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No.1  清濁を あわせ呑み過ぎ 腹下し 2009. 4.18
No.2  下痢の国 漫才劇場 拍手なく 2009. 4.18
No.3  満月に 民の離船や 総選挙 2009. 6. 2
No.4  裁判員 法治国家も 影薄く 2009. 6. 2

    

                                                <1> (2009. 4.18)

     清濁を あわせ呑み過ぎ 腹下し  .....(投句/ 折原マチコ)  

 

        【解説: 星野 支折】             

          「“清濁を併せ呑む”...と政治家は豪語しますが...“濁水”を全員で飲み過ぎて、日本社

          全体が下痢を起こしています。信じられるものがなくなり、道徳・慣習法が砂上の楼閣にな

          て孤立しています。さあ、そうした中で桜の季節が過ぎ、選挙の足音が近づいています。私

          ちは、いったいどの政党を...そして誰を...国会に送り込んだらいいのでしょうか...

            2009年/激動の年...春爛漫の季節が過ぎて行きます。現下の、歴史的な大変動の姿

          を、皆さんはそれぞれ...何処で、どんな状況で目撃し...何を判断されるのでしょうか...

           そして、それによって...私たちは、あの明治維新のような、大変革の時代を招来すること

          ができるでしょうか...」

 

                                                  (2009. 4.18)


     下痢の国 漫才劇場 拍手なく  .....(投句/ 折原マチコ)   

          
     
         
【解説: 星野 支折】      
 

           「日本の社会全体が、下痢を起こしています...

            文化も、政治・行政も...そして経済も、マスメディアも...全て未曾有の信頼性の下痢を

          起こしています。この国では、何が信用できるのでしょうか...ふと、思うのですが、信用で

          るのは...国民/私たち自身/私自身なのではないでしょうか...

            極端な金持ちのいない...階級社会ではない...かつての懐かしい、素朴な時代に帰る
   

           と...自給自足社会に回帰すること...
そこに、全ての答えが...私たちの夢が...あるの

          かも知れませんね。一度、考えてみてください。100年先の、子孫のためにも...」



 

                                                  (2009. 6. 2)

     満月に 民の離船や 総選挙  .....(投句/ 秋月 茜)    

          
     
        
【解説: 星野 支折】       
 

           「日本政治が、民意と大きく乖離し、日本国民は離船の時を計っているのでしょうか...

             一体、誰のための政治...何のための政治なのでしょうか。この国での、官僚の国家支配、

           スメディアの私物化も同様です。いずれも“国家=存在の器”の中にある、目的遂行組織を私物化

           し、“自らの住家”として居座っているものです。

             これは、かつては“軍隊/軍事組織”を私物化し、群雄割拠していた姿です。現代においてもな

           、その時代のように、“社会の公器”を私物化し、本来の目的を忘れ、特権意識に浸っています。

           これは、この国の“民主主義社会の現状”を、如実に投影しているものです。諸悪の根源が、何処

           にあるのか、子供でも分かります。

         

             そこで日本国民は...いよいよ『竹取物語』の竹藪を離れ...大船から小舟に乗り替えて、

           月の夜に、“月の世界/極楽浄土”へ旅立つ準備に取りかかっているのでしょうか...ともかく

           藪では、もう生活が立ち行かなくなって来ています。

             一方...竹藪に既得権をもつ“資本の側/勝ち組”を眺めてみると...依然として竹藪で、タケ

           コあさりに熱中しています。そこが、泥船、亡者舟と気付きつつも、それにしがみつき、マネー・ゲ

           ームを続行しています。

            でも、“覇権主義/資本主義/市場主義/グローバル主義”は...超新星のように、最後の輝

           きをちつつ、闇に沈んで行くところです。その 背後には、文明の閉塞状況/大艱難の時代”が、

           さし迫っています。

            地球表層の生態系は、ホモサピエンスで溢れ返り、化石燃料の大量消費は、“地球温暖化”と

           “海洋の相転移”を引き起こしています。このことは、私たちの環境も急速に変貌することを意味

           ています。 

 

            重ねて言いますが...この国では...“政治・行政・マスメディア”という“社会的・公器”が私物

           化され、国民意識から乖離しつあります。そうした人々は、裸の王様になりつつあると言えます。

             いずれにしろ、世界を席巻している...“資本の蓄積”も...世界市民がソッポを向き、自給自

           足の生活を始めれば、そんなものは何の価値もありません。資本による市場支配という構図は、

           消滅して行くでしょう。人類文明には...“そうした状況/文明の折り返しが...急接近している

           からです。

             私たちは...“かつて歩いてきた道・・・/・・・古き良き自給自足社会”に立ち返り...それを、

           〔人間の巣/未来型都市/千年都市〕にバージョン・アップし...支配階級のない、“極楽浄土/

           パラダイス”を実現することが可能です。もう、その青写真は私たちの心の中に出来つつあるの

           かも知れませんね...」

 

  

                                                  (2009. 6. 2)

     裁判員 法治国家も 影薄く  .....(投句/ 秋月 茜)     

          
     
        
【解説: 星野 支折】       
 

           「日本は、もちろん法治国家なのです...

             でも...年金問題では、どれほど国民の“生活権/人権”が侵害さているでしょうか。これは、

           家による人権侵害なのです。また、同じ厚生労働省において、どれだけの公金が、勝手に浪費

           されているでしょうか。この状態でも、法治国家の“法の執行”は、それを追求し、処罰・謝罪をさせ

           ることさえ行っていません。官僚のやりたい放題の状況が、まさに野放しにされています...

             他にも...行政組織の犯罪的行為は...日本国家を、大きく揺るがしている現状があります。

           これを放置しおいて、法治国家と言えるのでしょうか。こうした状況こそが、犯罪の温床になって

           います。

             したがって...何がであるべきかは、非常に明白です。まず...“法治・国家/法治・社会”

           を、確固たるものにし...社会的慣習法を整備し...それから、裁判員制度に移るのが、“国民

           的・識”なのではないでしょうか。

 

            前の句でも...“政治・行政・マスメディア”が、私物化されていると指摘しました。そして、司法・

           立法・行政の国家三権のうち...司法でも...どうやら国民から乖離したまま、裁判員制度を押し

           つけているのを痛感します。

             また、“刑罰の量刑”まで含めたのは...確信的事項なのでしょうが...やはり国民とは隔絶し

           たものを感じます。司法への国民参加は、それなりに必要とは思いますが、“天の時”と、“地の利”

           と、“人の和”が、ことごとく不足しているように思います。

 

              私たちは...ご存知のように、〔人間の巣〕を提唱しています。そうした、“しっかりとした慣習法

            的・社会の枠組/適正な社会規模”においてなら...この裁判員制度も、責任と自律の名におい

           て、抵抗なく受け入れることが可能なのかも知れません。

             でも...〔人間の巣〕のような...“自給自足社会/慣習法的なしっかりとしたコミュニティー”

           においては...そもそも、“犯罪そのものが激減”すると考えられます。そこに、社会の良し悪し

           が如実に現れます。

             それでも、まれに...感情的なもつれから、犯罪が発生するのかも知れません。ですが、それ

           は...詩情豊かな領域での...感情的な破綻です。私たちは、そうした事を経験しつつ...“社

           会のもつ大きなゆとり”は...人々の精神をより高峰の世界へと導いて行きます。未来社会は、

           単なる“弱肉強食/競争原理”の社会ではなく...淘汰圧力の喧騒を離れ...より精神性の高

           いステージへと、進化していくものと思われます。

 

              さて...裁判員制度の本格的な導入の前に...まず、こうした“健全な社会”の確立が...

            先にあるべきなのではないでしょうか。今、私たちに緊急に必要なのは...〔万能型・防護力/

            ・・・人間の巣/未来型都市/千年都市〕の方だと、確信しています。裁判員制度は、そうした体

            制が軌道に乗った時、〔人間の巣〕の単位で、それぞれ独自に導入すればいいのではないでしょ

            うか。

              私たちは今、より重大な...“文明の大きな岐路”に立たされています。努力はまず、その方

            向へこそ、さし向けて欲しいと思います...」

 

 

 

 

                                   【トイザらス】プール特集2009