参拝が終わると、タマが自分の居室の方にみんなを案内した。
「さて、マイルチャンピオンシップは、エアジハードで堅いかのう...」タマが言った。
「1番人気の勝つレースだけどよう、荒れると怖いよな、」ポン助が言った。「2、3年
前に、10万馬券が出ているしよう」
「そうじゃのう...」
「ところで、P」ポン助が言った。「おめえ、お化けなのによう、何で足があるんだ?」
「うん...」Pちゃんは、自分の両足を見た。「わかんない...ポン助はどうして脚が
無いの?」
「アホ!足はちゃんとあるわい!」
「“足”はあるけど、“脚”が無いじゃん...」
「あ、このやろ!」ポン助は、コタツの上のミカンを取って投げつけた。
「ヨッ!」Pちゃんは、さっと跳び上がってミカンをキャッチした。
「早いな!よう...おめえは、本当に女の子なのか?」
「それも分かんない...」
「ま、いいけどよ...じゃ、やっぱりP公でいいよな」
「うん、」
「チーコちゃんは、何を買うんじゃ?」タマがじっと新聞を見ているチーコに聞いた。
「エアジハードがいいと思うの」チーコが言った。「エアジハードの単賞、」
「そりゃまた堅いのう...」
「この馬が勝つと思うわ」
「ま、そうかもしれんて、」