下水の集め方

家庭や事務所の便所の水洗排水や台所や風呂場から排出される汚水と街に降った雨水を合わせて下水と言います。汚水と下水を一つの管で集める方式を合流式といい、別々に管渠で集める方式を分流式といいます。


合流式は1本の管渠で汚水と雨水を集めるので、水質汚濁と浸水対策を同時に解決でき、施工が簡単という長所があります。しかし、雨天時に一定以上の流量になると越流堰より汚水が混じった下水が川や海に直接放流されます。晴天時には管渠内に汚水中の浮遊物が沈殿しやすく、これが降雨の初期に真っ黒い濁水となって放流され、この改善が必要となっています。

近年、下水道に着手する町は水質保全の役割が重視され、分流式を採用することが多いのですが、早くから下水道を始めている大都市では合流式を採用しているところが多くあります。現在、約4割の人が合流式の区域に住んでいることになっています。スイスイの住んでいる川崎市川崎区も合流式です。


下水の排除方式別団体数

(平成8年3月31日現在)

都市規模

合 流 式

分 流 式

全部

一部分流

全部

一部合流

指定都市

13

30万以上

40

51

10〜30

10

76

64

154

5〜10

188

32

225

5万未満

1,435

24

1,459

小計

21

1,708

169

1,902

事務組合等

34

36

合計

22

1,742

170

1,938

日本の下水道(平成9年度版)より