちと一緒にいるシーンでは思わず「そう言えば前回は酒に酔ってたんだよねえ」とか余計なことを考えてしまいました（爆）
で、最初に登場した時の印象ですが… まさに「純和風顔のマリウス」！！ジャパネスクなマリウスというイメージをすごく受けました。もう、上から何羽も折鶴が落ちてくるのが見えるような（どんな表現だ（爆））
とにかく気風に溢れたマリウスですねえ。うわさ通り、ビジュアル的にはホントＯＫ！顔を汗だくにしながら歌っているのを見ると、まだ余裕がないのかなあ～とか思ってしまいましたが、なかなか初々しくてよかったですよ。これからが本当に楽しみな役者さんですね。
そうそう、今回の舞台では客席にはかなりおとなしいお客さんが多かったのか、アンジョルラスの死の場面でひとつも拍手が起こらなかったんです！！そう！私はこれを待っていたんだよ～～～！！！あの場面はやっぱり拍手の音を聞きたくないんですよね。だからいつもにもましてより一層深みを感じて非常によかったです。何年ぶりだろう･･･ あのシーンで拍手をひとつも聞かなかったのは…
ごめんなさい～今回はこれまで…（爆）
| ７月１日（木） マチネ 13時開演 鹿賀バルジャン 1500回記念公演 |
座席 ： Ｔ列 （Ａ席） ※今回は感想の性質上詳しい場所は伏せます(^_^;)
キャスト
ジャン・バルジャン ：
鹿賀丈史 ジャベール ： 川﨑麻世
マリウス ： 石川禅
エポニーヌ ： 本田美奈子
コゼット ： 純名理沙
ファンティーヌ ： 岩崎宏美
アンジョルラス ： 岡幸二郎
ガブローシュ ： 秋山拓也
テナルディエ ： 斉藤晴彦
テナルディエ夫人 ： 前田美波里
男性アンサンブル
神保幸由、林アキラ、森田浩平、高野絹也、西村直人、石山毅、岩田元、井上一馬、津田英佑、青柳勝太郎、酒本朗
女性アンサンブル
高谷あゆみ、麻生かほ里、井上めぐみ、江川真理子、山田ぶんぶん、岩本あゆみ、木村聡子、大川美佳
感想
本当は観に行く予定ではなかったのです…本当に。でも、会社が創立記念日とかで午後休業…。これは観劇の神が私に「行け」といっているのではないかと勝手に思い込んだ私は、迷うことなく帝国劇場に（苦笑）
というわけで、予定外ではありましたが、急に行きたくなった私の欲望に負け…図らずも1500回記念という節目の公演を観ることができました。これも何かの因縁ですかねえ…って大袈裟か（爆）
金銭的に苦しいものもあったので当日券のＡ席を購入。座席につくと周囲に団体さんらしきダイナミックなオバサマ達がひしめき合っていて…始まる前からなにやら「いや～～～～な」予感が(^_^;)
で、この素晴らしき記念すべき公演でその予感が見事に的中してしまいました（苦笑）
しかしいざとなると弱気になる私はどうしても注意することができず…この場を借りてこの日の鬱憤を少し晴らしたいと思います（笑）
でも、内容的にはこの最悪の状況以上の出来でものすごく感動したんですよ！
というわけで、今回の感想は「感動のみを味わいたい方」のために私の心の叫びの部分を見にくく致しました。もしも、「私の心の叫びも聞いて笑いたい」という方がいらっしゃいましたら、お手数ですがその部分（黄色い文字になってます）をドラッグしてください（笑）かなりすごい言葉もあります（爆）
1500回記念とあって囚人の登場から拍手喝采。この時点で「今日は特別な公演なんだなあ」ということを実感してしまいました。この舞台の熱気が伝わったのか、キャストの皆さんも気合いが入りまくっていて囚人シーンはかなりの迫力でした。（●●市民のオバサマ方、覚悟はしていたがこの冒頭シーンで相当話に花が咲いてました（怒）囚人が登場した時点で「どれが鹿賀丈史？」「ここにいないんじゃないの？」「あれじゃない？」とまあすごいことすごいこと…こら～～～！！！自分の心の中でそんな言葉言えよ～～～！せっかくの記念公演なんだからさあ(-_-;)）
まず冒頭の鹿賀バルジャン、初日に観た時よりも数段よくなってました。なんといってもあのふてぶてしさがいい！今回はさらに磨きがかかって心を閉ざしているようでした。「まともな宿屋」での喧嘩シーンもすごい迫力。バルジャンがどんどん絶望と孤独に押しつぶされていく様がすごく伝わってきて痛々しかったです。でも、鹿賀さん、気合いが入りまくっていて「黄色い紙切れ見せねばならん～」の歌詞がちょっとしどろもどろになってしまってました（笑）
そして司教様登場。林さんの司教様、実に1年ぶり！ますます板についてるって感じでしたねえ。なんか以前よりも厳しさみたいなのが加わっていてすごい威厳のある説得力ある司教様でした。この司教様に説教を受け、放心状態になりながら追いかけようとフラフラする鹿賀バルジャンがまた印象的でした！（この大事なシーンでもまだ話しまくってるオバハン軍(-_-;)
おまえ達も司教様に一回説教されたほうがいいんじゃないの！？）
でも、今回恐ろしいくらいの迫力で圧倒されたのが「独白」シーン。いつも迫力ある鹿賀さんの独白だったのですが、この日はいつもの1.5倍はすごかった！なんていうのかなあ…こう…血を吐くような痛烈な叫びって感じで。今までどんなに心を固く閉ざして世の中を憎んできたかっていうのが恐ろしいほどヒシヒシと伝わってきたんですよ。鹿賀バルジャンが生涯死ぬまで苦悩するんだろうなあ～っていうのがこのナンバーにすべて含まれている気がしました。ここは文句なしに大感動致しまして、思わず落涙してしまいました(;_;) （本当はしゃべってたのかもしれないがそれも気にならないくらいすごかった。さすがにあのババアどももだまったのだろうか(-_-;)）
工場のシーンでいよいよ岩崎ファンティーヌが登場。岩崎さんも心なしかいつもよりハイテンションのようで、夢やぶれてでは私も久しぶりに切ない想いにさせられました。（案の定、ミーハーなオバハンたちは「あれ、岩崎宏美？」「そうよそうよあれあれ」と騒ぎ出す(-_-;)
あんた達ひとりで堪能できないのかい(-_-メ)）
ジャベールに逮捕されそうになったとき、バルジャンに対して岩崎ファンティーヌ、今回すごい感情ぶつけてましたねえ。それだけに、鹿賀バルジャンの苦悩がまたまた浮き彫りになってよかったです。そしてあの「裁き」シーン。これもまたまたすごかった！この一言に尽きます。歌詞のひとつひとつに苦しみが恐ろしいほど込められているんですよ。「誰だ～～～！！」の迫力は今季最高だったのではないでしょうか(ﾟoﾟ)
とにかくいつもの倍は苦悩している鹿賀バルジャンにひたすら感激いたしました(T_T)
さらに、ファンティーヌの死の場面、苦悩に苦悩を重ねていた鹿賀バルジャンにはじめてすごく優しい面が…
ファンティーヌが死んでしまった後、がっくりと膝を落としたのがとても印象的でした(T_T)
川﨑ジャベールとの対決シーンはものすごい迫力で進展させていたんですけど、ファンティーヌの側で誓いを述べる時はいつもよりも優しい表情になっている…
今回はなんだかとても感受性豊かな鹿賀バルジャンだなあと思ってしまったのでした。
さて酒場のシーン。ここでは周囲の団体さんが恐ろしく盛り上がって受けていたので(^_^;)
ここはちょっと面白い場面だしその模様をクリアな文字でお届けします（笑）
まず、前田夫人が登場し、俄然騒がしくなる周囲。「あらモリクミじゃないの」「ビバリよビバリ」等など…(^_^;)
斉藤テナルディエがやったチカン行為のとばっちりを受ける客のシーンで今までよりも派手な反応（笑）←かなり受けていた。「便所に入れば5％上乗せ」でまたまたオオウケ（笑）
で、極めつけが前田夫人の戯言にバカ受け（爆笑）←特に「うぬぼれやろうの●×▲」では相当下品な笑いを(^_^;)
私はこれにかなり圧倒された（爆）と、まあ、舞台よりも周囲の反応がやたら気になって笑ってしまったのでした(^_^;;;)
さて、森でのリトルコゼットとバルジャンの出逢い。今回は、鹿賀バルジャンの登場するタイミングがすごくよかったです！なのでいつもにも増して出逢いシーンで感動してしまいました。宿屋に着いた後も、心なしかいつもよりもコゼットに対して優しくソフトに接する鹿賀バルジャン。前半で相当苦悩色が強かっただけになんだかこういう表情はすごく印象に残りました。コゼットを喜びのあまりぐるぐる回すところもかなりすごい（笑）
チビコゼちゃん、笑ってはいるけど、半分泣きが入るんじゃないか心配するくらい迫力ありました(^_^;)
そしていよいよ10年後のパリ。秋山ガヴ君、前回よりもお子様度が少なくなっていてよくなってました。歌声にも張りが出てきたし、なまいきっぽさも段々板についてきたようです。で、岡アンジョルラスと石川マリウスの登場！岡さんを見るのも実に1年ぶりだったのですが、なるほど、うわさ通り美しさに磨きがかかっておりました(^_^)
禅さんもまあ気合いが入った登場だったのですが…髪型がチョット寝癖チックであまりイけてなかった（苦笑）あれはもしかしたら貧乏学生を強調するための演出だったのだろうか…(^_^;)
でも、今回の禅さんのマリウスはすごく分かりやすくてよかった！なにがそんなに分かりやすかったかといえば、「恋する度が200％に達しているマリウス」（笑）
いやほんと、それくらい前回にも増してコゼットとの恋のドツボにはまってるんですよ（笑）
それを述べる前に、ジャベールの介入場面。川﨑ジャベール、前回とは打って変わってめちゃくちゃ気合入りまくってました(^_^;)
ただ、気合いが入りすぎて伸ばし伸ばしに歌う歌い方がちょっとしつこく感じられてしまったのは残念でした。（このシーン、随分音楽的にも騒がしくなるのでこれ幸いとまたもやガヤガヤ始まる団体達…(-_-)
どうやら梅毒ばあさん役の山田ブンブンさんがモリクミではないかとの論争をしていた模様…予想はしてたけどね、こういうガヤガヤは。でもやるならもっと短く済ませろ（怒））
さて、見所のひとつである学生達の「ＡＢＣカフェ」。なんといっても際立って面白かったのが寝癖の･･いやいや禅さんマリウス（笑）
カフェに現われる時も心ここにあらず(^_^;)
入ってくるなりいきなり夢中でコゼットの話を仲間達に喋り捲ろうとして思わず西村ジョリに口を塞がれてしまったのがめちゃくちゃ可愛かった(*^_^*)
「彼女は幻～」と言っている時なんかもう目にハートやら星やらが飛び交ってるんですねえ（笑）
なのでなおさら仲間からの冷やかしが今回すごかった(^_^;)
特に西村ジョリ君は盛んに冷やかしまくって石川マリウスをオタオタさせていたのが笑えました。アンジョルラスが「今が決断をする時だ」と熱く説いているのにまるっきり耳を貸そうとしないし(^_^;)
もう本当に息が止まりそうな表情で自分の恋を熱弁する石川マリウスはまさに恋の熱病に侵されてるって感じ（笑）
ようやくアンジョルラスや仲間の説得に目が覚めて民衆を集めに出掛けたはいいけど、エポニーヌが知らせにやってきた時はまたまた病ぶり返し状態で(^_^;)
今までの革命への勢いはどこへやら…まっしぐらにコゼット宅へ向かって突っ走っていってしまうのがまたまた笑えてしまった。とにかく、今回の禅さんのマリウスの恋の熱病はかなりの重症だったようですね（笑）
前後しますが、岡さんのアンジョルラス、私は去年までのよりも好きです。いつもひとり孤高のアンジョルラスって感じだったのが、今回はなんかひとりひとりの仲間を大切に想っているっていうのがすごい伝わってきたんです。特に語りかけるような歌い方が印象的ですね。
「燃える～矢が胸に飛びこんだ～」状態の石川マリウス、もう、コゼットの家の門の前で「大文字焼き」以上の火力で燃え上がってました（笑）
はっきりいって、エポニーヌのことは本当にアウトオブ眼中（爆）
ところが、こんなに大興奮していてもいざ本人を目の前にするととたんに火力が低下しちゃうのがまた可愛い（笑）
緊張しながらも必死に彼女への思いを伝えようとする石川マリウスには思わず声援を送りたくなっちゃいました(^_^)
で、いざ想いが通じたらまたまた喜び爆発（笑）
隠れるのもあと一歩遅かったら完全にバルジャンに見つかってるな、ありゃ（笑）
と、こんなに恋にノー天気な石川マリウスとは対照的に重い過去を思いっきり背負っている鹿賀バルジャン。いつも何かに脅えて生きているっていうのがものすごく伝わってきて緊迫感がいつもよりも感じられました。
ワンデイモアはもう圧巻！いつもよりもまた更に迫力増したって感じかなあ。民衆のパワーがびんびん伝わってきて歌い終った後もしばらく席を立てなかったですね。（この感動的なところで、なぜまたしゃべりの虫が騒ぎ出してんのかなあ（怒）
この休憩時間にもうどっかいっちゃっていいよ(-_-)
戻ってくるな、クソババア！）
休憩時間には異例のアナウンス「上演中は他のお客様のご迷惑になりますのでお静かにご観劇ください」
はぁ～～～こんな記念すべきに何とも虚しいアナウンスだった…(^_^;)
２幕冒頭で印象的だったのが本田エポニーヌ。「手紙を渡してほしい」と言うマリウスに「わかってくれない」と言うシーンでなんだか言葉じりが涙で消えてたんです…分かるなあ･･･あのときのエポニーヌの気持ち。それほど今回の石川マリウスはコゼットに夢中だったんですよねえ。（もう始まっていると言うのに、休み時間の延長のように話しまくる団体軍団…(-_-メ)
オンマイオウンでもその勢い留まらず…あのときは本当に首締めたくなったよ(-_-メ)
ただ、特にうるさかった前列の2大ババアの姿が見えない！このまま絶対に帰ってくるなよ！と祈るような気持ちだった私…(^_^;)）
そしていよいよ砦シーン。この時の岡アンジョルラスがすごくよかった！仲間のひとりひとりに語り掛けるように歌っているんですよねえ。皆を本当に大事に想っているっていうのがヒシヒシと感じられました。なので、以前にも増して説得力が出てきているんです。ちょっと森田アンジョルラスを彷彿させる感じだったかな。（ここに来ても機関銃のように喋り捲るババア…こら！アンジョルラスの声に耳を傾けろ！！話のネタっていうのが休憩時間の土産物屋の話っていうのも何とも…（怒））
さて、恵みの雨シーン。本田エポ、本当に死にそうになる演技が上手くなりましたねえ。すごいけなげで涙を誘いました。以前よりも涙量の減った石川マリウス、必死にエポニーヌに語り掛けているんですけど、やっぱり最期まで彼女は友達以上になれなかったんだなあってすごく感じました。それでも、運ばれた後のエポニーヌのぬくもりをいつまでも握り締めて立ち尽くしている姿がとても切なかった…。もう立っているのがやっとっていう状態で、無理矢理体に鞭打って動いているっていうのがまた痛々しかったです。このあとの石川マリウスを見ていて、「彼はいったいなにを支えに動いているんだろう」って考えさせられてしまいました。アンジョルラスが「少し安め」って言いたくなるのも今回すごく説得力あるように感じられました。（なんと、この感動どころの一連シーンでも話まくっていたババアども！何を思っていたのかエポニーヌの死の場面で突然拍手始めるし…こら！ちゃんと見ていないんなら外に出て買い物でもしてろっつーの！！！）
バルジャンの「彼を帰して」。相変わらずエコーが効いているんですけど(^_^;)今回は、鹿賀バルジャンのマリウスに対する熱い思いがものすごく伝わって来てとても感動しました(T_T)
今回の鹿賀バルジャンていつもにも増してすごくストレートにこちらに訴えかけてくるものを感じるんですねえ。そしてアンジョルラスの「市民はこない」…悲しい！アンジョルラスの絶望感がまたまたすごく伝わってくる(T_T)
きっとそれが伝わったのか、無理矢理返される女性達の泣き叫び声がホンとにすごかったです。舞台袖に引っ込んだ後も聞こえて来ていたので、きっと本当に泣いていたんだろうなあ。（なんと、一番戻って来てほしくなかった元凶のババアどもがこのシーンで登場（爆）両手には銀座で買い物しまくっていたのがありありと分かるほどの袋が…こら～～～～！なんで戻ってきたんだよ！しかもこんないいシーンで(-_-ﾒ)
で、開口一番「なに、誰か死んだの？」 私はあんた達を殺したかったよ(-_-ﾒﾒ)）
前回、ガブローシュの死の場面であまり感動できなかったのですが、今回の秋山君はなかなかよかったため、胸が痛かったです。周囲のオバサマ方も彼の演技に心打たれたようで、死んでしまった瞬間「あ～…」と思わず声を出してしまっていたのが印象的でした。ガブローシュの死後、学生達の泣き叫び方がまた涙を誘うくらい痛々しい…私はそれだけでもう落涙。そして彼らの最期。岡アンジョルラスは死に際もお美しい(^_^;)
鹿賀バルジャン、ずいぶん撃たれてたなあ…(^_^;)
（この大事なシーンで買い物袋をごそごそ開けるヤツラ…おい、さっさと出ていけ！）
でも、そのあとの鹿賀バルジャンの「マリウスが生きていたと知った時の表情」がとてもよかったです！バルジャンがいかにマリウスを心に留めていたのかその表情がすべて語っていたって感じですね。（今回はアンジョルラスの死にブラボーの声が…私個人的にはこの掛け声に納得いきません(-_-)ま、個人の自由だからいいんだけどね。で、下水道シーンになってますますお話に花が咲くオバハン…あんたら、いい加減にせえよ(-_-ﾒ)）で、いよいよバルジャンとジャベールの最後の対決ですが、本当にすごい迫力ありました！特に鹿賀バルジャンの「みろ～！ジャベ～ル！！」はやっぱりすごかった…もう終始圧倒されっぱなしでした。そして、川﨑ジャベール、そのオーバーアクションがいかんなく発揮され、なおかつとても生きていたのが自殺シーンでした。特に落ちるところは圧巻で、私は心の中で「素晴らしかったぞ～」と叫んでいたのでした！
で、石川マリウスの「カフェソング」。盆が回ってきた時の彼の表情はまさに「魂を抜かれた状態」。もう茫然自失で独りになってしまったことへの悲しみがヒシヒシと伝わってきました。そして歌っているうちに仲間達のことを思い出し、次第に哀しみの感情を爆発させていく過程もすごくよかったです。
さらに今回の泣き所だったのがバルジャンの告白シーン。私はいつもここで必ず涙しているのですが、今回も例に漏れずぼろ泣きしました。「愛する息子よ」のセリフ…何時もあまり感じられなかった鹿賀バルジャンの深い愛情が今回ビリビリと感じられたんです。そのセリフを言われた時にとても嬉しそうな表情をした石川マリウスが告白を聞くにしたがって涙で言葉を詰まらせるのも実に感動的(T_T)
鹿賀バルジャンってホント、絶えず苦悩していたのでこの告白を述べるのって本当に気の許した人だけ何だって思うんですよね。だからなおさら今回は泣けました(T_T)
でも、去り際では後ろを振り返らずに去っていく…やっぱり苦悩のバルジャンには胸打たれます…。（それを追いかけようと必死になる石川マリウスも泣ける…）
（この感動すべきシーンで緊張感がブッチぎれて喋り捲り出したのがなんと後ろの団体軍団…何故、このシーンに集中できないかなあ…（怒）
その理由…それは後ろの女達の観劇目的が「レ・ミゼ」ではなく「川﨑麻世」自身だったため（爆）
気持ちは分かるが、それだったらせめて寝ていてくれ！周りの迷惑っていうの考えられないかねえ、最近の客は(-_-ﾒ)）
結婚式シーンは舞台客席ともに今までに無い盛り上がりでした！特に印象的だったのが岡給仕（笑）
テナルディエ夫妻が落としてしまったお盆などを掴もうとして失敗、見事に舞台の中央ですっころんでしまい（笑）しりもち状態でそのまま呆然としていたのがめちゃくちゃ笑えました(^_^)
その後も興奮覚めやらぬようで、西村氏に盛んに背中をさすられて落ち着かされていました(^_^;)
が、宴会乞食で会場から大手拍子が起こり、またまたご機嫌の岡給仕！会場と一緒に手拍子を打ちながらご機嫌で退場されました（笑）
この楽しいシーンが嘘のように感動的だったのがやはりバルジャンの死のシーン…。この日の鹿賀さんはもう登場した時から万感のこもった表情をしていて、それを見ているこちらまでが思わず落涙…(T_T)
コゼットが走り寄ってきた時の「信じられない」といった表情、「自分は許されていいのだろうか」と最後まで葛藤する表情、…でもなんといっても私を感涙させたのが「最期の告白」で鹿賀バルジャンが涙で言葉を詰まらせながらコゼットに語り掛けていたことです(T_T)
鹿賀さんがあそこまで感極まって芝居するのをはじめて観たのでもう…言葉にできないくらい胸が詰まってしまって…もう最後はこちらも涙涙でした(T_T)(T_T)
（なんと、この感動シーンで、後ろの軍団、完全に緊張の糸がプッツンしてしまったようで、まったく関係ない話で盛り上がり、笑っていた…(-_-ﾒ)(-_-ﾒ)
もう、本当に首締めてやりたかった…（爆））
特別カーテンコール
1500回ということで、記念カーテンコールがありました(^○^)
まず、恒例の花をそれぞれ役者が持った後「1500回記念ありがとう」といったレ・ミゼの垂れ幕がどーんと上から落ちて来ました。そしてここで鹿賀さんから一言ご挨拶がありました。内容はだいたい以下の通りです。
「このレ・ミゼは12年前の６月にロンドン－ニューヨーク－東京と初日を迎えました。そして今日、１５００回目の公演を終えました。１５００回目の公演を日本で迎えられましたのも、偏に、皆さまのおかげと深く深く感謝します。（拍手）
１２年前に舞台に立っていたのは斉藤晴彦、林アキラ、途中で抜けましたけど（笑）岩崎宏美、そして私の４人でした。今回、いつもと同じように心がけてやったつもりですが、１２年前のことを思い出し、今は出演していないキャストの顔などが浮かんで感慨深いものがありました。これからキャストがまた変わるかもしれませんが、これからも続けていくと思うのでよろしくお願いします（拍手）。
今日観た方にはポストカードが配られたと思いますが、ちょっとお得をなさったかな…、と、こう思う次第で…（苦笑）（どうやら鹿賀さん、この後に続く言葉を考えていなかったようで(^_^;;;;)他のキャストの笑いを誘ってました(^_^;)）
最後に皆様おなじみの民衆の歌をご唱和ください。」
この挨拶の最中、舞台の後ろで何やらコソコソと相談をしていた禅さんと岡さんが鹿賀さんの挨拶が終わった瞬間、弾かれたように舞台袖に走っていきました。私はそれを見て「もしやこっちに来るのか？」と思っていると、見る見るうちにアンサンブルの皆さんが舞台下に降りて来て民衆の歌を大合唱！そのうち、２階席からものすごい黄色い声が！私の位置からは見えなかったのですが、舞台上でこそこそ相談していた禅さんと岡さんが出没した模様で大盛り上がりしてました。が、わたしのいた１階席後ろのＡ席ゾーンにはキャスト来ず（爆）
そして恒例の花投げのとき、あちこちに散ったアンサンブルの人たちが普段届かないところまで投げ込んでました。で、Ａ席ゾーンにただひとりやって来てくれたのが西村さん！！（この時点で私の場所がばれそうですが（爆））
私もちょっとお花がほしかったので西村さんにちょっと目で訴えてみたのですが、それ以上にパワフルだったのが前列の団体オバハン達(-_-ﾒ)
その勢いといったら、まるで「何日もえさを与えられなかった金魚（または鯉）」状態のたかり方（笑）しかも手の動きが「烈しい波にさらされているイソギンチャク状態」（笑）
この方々に圧倒された西村さん、私の視線に気づくこともなく、花を遠くに投げ捨てるように放り投げ、逃げるように去っていかれました(^_^;;;;;)
という訳で、このうるさい団体オバサマ達は見事に花ゲットに失敗していたのでした（笑）
民衆の歌が歌い終った時、またまたダッシュで戻ってきたであろう禅さんと岡さんの姿が。岡さんは小さな赤旗を降りながら元気いっぱいだったのですが、禅さん…かなりの疲労の色が(^_^;;;;;;)
もう、ゼエゼエいってました(^_^;)
相当走ったんだろうなあ…私はそんな禅さんを見て心の中で「無理しなくてよかったのに」と呟いてしまったのでした。
ともあれ、色々なことがあった１５００回記念公演でしたが、ポストカード３点セットももらえたし、全員の色紙が載っているチラシももらったし、なによりも鹿賀バルジャンに感涙したしでとても感慨深いものがありました。見にいって本当によかったです。
| ６月２０日（日） マチネ
１２時開演 祐一郎バルジャン |
座席 ： Ｐ-４７（Ｓ席）
キャスト
ジャン・バルジャン ：
山口祐一郎 ジャベール ： 川﨑麻世
マリウス ： 石川禅
エポニーヌ ： 本田美奈子
コゼット ： 早見優
ファンティーヌ ： 鈴木ほのか
アンジョルラス ： 今拓哉
ガブローシュ ： 秋山拓也
テナルディエ ： 山形ユキオ
テナルディエ夫人 ： 森公美子
男性アンサンブル
神保幸由、大須賀ひでき、森田浩平、高野絹也、斎藤桐人、石山毅、岩田元、祐木鎧、西村直人、乾アキオ、井上一馬
女性アンサンブル
高谷あゆみ、児玉奈々子、坂口阿紀、井上めぐみ、国分美和、鈴木輝美、木村聡子、大川美佳
感想
あのショックな初日から約１ヶ月半…久しぶりの｢レ・ミゼ｣です。正直言ってまた感動できなかったらという不安が頭の中を巡っていたのですが(^_^;)、約１年ぶりの祐一郎バルジャンに会えることを楽しみに劇場に赴きました。つい先月、ジョーブラッドレーな祐一郎さんを見てきたのですが、バルジャンはまたそれとはまったく違う役。最近の評判もとてもよかったので、始まる前から結構ドキドキ･･･
で、まず始めに一言…
祐一郎バルジャンに乾杯！！いや～、本当によかったです！！うわさに違わず、以前よりもバルジャン度がアップしているし、なんといってもめちゃくちゃ感動できた(^○^)
これはもうさすがとしか言いようがないですねえ。
幕開き、囚人のバルジャンから目を惹きます…というか、私が注目しちゃってただけかもしれないのですが(笑) 何にそんなにひきつけられたかというと、彼の労働態度(笑) 昨年よりも労働意欲を感じなかったのは私だけなのだろうか(^_^;) なんだかすごいヤケクソに地面を手で掘ってなんども後ろに土をそらしてるんですけど、その態度は明らかに他の囚人から比べると｢いい加減」(笑) う～ん、１９年もこんなところにいたら誰だってあんな風になっちゃいますよねえ。その態度が司教様の銀の燭台を持ち逃げするという行動（あの悪魔の様な笑いも健在で楽しかった(^_^;)）まで影響していてすごくよかったです。そして、その銀の燭台を持ち逃げされて捕まったあとの憮然とした態度もナイスです！私が今まで見た中で一番態度が悪かったかもねえ(笑) でも、銀の燭台を司教様から託された後も「自分の身に何が起こっているのか分からない」といった表情がすごい印象的でした。前回までのバルジャンは自分の罪悪感に押しつぶされそうな表情を見せるのですが、今回は本当に自分の置かれている状況を理解できないといった感じに見えました。だからこそ、そのあとのバルジャンの独白はすごい迫力でしたねえ～！久々に聞く「石の～ように～」からのオリジナルキーにはもう、体中がゾクゾクするような感覚に陥りました。もう、ここだけでもブラボーですわ～祐一郎バルジャン！！
工場シーンではこれまたお久しぶりの鈴木ファンティーヌと石山工場長にお目にかかれて嬉しかったです(^_^)
岩崎ファンティーヌも素晴らしいのですが、個人的にはやっぱり可愛さのある鈴木ファンティーヌのほうが好きなんですよねえ。特に「夢やぶれて」の熱唱は胸に迫って来ました。
馬車の暴走から裁きまでのシーンもものすごくよかったです！下敷きになったフォーシュルバンを助ける時の祐一郎バルジャンはやっぱり優しかった…｢あなたは聖者だ｣ってまさにそのとおりって感じですものねえ、あの優しさは。その優しい祐バルジャンが感情を爆発させる裁きがこれまた圧巻。う～ん、この辺のくだりも去年よりも明らかにパワーアップしている！
でも、前半で一番ジーンと来たのが｢ファンティーヌの死｣の場面。このときの祐一郎バルジャンの優しさはもう格別ですねえ。私は今回このシーンを見て、｢ジャン・バルジャンは本当にこのファンティーヌという女性を愛したのではないだろうか」と思ってしまったくらい…。もう優しさのオーラが漂ってましたよ、本当に。ファンティーヌの死の間際に抱きしめる時が特に感動的でした。今まで彼女にあんなに優しく接した人っていないんじゃないかなあ。
優しいといえば、やはりリトルコゼットとのふれあいシーン。初めて出会った時、テナルディエの屋敷から連れ出す時…
あんな優しいパパがいたらどんな辛いことだって吹っ飛んじゃいますねえ。｢お城が呼んでるよ｣と人形を渡すシーンは見ていてすごく微笑ましいので大好きです。今年の祐一郎バルジャンを観て、｢リトルコゼットになりたい」と思った人の人口がアップしているのは確かでしょうね(笑)
でも優しさアップしたゆえなのか、立ち去る時の乞食を投げ飛ばすといった迫力がかなりレベルダウン(^_^;)
ここ、密かに楽しみにしていたのでちょっと拍子抜けしてしまいました(^_^;;;;;)
話は前後しますが、テナルディエの宿屋シーンで約２年ぶりのモリクミ夫人に再会！！もう最高ですわ～！あの立派な体格から繰り出される大迫力のテナ夫人。見ているだけで充分エンターテイメントになってしまうのがすごい！こずるこしくて、横柄なんだけど、モリクミさんの元来の魅力が前面に出ていてすごく可愛らしい(^○^) 憎めないんですよねえ～ホント。何回でも出会いたいモリクミ夫人ですが、私はあと１回も見れるんだろうか･･･それが本当に残念。山形テナルディエも前回にも増して迫力が出てきました！相手役がモリクミさんということもあってますますパワーアップしたんじゃないかなあ(^_^) 華奢な山形さんとダイナミックなモリクミさんの対比も見ていてとても楽しめました！アンサンブルのチームワークも１ヶ月前よりもずいぶんまとまってきたようですね(^_^)
いよいよマリウスとアンジョルラスの登場！まずは禅さん、以前にも増してますますマリウスという役柄が深くなってきたって印象を受けました。なんていうのかなあ・・・人間的にふくらんだっていうか・・・｢マリウス｣がそこにいるって感覚なんですよね。特に１幕で印象的だったのが、一瞬で落ちてしまった恋の深みにはまっていくマリウス像。まあ、いつも１幕ではマリウスは｢恋に恋してる｣状態なんですけど、今回は今までの中でそれが一番強く感じられました。もうまさに｢狂いそうさ～～～っ！」って感じ(笑)
っていうか、本当に狂っちゃってる(笑)
だからカフェでアンジョルラス達に諭されて戦うことを決意しても心のどこかではまだ捨て切れない部分があるっていうのが見え隠れしているんですね。民衆を集めている最中に彼らを気にせずにコゼットまっしぐらの石川マリウスが実に人間臭くてよかったです(^_^)
う～ん、日々研究を重ねておりますなあ～禅さん！
そして前回かなりの不安を残してしまった今さんのアンジョルラスですが、今回はすごくよかった！今さんのアンジョルラスってホンとにグイグイと学生達を引っ張っていくリーダー色がすごい前面に出てるんですねえ。｢さあ！皆町へ出ていこう！！｣の絶叫はもう体中がゾクゾクしました！！う～～ン、かっこいい～～～(^○^)
ワンデイモアでのアンジョルラスも統率力がすごい全面に出ていて迫力でした！！
さて、ここでもうひとり初見なのが秋山君のガブローシュ。いやいやいや、ちっちゃ～～～い！しかも、声がまだお子様～～～(^_^;)
生意気っぽくやろうとしてるのは分かるんだけど、どうしても｢お子様｣色がでちゃっててイマイチでした。あまりにも可愛すぎ(苦笑)
久しぶりといえば、川﨑麻世さんのジャベール。前回は最後のほうはかなりオーバーアクションがすぎていて気になることも多かったのですが、今回はずいぶん抑えた感じですね。そのぶん、芝居のほうに深みが増しているようでよかったです。が、あのオーバーアクションがけっこう売りだった前回のジャベールが印象的だったので(^_^;)ちょっと物足りなさも…(^_^;)
早見コゼット、１年前に見た時はずいぶん声の出方もよくなってきたとおもっていたのですが…今回はまた逆戻り状態(^_^;)
調子があまりよくなかったのかなあ。ちょっと裏返ったりもしてたし。ただ、はかないコゼットの感じが出ていたのはすごくよかったです(^_^)
さてさて２幕！２幕はなんだか全体的にすごいドラマチックで大変感動いたしました(T_T) 前半でちょっと書きすぎた感があるので（爆爆） ここからはちょっと箇条書きにします(^_^;)ご容赦くださいませ。
●本田エポニーヌの「オンマイオウン」はやっぱり何度見てもいいですねえ。今回は「愛してる」の言葉がちょっと涙で詰まってしまったような感じだったのが涙を誘いました。
●「恵みの雨」今回は何のトラブルもなく一安心（苦笑）
それにしても、本当に禅さんマリウス精神的に強くなりましたよねえ。エポニーヌが運ばれていった後もその手にぬくもりが残っていて目にいっぱい涙を溜めてるんだけど、そこで崩れなくなりました。バルジャンが昇ってきた時に銃を構えにいく姿勢が逆になんだか痛々しいです。
●「うそつき！」の叫びもとってもお子様している秋山ガブローシュ君(^_^;)
やっぱりちょっとイマイチ…可愛いんだけどねえ。麻世ジャベールもちと拍子抜けって感じしちゃうんじゃないかなあ（苦笑）
●戦う老人祐バルジャン…う～ん、見惚れてしまう（爆）←ただこれだけ（爆）
●「彼を帰して」はますます感動的になりましたねえ。絶品！エコーが効きすぎてるかなあ？ともちょっと思ってしまったのですが(^_^;)それにも増して、祐一郎さんの歌い方は本当に感動的でした。特に「彼に命を」のところ…もう心の底からマリウスを想っているっていうのがひしひしと伝わってきますねえ(;_;)
歌の巧さに加えて感情表現の幅もずいぶんと広がったように思われました。
●ガブローシュの死、普段ならここでちょっとウルウルっとくるのですが、今回はちょっと・・・(^_^;)
秋山君の力じゃ、鞄投げもあれが限度だろうなあ(^_^;)
けっこう熱演してるんだけど、イマイチ伝わってくるものがなかったのが残念でした。
●最後の戦いでの今さんのアンジョルラスは前回とは全く比べ物にならないくらいよかったです！！「死のう！！」の叫び声にはなんだか悲壮感と強い意志とが混在しているようななんだかカリスマ性を帯びてるように感じられました。あんな風にいわれたんじゃ、みんなアンジョルラスについていく！って気にもなるだろうなあ。あの時の学生達に一瞬の死への迷いもなかったのではないかと思ってしまいました。それほど鬼気迫っていてよかった！今さん！それに、死に方もちゃんと弾に当たって落ちてたし(^_^;)
←実はこれが一番気になってたもんで(^_^;;;)
●下水道での山形テナルディエの「死んだら～～！」のシャウトが激しくなってて圧倒されました(*_*)
●今回の山口バルジャンと川﨑ジャベールの最後の対峙はすごくよかった！何がよかったかといえば、祐一郎さんの「見ろ、ジャベール！死にかけてる」のところ。鹿賀さんはいつもここですごい迫力で「見ろ～！」と叫ぶんですが（私はここの鹿賀さんがとても好きです）、祐一郎さんは今まで囁くように「見ろ～！」と叫んでいたんですね。それが、今回、鹿賀さんもビックリするほどの迫力で「見ろ～！！」と必死の形相で叫んだんですよ。これがもう、すっごく印象的でした。今回から叫ぶことにしたのかな。
●禅さんマリウスの「カフェソング」。もう言うことないです・・・その歌詞ひとつひとつにマリウスの苦悩が凝縮されてるって感じですね。クライマックスの悲痛な叫びは何度聞いても胸に迫ります。
●マリウスとバルジャンの別れ…あのラストの抱擁がめちゃくちゃ泣けました(T_T)
やっぱり祐一郎さんの優しさ度はアップしている！
●結婚式シーンで目を惹くのはやっぱりモリクミ夫人（笑）もう、その存在だけでいつまでも舞台に立っていて欲しいと思ってしまうほど魅力的(^○^)
彼女がやることなすこと本当にひとつひとつが楽しい～～！もっと観たかったなあ…モリクミさんのテナ夫人。これとは対照的に怒りの度合いがアップしていたのが禅さんマリウス。モリクミが笑いを誘えばそれに触発されるように怒りを爆発させる禅さんの構図が妙に笑えてしまいました(^_^;)
●死に瀕した山口バルジャン･･･ますます全体から温かさオーラが(T_T)
コゼットと再会できて「神は許したもうたのか」のセリフにはすごい重みを感じました。もう本当にやさしい・・・。だから、最後の告白を書いた書をコゼットに託す時は涙なくしては見られなかったですね(T_T)
というわけで、今回は祐一郎バルジャンにたくさんの感動をもらうことができて大満足でした。祐一郎さんの千秋楽まで観にいかない予定でしたが、急遽もう１つか２つ入れたくなってしまいました(^_^;)
「レ・ミゼ」の作品がまた好きになれて本当によかったです（チケット代的にはよかったのか悪かったのか（爆））
とにもかくにも、祐一郎さん、どうもありがとう！
| ５月８日（土） ソワレ
１８時開演 鹿賀バルジャン初日 |
座席 ： Ｔ-３８ （Ａ席）
キャスト
ジャン・バルジャン ：
鹿賀丈史 ジャベール ： 村井国夫
マリウス ： 石川禅
エポニーヌ ： 本田美奈子
コゼット ：
純名理沙 ファンティーヌ ：
岩崎宏美
アンジョルラス ： 今拓哉
テナルディエ ：
斉藤晴彦 テナルディエ夫人 ：
前田美波里
男性アンサンブル
神保幸由、大須賀ひでき、森田浩平、高野絹也、斎藤桐人、小鈴昌記、岩田元、祐木鎧、西村直人、青柳勝太郎、井上一馬
女性アンサンブル
高谷あゆみ、児玉奈々子、坂口阿紀、井上めぐみ、国分美和、岩本あゆみ、木村聡子、大川美佳
感想
チケットを手に入れたのが昨年…それがもう初日。早いものですねえ。ということで（意味不明（爆））念願の「レ・ミゼ」初日ソワレに行ってまいりました。今まで何度も観劇してきましたが、初日というのは初めてでなんだかちょっとドキドキしながら劇場入り。すると、劇場前に何やらくろだかりが…何かとおもって近づいてみるとマチネ公演終了後の川﨑麻世さんがファンの方達に囲まれていました。こういった光景もレ・ミゼならではだなあ～と改めて始まったことを実感してしまうのでした。
今回は金銭不足のためＡ席観劇。会場も満席かなあ～と思いきや意外とお客さんが少なくてびっくりしました。これもやはり不景気の影響なのでしょうかねえ…
しかし、客層はけっこう豪華！私達の前の列はなんと関係者席だったらしく、お名前を確認しただけでも…演出補助の垣ヶ原美枝さん、音楽監督補助の山口琇也さんが真前に座っていらっしゃいました。その他にも、鹿賀さんの出演している「料理の鉄人」でもおなじみの岸朝子さんや、２列前にはマチネ講演を終えた岡幸二郎さんもいらっしゃって「う～ん、さすが初日！」と唸ってしまいました(^_^;)
全体の感想としては… 「う～～～～ん…発展途上かなあ」という感じ。なんだかこう、心に訴えてくるものが感じられなかったというか、キャストの皆さんがまだ慣れていないのか… レ・ミゼ観劇したなかで私ははじめてすっごい冷静な目で観てしまいました。なんだかこんな自分がすごいショック・・・ もしや観劇慣れをしてしまったのだろうか…。でも、これにはもうひとつ原因があって… とにかく前列に座っていた垣ヶ原さんや山口さんがすごい気になってしまったのです（爆） いや、だって、ことある毎になんかだめ出しをしていたり、場面場面で首傾げたり大きく頷いたり相談したり…これはやっぱり気になってしまう。この方々のおかげで私はすっかり後ろの席でミニ評論家と化してしまい(~_~)、心の中で「きっとここはこういう駄目出しを出してるんだろうな」とかそっちのほうに気を取られて観てしまったんです～(+_+;)
まずオープニングでは初日ということもあり登場してきた時から大きな拍手が起こっていました。これはけっこう感動的なひとときですね。鹿賀バルジャン、前回からものすごい乞食姿（苦笑）なんですけど、私にはジーザスに見えてしまう（笑） かなりバルジャンと性格は違いますけどね(^_^;)
私の好きな鹿賀バルジャンの独白シーンや裁判シーンはやっぱり素晴らしかったです（前に座っていた山口さんも大きく頷いていらっしゃいました）
でも、司教様のシーンで目についたのが禅さん。あの姿は・・・笑えます（笑）皆さんも今度探してみてください（笑）
あと、アンサンブルの中に斉藤晴彦さんを発見したのも大きな収穫でした。はじめてです～～～テナルディエを民衆で発見したの（爆）
リトルコゼットのシーン。いつもはあまり気にして見ていなかったのですが、彼女が歌い出した時、音楽監督補助の山口さんがすごいハラハラした様子でいっしょに口パクで歌っていたのがとても気になってしまいました。子役の初日とあって心配だったんでしょうねえ。歌い終った後すごいほっとしたような感じでした。宿屋の主人のシーンは今回のなかではかなりよかったと思います。ここだけはなんだかキャスト全員の一体感みたいなのを感じたし、前のスタッフさん達も納得していたようでした。
そしてマリウスとアンジョルラス登場シーン。いつもだったらすごいドキドキしてみるんですけど、今回なぜか心のトキメキを感じられなくて…。う～ん、どうしてだろう。別段悪いところもなかったんですけど、なんとなくアンサンブルとプリンシパルの息が合ってないように感じられてしまいました。アンサンブルの人たちって今回がはじめてという方やすごい久しぶりという方ばかりなのでもうすごい一生懸命！というのが伝わってくるんですけど、それがなんだか客席まで訴えてくるものがなかったというか…。そのなかでも森田浩平さんは巧かったと思います。あ、話がそれましたが、禅さんのマリウスと今さんのアンジョルラス。禅さんは懐かしい～！今さんは声はアンジョルラスに合ってるな～(^_^)
というのが第一印象。特に禅さんはすごいこの舞台に賭けてる！っていう気迫みたいなのが伝わってきました。
で、コゼットとマリウスの出逢い。前回「ストーカー状態」といわれた禅さんでしたが（笑）今回はまた２年前バージョンに戻ってました(^_^;;)
前回バージョンもけっこう好きだった私はちょっと残念でしたが、相変わらず初々しい姿はとても可愛かったです～！
純名さんも声の調子が良かったらしく奇麗なハーモニーを聴かせていただきました。が、バルジャンが来た時に隠れようとする禅さんマリウスはかなりドンくさかった（苦笑）
あれじゃ、下手したらバルジャンに見つかっちゃうよ～（笑）
あと気になったのは、モンパルナスの指笛が失敗してしまったところ(^_^;)
音がしていないのに仲間が自然に集まってきたのにはなんだか苦笑い(^_^;)
２回目はうまく吹けてましたけどね（苦笑）
ワンデイモアはとても大好きなナンバーだったのですが、今回なぜか感動できなかった… なぜだぁ～～～(>_<)
なんだかすごい冷静な目で観ていた自分がいた…。でも、今さんのアンジョルラスのところはよかったです。
第２幕に入ってもなんだかあまり落ち着かない雰囲気…。なんだかこのままずるずる行ってしまいそうな嫌な予感が…。
本田エポニーヌのオンマイオウンは良かったですよ。マリウスを想って夢見ているところでは幸せそうにちょっと手を広げながら歌っている姿はとても印象的でした。前の演出さん達も大きな拍手を送っていました。
が、なんだかここからはハプニング続き。まず感動的なマリウスとエポニーヌの別れのシーンで、なんと、音響ミスからか銃音が（＾＾;;;;）
しかも、かなりすごい音で暴発(^_^;;;;;) これにはびっくりしたらしく、本田さんも禅さんも一瞬止まってしまっていました。あれはちょっと気の毒だったなあ。きっとあれで涙引いちゃった人多いんじゃないでしょうか。その他もところどころで音響ミスがあり、いいシーンで「ビリビリビリ～～～」というのが何度かありました。これはちよっといただけないですねえ。おかげでバリケードシーンにあまり緊迫感がなくなってしまい、一度も感情移入して観ることができませんでした(T_T)
あともうひとついただけなかったのが今さんのアンジョルラスの最期シーン…
まだ慣れていないのは分かりますが、赤旗を降った後撃たれるところのタイミングが…(-_-;;;;;;)
撃たれた時の音がした後、旗を投げ出して、死ぬ演技をせずにそのまま向こう側へ這って行ってしまったのには感動どころか笑ってしまった（苦笑）
きっとあれを始めてみた人はアンジョルラスは撃たれても死なずにバリケードの向こう側へ戦いに行ったのだと思い込んでしまうかもしれません（苦笑） 頼むから、死ぬ練習してください～（＾_＾;;;;）グランテールの森田浩平さんがそれを隠すように死んでいったのが逆にとても印象的でした（苦笑）
と、色々いわくつきだったのですが、村井ジャベールと禅さんマリウスには注目しました。特に村井さんのテンションはかなり高くてジャベールの心情がとてもよく伝わって来てよかったと思います。が、あまりにも張り切りすぎたのか自殺シーンで声が裏返ってしまい… その様子を見ていた垣ヶ原さんが前の席でしばらく爆死していたのが目に入ってしまった私は危うくハマリそうになってしまいました（笑）
禅さんは明らかに前回までのマリウスとは違います。パンフでも「色々と今までの演技を削ぎ落としたい」と言っている通り、ずいぶんと印象が変わりました。一番強く感じたのは精神的に前回よりも強くなったな～ということ。前まではエポニーヌが死んだ後ずっっとそのショックから抜け出せなくて呆然として涙しているのが多かったのですが、今回はエポニーヌの死後、アンジョルラスに肩を抱かれた後、「泣いてたまるか！」と無理に自分を奮い立たせているんです。表情も明らかに前回よりも強さを感じます。何といっても、涙の量が極端に減った！ なんだかとても新鮮な禅さんのマリウスでした。これから長い公演期間を重ねていくうちにきっともっと素晴らしいものになるんだろうなあ、と楽しみになりました。変化した禅さんマリウスを始めに観れて嬉しかったですね。
結婚式シーンのテナルディエ夫妻はとても楽しかったです。「オカマか、今はやりだな～」とか歌詞も変わってたし（笑）
隠し持っていたお盆やスプーンが落ちた後のリアクションも前よりもずっと面白くなってました。
そして涙のエンディング･･･のはずなのに・・・私はついに一度も感動の涙を流さなかった・・・なぜだ～～～～！これがなんだかやたらショック。感動できない場面ではなかったんです。でも、でも、やっぱりその場面でもダメ出しを出しているらしい前の方々がすごい気になったんです～（苦笑）
カーテンコールはすごい盛り上がってました。相変わらずフラッシュの量が多いのもなんだかなあ～。客席にはフランス国旗を持って振っている人までいて、このミュージカルの人気の高さを再確認しました。最後はスタンディングオベイションで４回くらいカーテンコールがありました。ラストのカーテンコールの時など村井さんはすでにお帰り支度状態（笑） 出て来てすぐに舞台袖に走っていってしまったのが笑えました（笑）
今回の全体の出来を観たかぎりで、自分としてはスタンディングするほど素晴らしいと感じなかったのですが（見えなくなったので立ちましたけど（爆）） 次回観劇の時にはもっと良くなっていることを期待します。でも、初日に立合えたというのはやっぱりとても貴重な経験で良かったです！
