千葉県花見川終末処理場
千葉市幕張メッセの近くにある下水処理場が、千葉県印旛沼流域下水道の花見川終末処理場と花見川第二終末処理場です。千葉市、成田市、船橋市、佐倉市など15市町村の下水を処理する計画になっています。花見川終末処理場は昭和49年から処理を開始している古い処理場で41万t/日の計画処理能力が完成しています。花見川第二終末処理場は平成5年に完成した施設です。この2つの処理場は下水、二次処理水、再利用水について一体として管理することができます。
この処理場では、都市部での下水道の多目的利用の例を見ることができます。
- 1.下水処理水の再利用
- 下水処理水は都市内の貴重な水資源です。海浜幕張駅周辺の幕張メッセ、事務所ビル、ホテル等のトイレ用水や公園の修景用水は、高度処理(凝集沈殿+砂ろ過+オゾン処理)した下水処理水が使われています。
- 2.地域冷暖房
- 下水の年間の温度変化は気温よりも少なく、水量は多くほぼ一定のため、温度差を利用した冷暖房(ヒートポンプ)の熱源として利用できます。2つの処理場の処理水は、幕張新都心地区85haの事務所ビル等の冷暖房に活用されています。
- 3.施設の上部利用
- 花見川終末処理場の最初沈殿池とエアレーションタンクの上部は、野球場、サッカー場として整備され、多くの市民に利用されています。