日本の水収支


現在、日本で利用できる水資源は平水年で約4200億m3、渇水年で約2800億m3となっています。この内、私たちが使用している水量は約910億m3(平成5年度実績)です。

水使用を用途別に見ると農業用水が6割を超えています。

昭和50年には農業用水570億m3、都市用水306億m3でした。農地面積が減少しているのに、農業用水は都市用水とほぼ同じ水量が増加しています。
1m3/Sの新たな水源を開発するためにダムを造ると100億を超える投資が必要です。毎年、何処かで渇水が問題となっていますが、慣行水利権によって既得権となっている農業用水の利用を検討すべきなのではないでしょうか。

現在、都市用水として使われた水の約3分の1は下水処理場を経由して川や海に放流されています。今後、更に下水道整備が進むとこの割合は高まり、水循環の要として、また都市部の新たな水資源として下水道の重要性が高まると考えられます。

出典:日本の水資源(平成8年度版)