| 新地橋 深川澪通り木戸番小屋 北原亜以子
講談社 ISBN4-06-263882-7
C0193
2001年11月19日完 ころころと風にころがる様によく笑うお捨てさんと笑兵衛の夫婦はその前歴は定ではない。がかといって怪しまれる人間どころか、以前は日本橋あたりの大店の主人だったのではないかと言うものさえ居る。 夫婦で木戸番小屋を守っていると世の中の不幸や悲しみが見えすぎるほど分かる。中には僻みっぽい年寄りもいる。 だれからも頼りにされる夫婦を、この世にはお捨てと笑兵衛しかいないのかとまで思う。 年寄りの寂しさもまた市井の人情がこれを救う。 それにしてもひとの世の機徴は絵にならないね(アハッ 自分の能力のないのを棚に上げて(;^^ ) |