My Weekly Journal /辛口時評辛口時評・2005

          辛口時評 

      2005年   
   

  トップページHot SpotMenu最新のアップロード                     執筆/担当:   津田 真

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No.1 政治は、禊(みそぎ)が必要!/憲法改正前に! 2005. 1. 9
No.2    

  

                                                                               憲法改正は、仕切りなおしを!

 政治は、禊 (みそぎ) が必須 !

      憲法改正前に!   

             

 

「あけまして、おめでとうございます! My weekly Journal 編集長津田真

す! 今年も、よろしくお願いします!

 

  ええ...今回の、“憲法改正は、仕切りなおしを!”というテーマは、“編集長

の一言”で、簡単なコメントにとどめるつもりでした。しかし、秋月茜 さんの方から、

どうしても意見を言いたいということで、“辛口時評”に切り替えました。

  ええ...秋月茜さんは、昨年から My weekly Journal の編集部に加わって

いただき、我々としても、大いに戦力がアップしました。弁護士としての専門性と、女

性特有の鋭い突っ込みが、冴えているようです。今回も、“辛口時評”ですから、ひと

つ、ビシッと鋭い切り込みを、お願いします!」

「はい!

  ええ...憲法改正問題では、是非、言いたいことがあって、編集長にお願いしま

した!あ...ポンちゃんに、ブラッキー、よろしくお願いします!」

「お、おう!」ポン助が言った。「よろしく頼むよな!」

「女・弁護士さん、よろしく頼むぜ!」ブラッキーが言った。「頼もしい助っ人だぜ!」

「うん...ありがとう!ブラッキー、ポンちゃん!」

「さて...さっそく本題に入ろうか、」津田が言った。

「はい!」

 <1>今、緊急の課題は何か!   

「ええ...まず、憲法問題では、茜(あかね)さん...何が言いたいのかね?」

「はい!」茜は、緊張して、コクリとうなづいた。「...まず、憲法改正と言う課題は、

非常に大きなものです。しかし、緊急を要するものではありません。逆に、主権者で

ある国民合意の下で、じっくりと時間をかけ、取り組むべきものです。

 

  それから、これは肝心な事ですが...未曾有のモラルハザード社会を引き起こし

た政治家の本人たちが、その“汚れた手”で、“神聖な日本国憲法”をいじくり回して

いいものではありません!

  “神聖なもの”を動かす時は、“禊(みそぎ)”をし、清らかな心身で執り行うのが、

この国の太古からの決まり事です。

  “禊”とは、身に罪または穢(けが)れのあるときや、重大な神事などに従う前に、川

や海などで身を洗い清める事です...

 

  およそ、何処の文化圏であれ、神聖なものに対しては、そういう“禊”をするもので

はないでしょうか...それを、この国では、国家・社会を建国以来の未曾有の大混

乱に陥れた“張本人”たちが、国民生活の苦しさや、日本文化の崩壊はそっちのけ

で、今まさにこの国の“神聖なもの”に手をつけようとしています!」

「うむ!」津田が、腕組みしてうなづいた。「まさに、その通りだ!」

“法治国家”の日本で...」と、茜は、首をかしげ、コブシを立てた。「政治家や官僚

やマスコミ人が、“法律を徹底的にないがしろにし、好き勝手な事をやった結果”が、

社会全体に蔓延した“モラルハザード”です...その、“モラルハザード”の真只中

で、その“張本人”たちが憲法改正をし、新憲法を作って、それをいったい誰が守る

のでしょうか...

  政治家や官僚やマスコミ人たちは、国家や社会の決まりごとを好き勝手に踏み荒

らし、社会を大混乱に陥れました。そして、新憲法を作ったら、コロリと態度を変え、

その憲法や、それに基づく法律を厳正に守ると言うのでしょうか...私には、信じら

れません...もちろん、国民の全てが、そう思っているのではないでしょうか...

  この未曾有の国難の折に、政治家たちは、憲法改正を玩具にし、ただ遊んでいる

だけのような気がします...この一事を見ても、今の政治がいかに堕落しているか

が分ります」

「うーむ...相変わらず、手厳しいが、その通りだ...」津田は、ポン助の頭を撫

で、ほくそえんだ。「それに、私の言いたいことを、みんな言ってしまった、」

「はい!」茜は、かすかに口元を崩した。「“世襲”はやめる気が全くなくて、“議員年

金”には頬かぶり...“政治と金の問題”は、お茶をにごして知らんぷり...こんな

“二院内閣制の歴史上、最低の議員集団”が、今度度は“穢(けが)れた手”で憲法に

手を付けようとしています...

  社会の上の方から“モラルハザード”を引き起こし、護送船団方式を続けて“金融

崩壊”を引き起こし、“経済を空洞化”させました...さらに“教育を混乱”させ、この

国の“文化を衰退”させました...まさに、言っていることと、実際にやっている事が

逆さまです...

「うーむ...しかし、この上、まだ壊せるものがあったとは知らなかった...なるほ

ど、最後に憲法を壊し...“この国を破壊”しようと言うわけか...“悪霊”に取りつ

かれたような所業だな...」

「もちろん...」と、茜が指を立てた。「国民と共に、良い憲法を作るのなら、それはい

いことです。憲法改正は、憲法9条だけが問題ではありませんから。でも、今の政治

家に、100年の国家の大計が出来るとは思いません。10年先の国家ビションさえ示

していないのですから...」

「うむ、」

 

「国民は、現在の政治家現在の政党政治を全く信用していないのではないでしょ

うか...国家を運営する、能力そのものがありません。国や社会をこんな事にしてし

まって、まだ悪ふざけを続けるつもりでしょうか...

  現在、日本社会には、“新しい身分差別”が生まれ、“富の寡占”が進み、急速に

階級社会になりつつあると言うのに...政治家は、いったい何をしているのでしょう

か!」

  <2>憲法改正の前に、“みそぎ”を  

 

「では、具体的に、どうすればいいのか、茜さんのご意見を聞きましょうか、」

「はい!」茜は、ノートパソコンを、手前に引き寄せた。「まず、この国で最も神聖な、

“憲法”を改正するのなら、その前に、身を清めて欲しいと言うことです。沐浴(湯水で体を

清める事)をし、(みそぎ)をして欲しいと言うことです...これが、必須条件です!

 

  それには、モラルハザードを引き起こし、未曾有の社会混乱を引き起こした現在

の政治家は、玉石ふくめてこの時代の責任を取り、総退陣して欲しいということです。

それがスジであり、国民に対するオトシマエと言うものではないでしょうか...

  その上で、新しく選ばれた禊を済ませた政治家は、日本の新憲法の創案の仕事

に取り組んで欲しいと思います...

 

  それが、“政治の禊”だと思います...」

「うむー ...益々厳しいが...それがスジだと思う...この国の礎である“憲法”

動かすには、そのぐらいの禊をすべきだろうねえ...

  憲法改正は、やはり、“仕切り直し”しかないのかな...私は、“編集長の一言”

で、“仕切り直し”について言おうと思っていたのだ。今の政治状況、社会状況では、

とても“憲法改正”など出来る状態ではないと思う...」

「はい!

  まず、足元の国難...未曾有の社会混乱への対応国民生活の救済日本文

化の復旧に対処すべきでだと思います。憲法改正などは、その後でいい事です」

「うむ!

  ところで、今までの、憲法改正に関する一連の背景は、どうなっているのかね?

ザッと説明してもらおうか、」

「あ、はい...じゃ、それを説明します...」

                                   

  茜は、ノートパソコンの叩いた。

「ええ...2000年の1月に...衆参両院に憲法調査会が設置されました。

  両調査会とも“5年をメドに、最終報告書を提出する”としています...したがっ

て、2005年の4月に、報告書を発表する運びになっているようです...

  衆参両院の調査会とも、自民党が“改憲”、民主党が“創憲”、公明党が“加憲”

主張し...商品の違いを見せてはいますが、憲法の見直しに賛同しています...

これに対し、社会民主党と日本共産党は、一貫して“護憲”の立場です...

  ええ...政治全体が、国民の信頼を失って久しいわけですが...ともかく、国会

内の勢力図では、憲法改正の流れにあります。したがって、憲法改正を視野に入れ

た、具体的な改正手続きを定める動きに着手される模様です...

  国民は、大丈夫と思ってタカをくくっていても...自衛隊は、実際に紛争地域へ派

れたわけですし、武器輸出3原則は、なし崩し的に解禁の流れになっています。

こうした、全体としての大きな流れが出来つつあり、憲法改正で歯止がかかるという

保証はありません...」

「うむ...国会内の勢力図では、憲法改正の流れだし、主権者である“国民”、がい

よいよ本気で立ち上がらなければならないねえ、」

「はい!そうだと思います!

  憲法改正は、“憲法96条”“両院の総議員の3分の2以上の賛成を得て、国会

が発議し、国民投票で過半数の賛成が必要”と定められています...具体的な方

法は、何も規定されていません...

  ええ、そこで...与党の自民党と公明党は、衆参両院の憲法調査会に対し、国

民投票法の審議権限を与える国会法改正案を、次の通常国会(1月の末から)に提出す

る予定です。

  また、自民党は、両調査会に対し、憲法改正案の審議・発議権限を付与するため

の国会法改正も目指していると言います...しかし、民主党と公明党はこれには慎

重と言います...」

「うーむ...私も、それを新聞で読んだが、何の事かサッパリ分らん...国会法の

改正と言っても、内容が分らない...」

「はい...でも、国会の中では、着々と進みつつあるということです...」

「しかし、肝心の国民が、ついていかない...国民は、今の政治を全く信用していな

いからねえ...政治が、かって一度もなかったほど、国民から乖離している...こ

んな状態で、本当に憲法改正が出来るのかねえ...」

「私が言いたいことも、そこにあるわけです...

  国民は今、政治全体を信用していません。自衛隊のイラク派遣延長、武器輸出3

原則のなし崩し的な緩和、憲法9条の見直しなど...ほとんど国民世論との対話も

ないままに、国家がどんどん右傾化しています。

  そうした一方で、“政治の世襲”には手をつけず、“政治と金の問題”は野放しで、

“官僚の不正”“天下り”は、黙認状態です。こんな状況で、憲法改正など、出来る

はずがないのです...いえ、やらせてはいけないのです!こんな状態での、“憲法

改正”は、断乎反対です!」

「うむ!」

「私は...女性としても、また同じ弁護士としても、社会民主党の福島瑞穂・党首

は、是非、頑張って欲しいと思いと思っています!

  それから、私は、日本の国際平和戦略は...“憲法9条”の精神...戦争放棄と

平和主義、国連中心主義を支持しています...」

「うむ!

  ま、我々は、“地球連邦政府”、あるいは“地球政府”の創設を求めているわけだ

が、それは現実には存在しないわけだからねえ」

「ともかく...“憲法改正”は、政治と社会全体が、キッチリと“禊”を行ってからにし

て欲しいと思います。憲法という“神聖なもの”に着手するには、今の政治家は、あ

まりにも手が汚れすぎています...」

                                   

「現状をどう打破したらいいか...

  1つのカギは、今後、NHKの改革が、どう進んでくいかです。これは、“国民1人1

人の怒りが結集”したものです。“国民主権のパワー発動の原点”になるものです。し

かし、我々国民としては、それをのんびりと見ているわけには行きません。国民生活

は益々苦しく、周辺事態は急速に変わって来ています。

  早い手を、次々と打って行く必要があります。“国民主権のパワー発動”が全ての

キーワードになります。“政治”、“官僚”、“マスコミ”という、強大な権力のモラルハ

ザードに立ち向かえるのは、1人1人としては弱い“国民主権のパワーを結集”し、そ

れを“戦略的運用”するしかないのです。

  そして、“その力”“運用”が、やがて“新・民主主義”の時代を創出していくのだ

と思います。“情報公開”“国民参加型・評価システム”“正しい公平な富の再配

分”を実現する、21世紀型の真の理想社会です...

「はい!私たちもそのために、是非、頑張りたいと思います!」

 

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