幻の声 (髪結い伊三次捕物余話) 2001-02-07 完
宇江佐真理 文春文庫 ISBN4-16-764001-5

お文のべらんめい口調が、酒も飲めない伊三次と何とも面白い
組み合わせ。
それに口は悪いが人情味もある、町方同心不破友之進。不破の
妻いなみ。 それぞれがそれぞれの生い立ちと過去を持ち抱えな
がら生きる。

著者の作品は初めて読みます。
なかなかとっかかれなかったが、心臓の精密検査の合間の待ち
時間に一気に読んでしまった。
「備後表」「星の降る夜」ではウルウルしてしまう場面もあり、思わ
ず待ち合い室のなかをそっと見回してしまった。