図書館員のコンピュータ基礎講座
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- JIS X 0208およびJIS X 0213の字形・字体の変更点
【2016-01-05更新】
JIS X 0208(JIS基本漢字)は1978年(JIS78)に制定され、1983年(JIS83)、1990年(JIS90)、1997年(JIS97)、2012年に改訂されました。そのうち、JIS83とJIS90では一部の文字の字形・字体が変更され、その変更の多くは微細な違いで、変更前後の文字は包摂関係にあるとされていますが、JIS83の変更のうち29字は、JIS97の改定時に包摂されない(別字体である)とされました。なお、JIS97で、JIS78からJIS90までの経過がまとめられています。
JIS X 0213(JIS拡張漢字)は、JIS X 0208に第3・4水準の漢字等を追加する形で2000年(JIS2000)に制定されました。この時に、JIS97で包摂されないとされた29字が新たな文字として追加されて復活しました。また、JIS X 0213は、2004年(JIS2004)と2012年に改訂されました。2004年には、JIS78の字形・字体の復活を含む字形・字体の変更がおこなわれました。
下記は、JIS X 0208およびJIS X 0213の字形・字体の変更についてまとめたものです。詳細は、「JIS83制定時の変更点」、「JIS90制定時の変更点」、「JIS補助漢字および拡張漢字で復活した字体」、「JIS2004制定時の変更点」を参照してください。
- JIS X 0208の字形・字体に関する情報はJIS97に、JIS X 0213の字形・字体に関する情報はそれぞれJIS2000とJIS2004に基づいています。ただし、JIS97にはJIS78の一部の刷次や正誤票でのみ用いられた字形も掲載されていますが、このページではそれらは掲載していません(JIS78の第4刷以降で用いられた字形でJIS83で改変されたものを除く)。
- 「JIS78」、「JIS83」、「JIS90」の列の文字の画像はJIS97から、「JIS2000」の列の文字の画像はJIS2000から、「JIS2004」の列の文字の画像はJIS2004から抽出しました。
- 文字の画像に続く数字は、JISの改訂年を表します。
- 「JIS83」の列の「83入替
」は、JIS83で第1水準の位置にある字体と第2水準の位置にある字体が入れ替えられたものです。入れ替えられた字体の句点位置を示しました。
- 「JIS2004」の列の「04(78復活)」は、JIS2004で字形・字体が変更され、JIS78の字形・字体が復活したものです。
- 備考の「83入替(追加)」は、JIS83でJIS78の字体が変更され、JIS78の字体が新たな文字として追加されたものです。追加された文字を「句点 文字」の形で示しました。
- 備考の「78復活(2000)」は、JIS78の字形・字体がJIS2000で新たな文字として追加されて復活したものです。追加された文字を「面句点 文字」の形で示しました。
ポイント
「漢字データベースプロジェクト」内の「JIS X 0208の字形の変遷について」を見る限り、Adobe社のCIDフォント文字コレクションには、上記以外に、句点17-28(閏)、句点19-18(害)、句点21-16(軌)、句点28-24(叱)、句点51-48(嗤)、句点54-82(幤)、句点57-85(摯)、句点63-83(燗)、句点70-30(羮)、句点73-28(藜)、句点79-69(閻)、句点80-19(雎)、句点82-22(魘)の字形も含まれています。これらの多くは、JIS78の一部の刷次や正誤票でのみ用いられた字形のようです。
CyberLibrarian : tips on computer for librarians, 1998-
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