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6月25日 いよいよ鷲宮ウィンド「サマーコンサート2001」

 今度の日曜日、7月1日)に、いよいよ鷲宮ウィンドアンサンブルの「サマーコンサート2001」が鷲宮町中央公民館を会場に行われます。開演は午後2時。

 第1部は、サクソフォーン・アンサンブル、ブラス・アンサンブル、木管アンサンブルの演奏で、5月27日に行ったオーディションで見事合格したチームが出演します。この数週間は土曜日・日曜日を練習にあててきているので、その成果が楽しみですね。

 第2部は、吹奏楽にアルトサックスのソロを交えた構成でお送りします。それでは、その曲目解説を----。


 前回の第8回定期演奏会で書いた「すてきな(私的な)曲目解説」が好評だったものですから、今回も書くことにしました。ちょっと、アプローチを変えて----。

 普通、私たち楽器を吹く人または弾く人は、ひとつの楽器に限られます。2つ以上の楽器を演奏することを「持ち替え」と言いますが、その持ち替えをするのは、フルート奏者がピッコロまたはアルトフルートを、アルトサックス奏者またはテナーサックス奏者がソプラノサックスを、トランペット奏者がフリューゲルホルンを、バスーン奏者がコントラバス・バスーンを、等など特種楽器と呼ばれるものが指定された場合に限られます。
 ところが、この持ち替えを当然のごとくやらなければいけないパートがあります。それは、パーカッション・パート、打楽器奏者の人たちです。今回のパーカッションは2人で担当するのですが、ざっと次のように次から次へと叩かなければいけません。

 その一人、野中さんは、「ザ・ナイン」では小太鼓(Snare Drum)とシンバル(Cymbals)、「青春の輝き」ではドラムセット(Drums)、「アラジン」では吊しシンバル(Suspended Cymbal)とドラムセット、「ネバーエンディング・ストーリー」ではドラムセット、「フラワー」ではティンバレス(Timbales=ラテン太鼓)、というように5種類の打楽器を演奏します。
 もう一人の松久さんは、「ザ・ナイン」ではシンバルと大太鼓(Bass Drum)、「青春の輝き」では鉄琴(Glocken)とウィンドチャイム(Wind Chime)、「アラジン」ではコンガ(Congas)とタンバリン(Tambourine)にウッドブロック(Wood Block)、さらに トライアングル(Triangle)、「ネバーエンディング・ストーリー」ではコンガ、「フラワー」では同じくコンガ。以上8種類の打楽器を演奏します。

 これだけの楽器を操らなければならないとなると、それぞれの楽器の特性を知っていないといけないし、叩き方も違う。次の楽器はこれだから、打楽器の配置はこうしなければ----なんて、いろんなことを考えなければいけません。音楽的に見ても打楽器は、色彩を豊かにし、演奏を印象づけるには欠かせない楽器です。そう、決してリズムマシーンとは違うのです。こんな打楽器の演奏を聴きながら、当日の演奏をぜひお楽しみください。

 それでは、第2部で演奏される作品の解説を簡単に記しましょう。

マーチ「ザ・ナイン」(小長谷宗一作曲)
 九州吹奏楽連盟の委嘱で1985年に作曲されました。九州の「九」にも由来しますが、作曲家は定冠詞の「The」を付けることによって、ギリシャ神話に登場する音楽や詩を司る9つの女神姉妹をイメージしたようです。女神たちが登場するファンファーレに始まり、軽快な旋律、そして優しく柔らかな中間部の旋律が魅力的です。

サクソフォーンと吹奏楽のための「青春の輝き」〜カーペンターズ 永遠のレパートリーより〜(森田一浩編曲)
 1970年代に世界中の人たちに親しまれ、いまでも多くの人に愛されているカーペンターズ。兄・妹の2人が「シング」「イエスタデー・ワンス・モア」「トップ・オブ・ザ・ワールド」などをヒットさせました。カーペンターズのその透き通った歌声は、本当に安らぎを覚えます。妹のカレンさんが拒食症で亡くなられたのは本当にショックでしたが、この「青春の輝き」(原題=
I need to be in love)は、彼女の限り無い優しさを出している歌ではないでしょうか。

アラジン〜ウォルト・ディズニー映画「アラジン」より〜(ポール・ジェニングス編曲)
 ディズニーの映画作品は本当に良くできたものだと思いませんか。「白雪姫」「ファンタジア」「ピーターパン」「101匹わんちゃん」「美女と野獣」「アラジン」「トーイ・ストーリー」「ライオン・キング」など、どれをとっても秀作ばかりです。ちなみにこれらの作品はビデオ・ライブラリーとしてわが家にとり揃えています。
 さて、貧しいけれども清い心をもった青年アラジンが、手に入れた魔法のランプからでてくる愉快な魔人ジーニーと一緒に繰り広げる、楽しくもスリリングな映画です。邪悪な国王の側近ジャファーもこの魔法のランプを欲しがり最後には手に入れてしまいます。一方のアラジンは王女ジャスミンが好きになりますが、この恋を実らせるためにはありのままの自分でいなければなりません(ジーニーの魔法は使えません!)。さあ、どんな結末になるか---。それは最後の曲「ホール・ニュー・ワールド」(アカデミー賞受賞)を聴いていただければお分かりになるでしょう。

ネバーエンディング・ストーリーのテーマ(岩井直溥編曲)
 1979年にドイツの作家ミヒャエル・エンデが発表した児童文学の傑作「ネバーエンディング・ストーリー」(邦題「はてしない物語」)を映画化したときのテーマ曲です。物語は、いじめられっ子の少年バスチアンが古びた本屋で、ある一冊の本を手にしたことから始まります。その本を読んでいくうちに、その中に書かれている物語にのめりこんでいき、ファンタージェンという本の中の不思議な世界と現実の世界との境目がなくなっていきます(少年はそれを何度も否定するのですが---)。人間がファンタジーの世界を信じなくなったことで無の世界に侵食されていくファンタージェン。それを救えるのはバスチアンだけ----。そんなファンタジーを描いた映画です。曲はジョルジオ・モロダーが作曲し、ニューサウンズ・シリーズでお馴染みの岩井直溥さんが編曲しました。8ビートに乗った軽快なリズムの上に響く美しいサウンドとアルトサックスのソロをお楽しみください。

KinKi Kids「フラワー」(小島里美編曲)
 堂本光一と堂本剛の人気グループ「KinKi Kids」。同じ姓(堂本)を持ちますが、兄弟ではありません。今では歌だけでなく、テレビ番組のレギュラー司会を務めるなど幅広い活動をしています。この曲は1999年の全日空パラダイス沖縄のキャンペーンソングとして採用され、南国の香りをたっぷりと味わわせてくれる歌です。リズムはラテン、旋律は琉球。こんな組み合わせで、サマーコンサート2001の最後を締めくくります。途中のホーンセクションのトリッキーなリズムにご注目!

 曲目解説は以上です。これらの演奏をライブで聴いてみませんか? 臨場感あふれるサウンドは、きっとあなたをとりこにするはずです。

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