「さあ、いよいよ2001年も、暮れが押し迫ってきました」夏美が言った。「色々あった
21世紀・元年でしたが、日本では狂牛病の問題が、年末になって益々深刻化して来
ました。
そこで、ここでは、日本における≪狂牛病/ウシ海綿状脳症/BSE≫の安全性について
考察していきます。弥生さんも、コッコちゃんも、どうぞ聞いていってください」
「はい、」弥生は、コーヒーカップをワゴンに移しながらうなづいた。「そうしますわ。“ク
ラブ・須弥山”でも、牛肉はまだメニューにありますし、」
「あの、それじゃ、いずれメニューから消すつもりなのかしら?」
「いえ。それは、これから考えますの、」
「よう、弥生....オレは帰るぞ、」コッコちゃんが言った。
「あら、そう。だったら、ワゴンをお願いね。それから、お店の方を頼むわね」
「いいよ、」
<コッコちゃん>
《 全頭検査体制 》
「ええと...高杉・塾長...」夏美が、マウスでパソコンの画面を操作しながら言っ
た。「農水省は、“安全”の太鼓判を連発していますが、本当に大丈夫なのでしょう
か?」
「うーむ...」高杉は、体をそらして、腕組みをした。「まあ、いずれにしても...結
局、自分の健康に責任を持つのは、自分自身なのだということでしょう。大臣や国会
議員が、何度焼肉を食べて見せても、国民は全面的には信用しなかった。しかも、そ
の後になって、狂牛病の牛が発見されたというわけです。それじゃあ、あれは一体、
何だったのかということになる。
むろん、私は、そうした言動を、全て信用するなというのではないのです。ただ、私
たちもまた、賢く、用心深くなろうということなのです。このように、賢く、用心深くなる
ことこそ、わたし達にできる、唯一の防衛手段なのではないでしょうか」
「はい」夏美は、ゆっくりと目を閉じてうなづいた。「私たちは畜産業を応援する立場で
もなければ、闇雲に検査体制をアピールする立場でもないということですね?」
「まあ...国家体制の中で、重い責任のある立場の人々は、“国民に心底から信頼
される言動”に徹すべきだということです。当たり前の事ですが、あえてこんなことを
言わなければならない状況だから、改めて言うわけです」
「はい、」
「それが、“裏づけの無い軽はずみな言動”か、“力の及ぶギリギリまで見極めた言
動”か、国民から見れば、すぐに分ることです。また、そのためには、国民自身も、
“十分な知識と感性と判断力”を、日頃から身に付けておくことが必要です...」
「はい...ええ、ちょっとここで、検査体制の背景を説明しておきます...
日本では、2001年の9月に、千葉県で、BSE(狂牛病/牛海綿状脳症)の最初の症例が
確認されました。それ以降、日本のBSE対策は“全頭検査体制”を敷き、非常に厳
しいものになっています。これは、生後30ヵ月以上の牛のみを対象とした、欧州の
検査体制を上回るものを目指しています。
さて、この“全頭検査体制”のもとで、最初のBSE感染の牛が見つかったのは、北
海道でした。およそ2ヵ月後の、2001年の11月21日です。このあたりの事情は、
テレビや新聞のニュースで、詳しく報道されていたと思います...
ええと、ですね...現在、日本では、合計3頭のBSE感染の牛が確認されていま
す...」
「うーむ...なるほど...
この日本のBSE・全頭検査体制のもとでは、新しい検査法の“SIFT法/クロス相
関蛍光分光法”は使われていないようですね...まあ、まだ、それほど普及はして
いないのでしょうか?」
「はい。まず、日本のBSE・全頭検査体制では、全国117ヵ所の食肉衛生検査所
で、“1次検査”が行われます。
この“1次検査”は“エライザ法”と呼ばれているもので、“延髄かんぬき部”に対し
て行われます。これは、異常・プリオンタンパク質(PrP)に反応して、変色することで
確認します。まあ、大きな網を被せ、雑魚も含めて一網打尽にするわけです。そし
て、ここで異常のないものだけが、食肉として流通ルートに乗るわけです。
さて、ここでもし陽性反応が出た場合ですが、これらの疑わしい牛は、“2次検査”
に回され、徹底的に調べられる事になります。この“2次検査”を行える検査所は、全
国に4ヵ所あります。が、これは技術者を養成し、順次増していく準備に入っていま
す。
ここでは、“ウエスタン・ブロット法”、“免疫組織化学検査”、“病理組織検査”が行
われます。つまり、ここでは、牛海綿状脳症という名の由来の、いわゆる脳の空胞な
どが、直接顕微鏡などで調べられるわけです。“SIFT法/クロス相関蛍光分光法”
も、まずこうしたレベルからの普及になるのでしょうか...」
「なるほど...この“2次検査”で、陽性となったら、決定的というわけですね」
「はい。その場合...ええ、まず、厚生労働省で、専門家会議が開かれます。それ
から、BSE感染の牛は、800℃以上で焼却処分されることになります」
「なるほど」
《 牛の特定4部位の危険性と、各部位のリスク
》
「あの、」羽衣弥生が、小さく手を上げて言った。「感染の、危険性の高い部分という
のは、何処なのでしょうか?」
「あ、はい...」夏美が、素早く反応し、うなづいた。「ええ、では次に、“特定危険部
位”の話に移りましょうか?」
「ああ」高杉は、短くうなづいた。
「ええ...この“特定危険部位”は、4つあります...
1つ目は、“脳”です。これは、保湿クリーム(ヒアルロン酸/保湿剤など)などに使われるよ
うですね。2つ目は、“目”です。これは、解剖用教材といったところでしょうか。3つ目
は、“脊髄”で、4つ目は、“回腸遠位部”です。回腸遠位部というのは、約40mある
牛の小腸の、終りの方の約2mぐらいを指します。これらが、感染伝播リスクの最も
高い、カテゴリー・Tです...
ちなみに、欧州では、回腸遠位部は、カテゴリー・Uに入っていますが、日本で
は、危険4部位に入っています...」
「つまり、日本の方が、厳しいということだね?」
「はい...そういうことになります。
ええ、この“特定・危険4部位”は、日本では厚生省の通達で、感染の有る無しに
かかわらず、除去・焼却が義務付けられました。また、これらの部位を使用していた
食品、医薬品、化粧品などは、回収や原料などの変更が行われることになります。
ただし、何処まで徹底されていくかは、今後の推移を見守る必要があると思いま
す。ともかく、日本で最初のBSEの症例が確認されたのは9月ですから、まだ3ヵ月
ほどしか経過していません。製品の回収や原料の変更などに関しても、これから本
格的に切り替えられていく段階であり、まだ当分は慎重に、用心深く対応する期間が
続くと思います。くれぐれも、慎重に見極める必要がある、ということです...」
(
詳しい正確な内容、最新の情報等に関しては、関係機関のホームページ等で確認してください。
)
「そうですね...」高杉は、深く腕組みをした。「結果的に、何も無くてすめば一番い
いわけです。しかし、こうした“国民的な用心深さ”と、“新時代の危機管理システム
の構築”という意味では、今回のこの狂牛病騒ぎは、日本にとってはいいチャンスだ
ったと言えるかも知れません。
ともかく、今後の国家的な“総合・危機管理”に対して、前向きに生かして行きたい
ものです。日本の行政機構は、あの“薬害エイズ事件”からさえも、ほとんど何も教訓
を得ていないことを曝け出したわけです。したがって、今度こそは、政争や論争の具
ではなく、国家国民のための、“本物の危機管理システム”を構築していって欲しいも
のです。
さいわい、小泉内閣による国家の大改造が進行している真っ最中でもあるわけで
す。是非、政治と官僚だけに任せるのではなく、国民自身も直接参加する形で、この
分野では世界の最高峰と言われる水準まで高めてもらいたいです。日本は、それが
できる国家なのですから、」
「はい!」
「まあ、この種のバイオハザード関係だけでなく、テロや、情報テロ、麻薬等の薬物な
どに関しても、しっかりとした危機管理の構築を望みたいですね。
“地下鉄サリン事件”は、日本で起こった世界的な大テロ事件でしたが、その対応
策となると、ほとんど何もなされていないのが実態とも聞きます。あのカルト集団もろ
とも、時間経過の中で忘れてしまいたいというのでは、“無策”もはなはだしい。今度
同じ様なサリン事件が起こったら、何十万人もの犠牲者が出るかも知れないのです。
あの“地下鉄サリン事件”は、一歩間違えば、らくにそのぐらいの犠牲者の出た、大
無差別テロ事件だったのですから。しかし、ここでも、あの“薬害エイズ事件”と同様
に、抜本的な機構改革や、危機管理システムの立ち上げはやっていないのです。こ
ういう所に、資本投下と、技術開発、人員配置をして欲しいのですがね。弾力的に、」
「はい...」
「あの、」と、弥生が言った。「“特定・危険4部位”のうちの、“脊髄”と“回腸遠位部”
というのは、どのように利用されているのかしら?保湿クリームに、牛の脳が使われ
ていたので、こっちの方も気になりますわ」
「ええと...」夏美が、パソコンの画面を探った。「特に...明記はされていません
ね。とにかく、“回収や原料などの変更が行われて行く”ということです...」
「そうですか、」弥生は、考えながら、静かにうなづいた。「でも、そこが怪しいわね、」
高杉も、微笑してうなづいた。
「まあ、今後も、しっかりと監視をしていく事が肝心ですね。行政の側も、我々消費者
の側も、」
「そうね、」弥生は、うなづいて、口もとを崩した。「そして、必要なのは、慎重というこ
とね、」
「その通りです。そして、“自己責任”ということです」
夏美は、パソコンの画面を切り替えた。
「さて...話が少しそれてしまいましたが、次に、カテゴーリー・Uの、中程度のリス
クの部位です...
これは、リンパ節、結腸近位部、脾臓(ひぞう)、へんとう、≪硬膜、松果体、胎盤≫、
脳脊髄液、下垂体(かすいたい)、副腎(ふくじん)...
それから、カテゴーリー・Vの、低リスクの部位は...結腸遠位部、鼻粘膜、末し
ょう神経節、骨髄、肝臓、肺、膵臓(すいぞう)、胸腺が該当します...
まあ、このあたりは、リスクは低くなりますが、危険部位ではあるわけですね。あ、
それから、“遠位部”とか“近位部”とかの表現がありますが、“遠位部”は頭から遠
い方、“近位部”は頭に近い方を指しています。
ええ...そして、カテゴリー・Wは、リスク無しと考えられている部位です。これ
は、次のような部位です...
【
リスクなしと言われている部位 】
血液凝固物、便、心臓、腎臓、乳腺、乳(牛乳)、卵巣、だ
液、だ液腺、精のう、血清、骨格筋(牛肉)、精巣、甲状腺、
子宮、胎児組織、
≪
胆汁、骨、軟骨、結合組織、髪の毛、皮、尿 ≫
ええ、以上の様な分類になりますが、これらは絶対的な意味で確定したものでは
ありません。事態はまだ流動的です。研究も技術開発も進んでいますし、新しい情報
には、十分に気を配っていく必要があると思います。
また、安全と思われる部位でも、“解体の際に、危険部位から汚染される可能性も
有る”とされています。さらに、施設や器具の汚染、その他の様々な2次汚染も、絶
対に無いとは言い切れないのが現状です...」
「そうですね」高杉はうなづいた。「私たちは、“法律”や“施設”が完備されたから、そ
れで即・安全と考えるのは、誤りだということを、肝に銘じておくべきです。
今年起こった雪印の事故もそうでしたし、原子力関連の様々な事故もそうです。数
え上げたらきりがないほど、“想定外”と言われるものや、“人間的な油断”から、事
故は絶えず起こっています。いや、むしろ、人類の技術文明の何割かは、その克服
の歴史であったと言えるのかも知れません。
いずれにせよ、私たちは、その“安全性”のシステムが、私たちの信頼に十分に答
えるものに育ってきたかどうかで、判断すべきなのです」
「はい」


「まあ、業界では、“信用してくれ!”と叫びたいのでしょうが、我々消費者から見れ
ば、“それじゃあ、何故こんな事態を招いたのか?”と聞きたいわけです...“アメリ
カやオーストラリアでは、真剣に取り組んでいたのに、日本の当局や業界は何をやっ
ていたのか”と...」
「はい。そこが、まさに問題なのだと思います」
「そう...」弥生も、小さくうなづいた。「10年間もチャランポランをやっていて、感染
ルートも解明されていないのに、“太鼓判”を押すなんて...」
「そうね、」
「いずれにせよ、日本でも牛の総背番号制がスタート、全履歴のコンピューター管理
が進行していきます。また、ヨーロッパ以上の管理体制を目指しているとも聞きます。
そうしたものが次第に徹底してくれば、国民の信頼も回復して来るのではないでしょ
うか」
夏美は、黙ってうなづいた。
「ええ、それでは次に、牛以外のプリオン病の実態について、簡単に説明したいと思
います。遺伝子によらない、病原性タンパク質の伝播の風景が分ると思います...」
「うむ。その前に、少し説明しておこうか、」
「あ、はい...」
************************************************ 
「タンパク質というのは、DNAからなる遺伝子の設計図によって作られるわけです
ね...そして、よく知られているように、そのタンパク質の種類というのは、膨大なも
のになります。このおかしな性質を持つプリオンタンパク質(PrP)というのも、まさに
そうしたタンパク質の1種なのです。
しかも、一口にプリオンタンパク質と言っても、動物の種によって多少異なるわけで
す。まあ、そのあたりは、どのぐらいズレているのかは分りませんが、その動物種の
タンパク質というのは、それぞれの種のDNAによってコード化されているわけで、種
が異なればそのタンパク質も異なるのです。つまり、牛の肉と、人間の肉は同じでは
ないし、ネズミの肉もまた違うといった具合です。しかし、同じ哺乳動物の肉として、
似てはいるのです...
さて、
こうした異種間では、病原菌の感染なども、当然違ってくるわけです。牛や豚
や羊などの有蹄類が感染する口蹄疫(こうていえき/ウイルス性の急性疾患)は、人にも感染す
ることがあると言われますが、まあ、これはめったに無いのでしょう。しかし、このあ
たりが、病理学的には、実に面白いのかも知れません。めったに感染はしないが、
感染しないわけではない。では、そのメカニズムは、どのようなものかということです
ね...
そしてこれは、ウシのプリオンタンパク質(PrP)が、ヒトのリオンタンパク質(PrP)
に伝播するする様子と、非常に似ているわけです...
ただし、変異・PrPの場合は、DNAを持つウイルスなどとは異なるわけです。しか
し、どうも種を超えて似たような構造をもつPrPの場合は、変異・PrPも伝播しやすい
ようですねえ。まあ、現在、まさに解明が進んでいる領域の話ですので、明確なこと
の言える段階ではありませんが、」
************************************************** 
「はい。ええ、ここまででよろしいでしょうか?」
「ああ」高杉は、うなづいた。
「はい。ええ、では、牛以外のプリオン病の実態について、その概略を説明したいと
思います」



「はい。ごくろうさん」高杉は言った。「それにしても、イギリスでは、牛が18万頭以
上...そして、人への感染は111人だったかな?」
「あ、はい...」夏美は、パソコンの画面を見つめた。「ええと...はい、そうです!」
「すごい数だな。これでは、イギリスはパニック状態になるわけだ...これを目の当
たりにしていた農水省の官僚が、“日本は、多分、大丈夫だろう”と、軽く見ていたと
いうのは、信じられん話だねえ...
太っ腹と言ったらいいのか、間抜けと言った方がいいのか...ともかく、危機意識
が全くない。一体何処をひねれば、こんな無責任な発想が出てくるのかなあ...」
「うーん...せめて、アメリカやオーストラリアを、見習って欲しかったと思います。あ
えて、そうしなかったのは、日本の国民は、“家畜並”だと思っていたのでしょうか?
いえ、私はその時点で、むしろアメリカやオーストラリア以上の、最も厳しい対応を取
って欲しかったと思います。
日本の行政機構や業界に対し、国民としてそう望むのは当然なのではないでしょ
うか?かけがえのない日本国家と日本国民のために、当然そうすべきだったと思い
ます。少なくとも、私なら、そうしたと思います!」
「賛成!」弥生が、パチ、パチ、パチ、と手を打った。
「うーむ...あの薬害エイズ事件を経てもなお、日本の官僚機構は国家や国民を軽
視し、業界の方に顔を向けていたと言わざるを得ないですね...ヨーロッパの狂牛
病パニックを目の当たりにし、しかも故意にチャランポランに対応して、日本を窮地に
追い込んだとなれば、これはもはやテロに匹敵する大犯罪になるのではないでしょう
か。今後の展開次第では、経済や流通の被害ばかりでなく、犠牲者が出るかも知れ
ないわけです。
ともかく、国民としては、薬害エイズ事件と同様に、絶対に許すことのできない、犯
罪的な怠慢行為だったと思います。そして、ニ度とこのようなことを起こさないために
も、しっかりと責任追及をして欲しいと思います」
「はい。あの、薬害エイズ事件が、何の教訓にもなっていなかったというのは、本当に
驚きですわ」
「まあ、彼らにも、言い分はあると思います。したがって、その本音もしっかりと聞き、
責任の所在を明確にし、その上で、“新時代の総合的な危機管理システム”を構築し
て行って欲しいですね。小泉政権は、まさに改革の政権なのですから、」
「はい!」
「うーむ...一朝一夕にできるものではないからこそ、すぐにスタートし、地道にしっ
かりとしたシステムを構築していって欲しいと思います。そして大事なのは、“情報公
開”であり、国民と一緒に、そのシステムを育て上げていって欲しいということです。
“情報公開”と“人の交流”がなければ、やがて水は腐っていってしまいますから、」
「はい」
「あの、」と、弥生が言った。「夏美さんの言ったそれらは、全て“プリオン病”なのか
しら?」
「はい、」夏美がうなづいた。「その元になってたのが、どうやら、ヒツジの“スクレイピ
ー”だと考えられているようです。いずれにしても、こうした種を超えるプリオン病の伝
播については、今後の研究成果が待たれる所です、」
「さて、」と、高杉は言った。「日本で、“狂牛病/ウシ海綿状脳症/BSE”が確認さ
れて、3ヵ月がたつわけです。本格的な対策が動き出すのは、まさに来年/2002
年からになるでしょう。その全般的な状況を、注意深く、用心深く注目していきたいと
思います。
また、日本の食文化が、欧米的な肉食から、かっての旧・日本食型へ“Uターン”
するのではないかというような話も耳にします。いわゆる、米を主食とし、野菜や小魚
を大量に食べる、あの江戸時代からの食事がそれです。もともと日本の風土と日本
人の体質にあった、いたって健康的な食事ではないでしょうか。
まあ、私もこれには大賛成で、静かに期待しています。今後の異常気象や人口増
加、食糧危機などを考えると、まさに脱・肉食は、全世界的な規模で進んで欲しいも
のだと願っています」
「はい。ええ...今回はここまでとし、今後の狂牛病/BSEの状況と推移を、しっか
りと見守っていきたいと思います」