JON KABIRA(以下、JON) 7時44分です。NTT DATA Listen Upのお時間です。日替わりのテーマ、月曜から金曜探っています。Money Monday、月曜日はマネーについて。マネーといってもいろんな捉え方があります。ビジネスのマネーもあれば、エンターテイメントのマネーもあります。あなたのエンターテイメントの支出の中で、CDってどれくらいの割合ですか? 買ってます? 国内盤ですか? 輸入盤ですか? 輸入盤お好きな皆さん、ひょっとしたら買えなくなってしまうかも知れないという状況なんですね。あなたのエンターテイメントのマネーを直撃しかねない著作権法改正案について伺います。そもそもアジアで正規に販売されている日本人アーティストのCDの逆輸入、いわゆる還流CDを防止するための名目でスタートしたのが著作権法改正案だったはずなんですが、ちょっとですね、よくよく読んでみると、「ん???」という状況になっているようです。すでに先月、4月21日全会一致で参議院から通過して、あとは衆議院での通過を待つだけというこの改正案なんですが、この問題に詳しい衆議院議員、民主党所属の川内博史議員と回線がつながっています。川内さん、おはようございます。よろしくお願いします。
川内博史(以下、川内) よろしくお願いします。
JON 実は著作権法改正案どころではない激震を、民主党は今体験しているようなんですが、大変ですね本当に。
川内 いやいや私は年金払ってますんで、大丈夫ですー。
JON そうですか……えー聞くまでもありませんでしたね。失礼致しました。その激動の裏で、著作権法改正案がいろいろ動いているようなんですけれども、何をどういう風に変えようとしている法律なんですか?
川内 そうですね、今カビラさんがご説明されたように、名目上は邦楽の還流を防止するということなんですけれども、しかし、これは邦楽であろうと洋楽であろうと日本に入ってくるCDをストップできるという法案ですから、実態としては日本に入ってくるCDっていうのは洋楽のほうが圧倒的ですからね。100倍くらいありますから。この洋楽の輸入盤が止まってしまうという、大変に大問題なんですね。
JON そうですねえ。しかしこれは、なぜそのような状況になってきたんですか? 僕らのイメージングはですね、「日本の市中価格と比べて非常に安い、アジアで売られている日本人アーティストのCDが入ってこないように」というイメージングだったんですけれども。
川内 国際条約上ですね、著作権っていうのは内外無差別の原則っていうのがあって、日本人とか外国人とかで差別・区別してはならない、という原則があるんですね。そのために、日本人のレコード・CDが入ってこないようにするっていうんであれば、洋楽=外国人の方についても同じようにその権利を与えなければならないという条約上の原則がありましてね。まあ、薬で言えば副作用ですね。副作用の方が大きい、ということになっちゃうんですね。
JON これはしかし、誰にとってメリットがあるんですか?
川内 結局ですね、法案の裏に隠された意図というのは、私が見るにはアメリカのメジャーと呼ばれるレコード会社の方たちが日本の市場を分割して(孤立させて)、日本の市場だけで値段を自由に決めることができるようになるわけですね。価格競争が全く無くなりますから。
JON ようするに、これまで入ってきた輸入盤の価格と国内でリリースするCDの価格の、いわば緊張関係がなくなると。
川内 全くなくなるわけです。今までは国内盤は2500円〜3000円、輸入盤は1800円というようなカタチだったものが、もう、1800円がなくなるわけですから。というか、なくすことができる権利ですからね。そうするともう、日本のリスナーに「このCDは3000円で買ってちょうだい」「もう輸入盤は全くありませんよ」というように、音楽を提供する側が値段を自由に決めることができるようになるということですね。
JON わかりました。それと、今お話を伺って思い浮かんだ問題があるんですが、日本のレコード会社が「これ、そもそもあまり市場で売れないから出さない」というように決めた、例えばマイナー……まあ言葉はちょっと問題があるかも知れませんが……マイナーなレコードタイトルに関しては、もう絶対に手に入らなくなるっていうことですね? 輸入もできないということになれば。
川内 輸入する人たちがですね、「このレコードが日本で発売されるものかどうか」というのがわかんなくなっちゃうわけですよね。例えば、「これは絶対日本では発売されないだろう」と思って輸入したCDを売ろうとしたときに、「いや、それは日本で発売する予定だ」ということをレコード会社が言っちゃえば、もう、輸入業者はその時点で著作権法違反に問われてしまいますからね。著作権法っていうのは非常に厳しい法律で、刑事罰が付いてますんで、この法律が通っちゃうと輸入する人たちは萎縮的に行動するというか、なるべくなら自主規制をする方に動いてしまうんですね。
JON さあ、この改正案。えー、ちょっと踏み込んでいくと改悪案とも言えるかもしれませんが、今後の行方はどうなんでしょうか。これ、先にまた、参議院から入って衆議院へ下りてくるというのも何か……。
川内 そうですね。どうしてそんなことをするのかなという、ちょっときな臭い思いもしたりするんですが。とにかく、5月の下旬に衆議院にかかりますんで、その時点で、法案の問題点というものをしっかり明らかにすると。で、これ、政府が、他の国会議員の先生方には「これは邦楽に対してなんですよ」という説明をして、みなさんそれで納得しちゃってるもんですから。副作用の部分について、「洋楽が止まるかも知れない」ということについて全く知られてないんですね。で、今、そういうことを知る人がたくさん増えてきて、「これはおかしいんじゃないか?」ということがだんだんだんだん広がってきてますから、参議院と衆議院とでは全く違う審議になると。また、しなきゃいけないというふうに思ってますんで、音楽ファンのみなさんにもぜひ協力していただいて、「この法律はおかしい!」ということを、ぜひ言って頂きたいですね。
JON わかりました。そういうことを詳しく知る、もしくは一般市民が声を発したいというチャンネルはどこにあるんでしょうか。
川内 今もネットでそれぞれの議員がホームページを開いていますから、そこにアクセスして頂いて、意見を直接その議員におっしゃって頂くとか。あるいは情報を知りたいということであれば、私どもエンターテイメント議員連盟という、この著作権法に反対していこうという仲間でホームページ作ってますからね。この法案の問題点とか全部列挙してありますんで、知って頂きたいですね。
JON わかりました。えー、川内議員、お時間ありがとうございました。
川内 ありがとうございました。しっかり頑張りますんで、よろしくお願いします。
JON 失礼します。衆議院議員、民主党所属・川内博史議員と回線をつないでお話を伺いました。
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