My Weekly Journal 第1編集室事時短評2003年

                   時事短評   <社会部/2003年>     
 

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No.14  “社会正義”の 確立を! 2003.4.25
No.15  失敗に学ぶ H2A・指令爆破 2003.11.30

  

    時事短評  社会混乱の加速        <14>

 ”社会正義 確立を!  index.1019.1.jpg (2310 バイト) house5.114.2.jpg (1340 バイト)

 

「編集長の津田真です。イラク戦争が終息したと思ったら、今度は新型肺炎の

“SARS/(重症急性呼吸器症候群)がいよいよ中国大陸で猛威を引き起こす兆しになって

来ました。また、北朝鮮の核兵器問題も、いよいよ大詰めの段階に入りつつありま

す。

 

  さて、そうした国際情勢とは別に、ここ2週間あまり、日本の社会情勢が、また一

段と悪化を深めているのを感じます。“精神が切れた”という感じの、殺人・傷害事件

が全国で続発しているからです。

  もはや、こうした“イライラの精神状態”は、少数者というよりは、社会全体で飽和

状態にあるようにさえ感じます。そうした中で、弱い部分から弾けたのが、一連の“通

り魔事件”の実態なのではないでしょうか。むろん、犯行は凶悪そのものであり、被

害者や社会に与えた恐怖は計り知れません。

  しかし、こうした事件を加速しているのは、まさにこの不況であり、失業であり、

銭トラブルであり、こうした社会状況から来る閉塞感なのだと思います。したがって、

こうした加害者もまた、弱い部分が弾けてしまった、被害者という側面もあるのだと

思います。

 

  一方、こうした社会状況を創出してきたもう1つのバックグラウンドが、閉塞的な現

在の“日本の文化”なのだと思います。テレビや新聞等のマスメディアが展開する、

“日本文化の姿勢”、国民をここまで精神的に追い込んで来たのではないでしょう

か。≪司法・立法・行政・マスメディア...≫と、すでに国民には、信じられるものが何

もなくなっています。

  こうした社会状況は、事件そのものではなく、目には見えないわけですが、長年国

民の心を踏みにじってきたのは確かです。また、伝統ある豊な日本文化をも踏みにじ

ってきたわけです。そして、同時にその危険な兆候を知りつつも、手をこまねいてき

た責任ある立場の有識者も、やはり非常に罪深いものがあったと思います。

 

  この日本の、社会と文化全体を指導していくべきマスメディアは、この現状を他人

事のように放置しておくことは、もはや許されない状況にまで来ています。

  “言論の自由”“個人情報の保護”も大事なことですが、森を見て山を見ないと

いうのでは、本当に困ります。今、まさに、森よりも山よりも、さらに大きな日本列島全

体が、枯れ始めているのです。マスメディアは、総力を上げて、この国難に取り組む

べき時ではないでしょうか。

 

  最近のニュースを見ていて、警察が“一斉取締り”で動いているのは、唯一救われ

る気がします。暴力団が絡んでいる“闇金融”での一斉検挙。東京の新宿歌舞伎町

での、1200人の警察官を動員した、“違法風俗店”の一斉取締りなどです。社会全

体が無法化して行く状況下で、やはり警察が大挙して動くということは、無力な一般

市民にとっては、数少ない嬉しいニュースだったと思います。

 

  公権力、行政、マスメディア、そして国民自身が、“是は是”“非は非”と、しっか

りと切り分けて行くことが、現在の日本の社会には、一番必要なことだと思います。

清濁を合わせ呑むというような気持ちでいては、川の水はいつまで待っても、“清

流”には戻りません。

  そして、これは最後には、私たち一人一人、個人個人の、“自覚”の問題に帰結

するのではないでしょうか。“悪をなさない”“社会ルールを守る”“21世紀の、新

しい日本国家を建設する”という、日本人としての自覚です。この方向へ、レールの

ポイントをしっかりと切り替えない限り、列車は永久に、“清と濁の原野”を走り続けま

す。

 

  “カギ”は、マスメディアが、いつポイントを切り替え、ギア・チェンジを

して、総力戦に突入するするかにかかっています! 

 

  それには、前段階として、もう1つ“カギ”があります。それは“人事・

人心の一新”ですこの大混乱を引き起こした“長老の世代”では、とう

てい自浄作用は望めないということです

                                       My Weekly Journal  編集長 :  津田 真    house5.114.2.jpg (1340 バイト)    

 

 

       時事短評     wpe75.jpg (13885 バイト)  <15>

  失敗に学ぶ H2A・指令爆破  index.1019.1.jpg (2310 バイト) 

 

「11月29日、鹿児島県・種子島宇宙センターから、H2Aロケット6号機が打ち上げ

られましたが、地上からの指令で爆破処理されました。搭載されていたのは“情報収

集衛星”2基で、開発製造費が1000億円が無駄になりました。

  さて、衛星の打ち上げ事業というのは、非常にリスクの高いものだということが、

改めて認識されました。むろんこれは、単にお金が失われたというだけではありませ

ん。日本の情報収集衛星が、4機体制から2機体制に半減し、片肺飛行になってしま

うわけです。それから、来年2月に予定されていた気象衛星“ひまわり”の後継である

運輸多目的衛星の打ち上げも、困難になりました。