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      <チャッピー> INDEX                    wpe8B.jpg (16795 バイト)      

No.1 “ウイルス遺伝子検査チップ”が活躍 2003.06.22
No.2 “カテゴリーA”への備え、“バイオシールド(BioShield) 2003.06.22
No.3 新型肺炎・SARSが“指定感染症” 2003.06.22
No.4 WHOが“SARS制圧宣言” 2003.07.07
No.5  統計表(WHOまとめ) /主な国・地域の感染者と死亡者数 2003.07.07
No.6 輸入動物を、“届け出制”に強化/“感染症法”、“検疫法”の改正 2003.08.17
No.7 7月のSARS終息宣言以来、初の感染確認 2003.09.10
No.8 SARSの検査キット販売へ/1時間以内に判別/高感度 2003.10.29
No.9 感染症病院の設立計画国際空港周辺 2003.11.19
No.10 SARS患者に骨壊死北京で多発 2003.11.19
No.11 SARSに、合成洗剤の“界面活性剤”が有効 2003.11.30
No.12 台湾で、この冬初めてのSARS患者発生 2003.12.19
                 < 2004年 >  
No.13 この冬初めての、一般市民の患者発生 2004. 1.10
No.14 広東省は全動物市場を閉鎖、約1万匹の養殖ハクビシンを処分 2004. 1.10
No.15 SARS・コロナウイルスに有効インターフェロン 2004. 2.22
No.16 4月23日/ 中国で2人の感染確認   (“疑い”の一人死亡) 2004. 4.25

  

         <1>   (2003.06.22)                                                                                                               

       “ウイルス遺伝子検査チップ”が活躍          index292.jpg (1590 バイト) 

  

「今回の新型肺炎・SARSの解明では、ウイルス遺伝子検査チップが活躍

しました。もともとは、感染症の基礎研究用に開発された技術ですが、米・

疾病対策センター(CDC)は、これを使ってSARS・病原体が、コロナウイ

ルスらしいという手がかりを掴みました」

                

                  <参考文献: 日経サイエンス/7月号/トピックス/ 隙を突いて蔓延したSARS>

 

 

    <2>   (2003.06.22)                                               

   “カテゴリーA”への備え、“バイオシールド(BioShield)” index292.jpg (1590 バイト)

  

米・国立アレルギー感染症研究所(NIAID)は、バイオテロ防衛予算が6

倍に増えたことを受け、研究者を積極的に採用中です。これは、“バイオシ

ールド”と呼ぶプロジェクトで、“カテゴリーA”の病原体に対する、新たな抗

菌剤やワクチンを開発するものです。研究資金は、60億ドルと膨大なもの

で、多くのバイオ企業も参加する模様です。

  “カテゴリーA”は、日本の感染症法の“1類感染症”に相当し、ペストや

エボラ出血熱、それから、まだワクチンのない“新感染症”SARSなどを扱

う所です。もちろん、SARS・ワクチンの開発も、進めて行くものと思われま

す」

                  <参考文献: 日経サイエンス/7月号/トピックス/ 隙を突いて蔓延したSARS>

 

 

           <3>   (2003.06.22)                                                          

新型肺炎・SARSが“指定感染症”に     index292.jpg (1590 バイト)

 

「厚生労働省が、2003年6月20日、SARSを感染症法の“指定感染症”

に指定することを決めました。実際の指定は、来月、政令で指定する模様

です。

  SARSはこれまで、未知の感染症の“新感染症”として扱われてきまし

た。しかし、原因ウイルスが特定され、研究が進んだことから、迅速に対

処できる、“指定感染症”の扱いに変更されるわけです。これにより、“入院

勧告”、“建物消毒”などの具体策も、素早く対応できるようになります。

  一方、医師が患者の発生を届け出なかった場合は、罰則が科せられま

す。また、入院に際しての本人負担分は、公費となります...」

 

                  <参考文献: 東京新聞/(2003.06.21)/“新型肺炎、指定感染症に”>

 

   <4>   (2003.07.07)                                                 

WHO(世界保健機関)“SARS制圧宣言”       

 

「WHOのブルントラント事務局長が、2003年7月5日、ジュネーブで記者会見し、

SARS制圧宣言を行いました。

  これは、世界で最後まで残っていた、台湾のSARS“流行地域”指定を、解除した

ことによるものです。これで、世界でSARS“流行地域”指定は事実上無くなり、同事

務局長は、“地球規模での、新型肺炎の大発生を封じ込めた”と、制圧を宣言しまし

た」

                       <参考文献: 東京新聞/(2003.07.06)/WHO「世界で制圧」宣言>

   

    <5>   (2003.07.07)

       統計表      主な国・地域の感染者と死亡者数     

   (7月4日現在/WHO/詳しい統計が無い国・地域もある模様)    (7月5日/WHO/SARS制圧宣言)

 (  国・地域  )/感染者数の多い順    ( 感染者数  )    ( 死亡者数  )
中国 5327 348
香港 1755 298
台湾 674 84
カナダ 251 38
シンガポール 206 32
米国 73
ベトナム 63
フィリピン 14
タイ
マレーシア
(南アフリカ) *
(感染は、30カ国以上) * *
日本
総感染者・総死亡者 8439 812

                                   <参考文献: 東京新聞/(2003.07.06)/WHO「世界で制圧」宣言>

   <6>   (2003.08.17)                     

輸入動物を、“届け出制”に強化               

                                 <“感染症法”、“検疫法”の改正>

 

「厚生労働省は、2003年8月14日、輸入ペットなど、動物からうつる感染症の対策

充実することや、国の権限強化を柱とした提言をまとめました。近く、これ等に関

“感染症法”“検疫法”の改正案が、国会に提出される運びとなります。今回の

正は、新型肺炎・SARSなどの新興感染症や、バイオテロに備えるのが狙いといわ

れます。

 

  この提言によると、感染症はこれまで危険度に応じて、1類〜4類に分けてきた疾

患を、5分類に見直すというものです。新たに設けられた新・4類は、“西ナイル熱”な

ど、これまで強制措置の取れなかった動物由来感染症に当てる事になるようです。し

たがって、今回の改正で、“輸入禁止”“駆除”の措置も取れるようになります。

  また、危険な病原体を媒介する野生動物が、ペットとして大量に輸入されている実

体も、問題だとしています。今回の改正では、輸入業者に“衛生証明書”の添付や、

“輸入数量”などの届出も、義務化しているようです。また、ペットショップや輸入業者

の、“衛生管理責任”も明確化されるようです。

 

  ええ、それから...

  現行の“感染症法”では、流行の予防や強制入院などの措置は、都道府県が中心

となって当ってきました。しかし、改正案では、公衆衛生上重大な危険が生じる恐れ

がある場合は、国の機関が中心となって情報収集を開始し、職員や専門家も積極的

に現地に派遣し、強力で迅速な布陣を敷くことになるようです。

  また、海外から持ち込まれる感染症に対しては、検疫体制も強化されることになる

ようです...」

 

【 主な感染症法対象疾患 /   5分類試案...    

 

1類                                 

エボラ出血熱、ペスト、

新型肺炎・SARS、天然痘 (新規追加)     

2類                                 

ポリオ、コレラ、ジフテリア、腸チフス

3類                                 

腸管出血性大腸菌感染症(O-157 など、)

新・4類                               

西ナイル熱、マラリア、日本脳炎、炭疽(たんそ)

レジオネラ症

高病原性トリ型インフルエンザ、サル痘 (新規追加)

野兎(やと)病、急性E型ウイルス肝炎  (新規追加)

 

新・5類                               

インフルエンザ、クロイツフェルトヤコブ病(狂牛病)

風疹(ふうしん)、はしか、手足口病、エイズ、

バンコマイシン耐性腸球菌感染症

                                     

 

                      <参考文献: 東京新聞/(2003.08.15)/新型肺炎、最高危険度に >

 

 

   <7>   (2003.09.10)                                                  

    7月のSARS終息宣言以来、初の感染確認 index292.jpg (1590 バイト)  

    <シンガポール保健省/ウイルス遺伝子検査で陽性/ほぼ確実>

 

「ええ、この患者は、男性ですね。シンガポール大学の微生物研究所で、“西ナイル

ウイルス(アメリカのニューヨーク市を中心に発生した、家蚊が媒介すウイルス性脳炎)の研究をしていた方

です。SARS・ウイルスは扱っていませんでしたし、感染経路は不明とされています。

  なお、この男性はすでに専門病院に隔離されています。また、接触のあった25人

についても、自宅隔離措置が取られています。ただし、当該の男性以外の感染はな

い模様、とのコメントがあります」

 

「WHO西太平洋事務局(マニラ)は...

  “この男性には、呼吸障害の症状などがなく、これまでの事例に適合しない面があ

る。SARSの感染事例かどうか、最終確認はまだ...”

と言っています...」

 

                     <参考文献: 東京新聞/(2003.09.10)/1面/新型肺炎「ほぼ確実」>

 

<中国、警戒と予防体制の強化>             

 

「ええ、中国国内では、秋に入り、SARS感染の“うわさ”が相次いでいるようです。さ

らに、今回のシンガポールでの感染確認で、当局は警戒と予防体制の強化を打ち出

しています。

  SARSは、冬の低温・乾燥の環境に適し、“風土病”化の懸念もあります。仮に

の冬再流行の事態になれば、“中国の経済や社会に与えるダメージは、今春以上に

なる(日中経済筋)との指摘もあります...」

 

                 <参考文献: 東京新聞/(2003.09.10)/6面/新型肺炎・再流行阻止へ警戒>

 

 

   <8>   (2003.10.29)           

   SARSの検査キット販売へ1時間以内に判別高感度

                                

「いよいよ、11月が近づき、中国・広東省でのSARSの発生から、1周年になろうとし

ています...最強の生ワクチンはまだ完成しておらず、再度の感染拡大を防ぐに

は、早期発見がカギになります。

  こんな折、初期症状がインフルエンザとよく似たSARSの診断に、有力な武器が

登場してきました。それは、厚生労働省と文部科学省の合同研究班などが開発を進

めてきた“SARS検査キット”が、11月にも販売申請される見通しとなったことです。

これは、国内メーカーの技術を応用したもので、まだ海外でも実用化していない、最

新の検査法となると思われます。

  さて、検査キットは、日本の検査薬メーカー(栄研化学/東京)が、日本とアメリカで特許

を取得した“LAMP法”と呼ばれる技術を活用したものです。感染症はいずれもそうな

のですが、感染した初期段階では、病原体の数が非常に少ないわけです。したがっ

て、これを増幅して検査するわけですが、“LAMP法”はウイルスなどの遺伝子の一

部を、従来の手法より効率的に増幅することができるといいます。

 

  ええ...そうですねえ...

  DNAの特定の配列部分を大量に増やす方法に、有名な“PCR法(ポリメラーゼ連鎖反応

法)というのがあります。これは、微量のDNAを検出可能な量まで増やしたり、資料

中に特定のDNA配列が存在するかどうかを調べたりするのに使われます。

  遺伝子の分析法では、海外企業が特許を持つ、この“PCR法”が最も普及してい

ます。でも...SARSの検査では、結果が判明するのに、最短でも半日かかります。

それから、感染していても陰性と出る場合もあり、確定診断には使えないとされてい

ます。

  一方、“LAMP法”は、“PCR法”に比べ、遺伝子の増幅効率が1000倍以上

高く、微量の病原体を検出する感度も優れている...と関係者は言っています。ま

た、患者の検体採取から、1時間以内には結果が判明し、短時間で結論が出せると

いいます。これは、医療現場での混乱を避けるためには、有力な武器になりそうで

す...

  さらに、この検査キットは、“PCR法”をすり抜けた検体でも、陽性と判定できるな

ど、好成績を示しているといわれます...うーん、でも、最初から、完璧などというも

のは無いわけです。システムとして調整し、完成度を高めていくには、これから市場で

の、膨大な数の追跡調査ということになるのでしょうか。これは、薬の開発でもそうな

のですが...」

 

「ともかく、11月に販売申請されても、年内の承認は困難と見られています。ただし、

国立感染症研究所や地方衛生研究所の“行政検査”には活用できるといいます。と

もかく、1つの有力な武器になりそうです...」

 

                 <参考文献: 東京新聞/(2003.10.27)/新型肺炎・1時間以内に感染判別> 

                     <参考文献: 広辞苑 >

                                                     

 

   <9>   (2003.11.19)

   感染症病院の設立計画国際空港周辺

                                            

「成田空港と福岡空港を抱える千葉県と福岡県が、“特定感染症・指定医療機関”

設立に向けて、協議を進めています。ここは、専門教育を受けた医療スタッフと、専門

病床を備え、国が知事と協議の上で指定します」

 

「この“特定感染症・指定医療機関”は、感染力が強く、危険な感染症患者を入院さ

せます。SARS(新型肺炎)、エボラ出血熱、ペスト...その他、未知の危険な感染症で

ある、“新感染症”の患者などを受け入れます」

  

「現在、日本には、東京都の“国立国際医療センター”と大阪府の“市立泉佐野病

院”の2ヶ所がありますが、病床数は合計で6床しかありません」

 

「今年の春の、SARSの世界的な感染拡大でも分るように、最近は航空機によって、

海外から危険な感染症が持ち込まれる可能性が増大しています。したがって、主要

空港近くでの、いわゆる“感染症病院”の必要性が指摘されていました。

  厚生労働省は、現在ある東京と大阪の他に、成田空港福岡空港の周辺にも整

備し、将来的には関西空港中部国際空港(建設中)でも、整備をしたいとしています」

 

     <参考文献: 東京新聞/(2003.11.11)/感染症病院・成田空港周辺に>    

  

 

   <10>   (2003.11.19)

   SARS患者に骨壊死北京で多発

   <治療用ホルモンの副作用か?>    wpe8.jpg (3670 バイト)

 

「中国で、SARS感染者に、骨壊死(こつえし)の症状が多数出ていることが、分ってき

ました。これは、治療に大量使用した“副腎皮質ホルモン”の副作用と見られ、一部

の病院では、退院患者の半数以上に歩行困難などの症状が出ているといいます」

 

「一方、中国筋によると、共産党宣伝部は、こうした報道について、「市民の不安心

理をあおる」と批判しています。また、その他の国内メディアに対しても、SARSに関

する医療問題の報道を控えるよう、圧力をかけているといいます...」

 

「中国紙『新京報』によると、北京市内のある病院では、死亡患者を除く9人の患者

のうち7人...別の病院では4人のうち3人...が、大腿骨などに骨壊死の症状が

出たといいます。また、医療関係者が多数感染した“北京大学付属病院”でも、医師

の話として、93人のうち40人が骨壊死になったと伝えられています。

  北京市内の医師の話によれば、感染が急拡大した今年(2003年)の3月から4月頃

は、1日に200〜300mgの副腎皮質ホルモンが使われたといわれます。また、衛

生省も、1日に320mgという基準を提示していました。

  しかし、その後、カナダの医学雑誌で、1日に40mgが適当とする論文が紹介さ

れ、それ以後は、使用量が控えられるようになったといいます...」

             <参考文献: 東京新聞/(2003.11.18)/新型肺炎患者に骨壊死>    wpe75.jpg (13885 バイト) 

 

 

    <11>   (2003.11.30)

   SARSに、合成洗剤の“界面活性剤”が有効

                                                          wpe8.jpg (3670 バイト)

 

「新型肺炎・SARSの原因となるSARS・コロナウイルスを消毒するのに、台所用の

合成洗剤に含まれる“界面活性剤”が有効なことが分りました。これは、日本の国立

感染症研究所の研究チームが突き止め、実験で確認しました。

  これまでは、感染拡大を押さえる消毒に、エタノール漂白剤が使われていまし

た。しかし、これらは引火性があったり、強い臭いがしたりして、扱いにくいものでし

た。それが、家庭用の合成洗剤で消毒できるようになれば、安全面でも、手軽さとい

う面でも大きな威力が発揮されることが期待されます。

  実験によると、合成洗剤に浸した水で“拭き掃除”をしたり、食器や食材を洗った

り、衣類の洗濯にも使うと、効果があるようです。5分ぐらい洗剤に漬けておくのが効

果的とも言います。引き続き、この種の情報は、しっかりとチェックしておいて下さい」

             <参考文献: 東京新聞/(2003.11.28)/新型肺炎に洗剤有効>   wpe75.jpg (13885 バイト) 

   <ブラッキーの、ここだけの話だぜ>  house5.114.2.jpg (1340 バイト)

   界面活性剤とは・・・

「“界面活性剤”とは、“表面活性剤”ともいい、強い表面活性を持つ物質

だぜ。水に対しては“石鹸”や“アルキル - ベンゼン - スルホン酸塩”の類

だぜ...

  こいつ等はよう...分子内に“親水性”の部分と、“疎水性”の部分とを

合わせ持っているわけだ...

  用途としては、“洗剤”、“分散剤”、“乳化剤”、“起泡剤”、“帯電防止

剤”などとして用いるぜ...」

                         <参考文献: 広辞苑>  wpe75.jpg (13885 バイト)   

 

 

   <12>  (2003.12.19)           

   台湾で、この冬初めてのSARS患者発生

                        wpe75.jpg (13885 バイト)  

「台湾で、12月17日、SARS患者が確認されました。

  7月5日のSARS終息宣言以来、2人目になります。1人目は、9月に、シンガポー

ル大学の微生物研究所で、“西ナイル・ウイルスの研究をしていた男性です。結局、

ここでは、SARS・ウイルスも扱っていたようですね...

  そして、今回の患者も、SARS・ウイルスを扱っていた研究者で、2例とも“研究所

内感染”として、研究機関の安全管理面での強化が求められることになりそうです。

 

  いずれにしても、医療機関での被害の実態や、こうした研究所での患者の発生

は、SARS・ウイルスが非常に手強い感染症であることを、私たちに改めて印象付け

ています。

  ちなみに、今回感染が確認された台湾の研究者は、12月7日〜10日、シンガポ

ールで開かれたSARS関係セミナーに出席していました。シンガポール保健省は17

日、接触した可能性のある70人に、感染は確認されていないものの、予防措置とし

て19日まで“自宅隔離”の措置をとったことを公表しました。これは、潜伏期間が10

日ですので、それまで急遽隔離したと言うことですね。

  いずれにしても、これは研究所での管理ミスの側面もあり、特殊な孤立した感染例

と考えていいと思います。ただし、いよいよ“低温”“乾燥”の季節に入り、SARS・

ウイルスに適した環境が整って来ています。去年大流行したSARS・ウイルスが、草

葉の陰で、出番のチャンスをうかがっていると、考えるべきです。

  日本も、万全の体制を敷いていると思いますが、いよいよそれが試される時節到

来です。新型インフルエンザと、SARSが同時発生したら、まさに去年のような世界

的なパニックが再来します。

  SARSは、WHO(世界保健機関)中国南部で、新型インフルエンザの発生を監視し

ていた網にひっかかったものです。もともと新型インフルエンザ発生の可能性は、十

分に高いのです。したがって、様々なバリエーションがありうるわけで、複合的な事態

が発生する可能性も、十分高いと考えておくべきです...」

house5.114.2.jpg (1340 バイト) <参考文献: 東京新聞/(2003.12.18)/孤立した感染・騒ぐ必要ない>wpe75.jpg (13885 バイト)house5.114.2.jpg (1340 バイト)house5.114.2.jpg (1340 バイト)

 

 

   <13>  (2004. 1.10)           

   この冬初めての、一般市民の患者発生

                            

 「中国衛生省は、5日、SARSの疑いで検査していた広東省広州市の男性患者に

ついて、感染を確認しました。制圧宣言以来、3例目の確認です。

  この男性は、32歳のフリーのテレビ番組制作者です。1例目と2例目のように、ウ

イルス研究施設内での感染ではなく、市民生活の場での感染です。なお、この隔離さ

れた男性と接触した81人には、異常は見つかっていません。

  広東省衛生当局は、この男性患者から採取したコロナウイルスの遺伝子構造が、

野生動物のハクビシンのものと酷似しているとし、“SARSの原因は、ハクビシンであ

る可能性が強い”との見方を示しています。

  この男性はまた、発病の数日前に、ネズミ退治をやっていて、ネズミの体に触れて

いました。そこで、衛生当局は、自宅内のネズミやゴキブリを検査しました。一部ネズ

ミからは、SARSの陽性反応が出たといいます」

 

「なお、1月8日現在、この隔離された男性は回復し、退院した模様です。一方、さら

に女性の感染者が確認されています。ちなみに、このあたりでは、すでに小さな流行

が始まっているとも言われ、“風土病”の可能性も指摘されています。

  “風土病”というのは、一定の地域に持続して多発する、その地方特有の病気のこ

とです。地理・気候・地質・生物相、住民の生活様式など種々の要因があります...」

         <参考文献: 東京新聞/(2004. 1. 6)/広州高男性の感染確認、他...>

 

   <14>  (2004. 1.10)           

   広東省は全動物市場を閉鎖

                 約1万匹の養殖ハクビシンを処分

「中国広東省は、3例目の男性患者の感染源が、ハクビシンである可能性が強まっ

たため、省内全ての動物市場を閉鎖、約1万匹の養殖ハクビシンの処分を決定しま

した。

  中国では、22日から春節(旧正月)で、里帰りの大移動が始っています。当局は、そ

の前に、SARSの流行を、抑え込みたい考えです。SARSの流行と、この人口の大

移動が重なれば、再度の大流行も懸念されます。

  なお、ハクビシンは、精力をつける動物として、高値で取引されています。今回、取

引が禁止されて以降、値段は3倍にも跳ね上り、相変わらず闇市場で売られている

様子です」

        <参考文献: 東京新聞/(2004. 1. 6)/ハクビシン1万匹を処分、他...>

 

 

         <15>   (2004.02.22)                                                                                                               

       SARS・コロナウイルスに有効インターフェロン  index292.jpg (1590 バイト) 

  

「SARSに有効な治療法確立の道が開けました。

  SARSに感染したサルに、肝炎の治療などに使われる“持続型インターフェロン

(アルファ型)を投与し、ウイルスの増殖と肺炎症状を押さえることに成功しました。

国立感染症研究所の田代真人部長と、オランダ・エラスムス大のアルバート・オスタ

ーハウス教授のグループが成功したものです。

 

  SARSはこれまで、有効な治療法は無く、対症療法に頼ってきました。しかし今

回、人に近いサルでインターフェロンの効果が確認されたことで、ようやく治療法確立

に道が開けてきました。なお、サルにSARSウイルスを噴霧する前に、インターフェロ

ンを注射した実験では、サルはSARSに感染せず、“予防効果”があることも分りま

した...

 

  昨年の2月下旬頃、まさにSARSが中国南部の広東省で、密かに広がり始めてい

ました。そして3月に入り、香港やベトナム等で感染が拡大して行ったわけですが、1

年後に、ようや治療に道が開けてきたわけです。しかし、ワクチンが完成したという話

は、まだ聞いていません」

                                       <参考文献: 東京新聞/2004.2.19/SARS症状を抑制>

 

「一方、アジアでは現在、【H5N1型】の鳥インフルエンザが拡大し、日本も含めて深

刻な状況に突入しています。いったい人類文明の周辺で何が起こっているのか、不

気味です。私たち人類は、地球環境に対して、より謙虚な姿勢が求められているのか

も知れません...

  日本では、人口が激減の傾向に入っていますが、世界人口はこれから益々増えて

行きます。特に、中国東南アジアにその傾向があるわけですが、その地域にSAR

鳥インフルエンザの大感染が重なっているように思います。ニパ・ウイルスが発生

したマレーシアも、この地域に入ります」

 

「21世紀に入り、人口爆発と、科学技術の暴走で、地球の生態系が極限まで圧迫さ

れて来ています。これらの、年々の感染症の爆発傾向は、地球生態系が人類文明に

対し、深く示唆しているものがあるように思います...」

 

   <16>   (2004.04.25)                                                 

4月23日 中国で2人の感染確認         

                     (“感染疑い例”の1人死亡 ...)

 

「中国衛生省は、4月23日、北京と安徽省で、女性各1人のSARS(新型肺炎)感染者

が確認されました。また、北京で、男性、安徽省で女性の“感染疑い例”が各1人づ

つ発生したと発表しています。中国においては、昨年7月以来の、SARSによる死者

の発生になります。

  北京での疑い例の男性(31)は、“中国疾病予防センター”に勤務していました。ま

た、安徽省で感染確認された女性大学院生(26)も、同時期に、上記の男性と同じ

“実験室”に勤務していました。今回、“感染”および“疑い例”とされた4人は、いずれ

も接触があり、感染は中国疾病予防センターや、その実験室で拡大したと見られてい

ます。

  ここでも、万全の予防対策が取られている専門機関内部での感染だったわけです。

SARSが、依然として人類にとって、“手強い感染症”であることが証明されたことに

なります...」

                              <参考文献: 東京新聞/2004.4.24/SARS・2人の感染確認>house5.114.2.jpg (1340 バイト)

 

                                                                   house5.114.2.jpg (1340 バイト)