Menu生命科学生命体・命のリズム生命の発生 
 

     wpe65.jpg (4755 バイト)  生 命 の 発 生 wpe66.jpg (2834 バイト)

   wpe73.jpg (32240 バイト)         room12.982.jpg (1511 バイト)                        

トップページHot SpotMenu最新のアップロード          塾長 / 統括責任者 :   高杉 光一 

wpe5.jpg (12116 バイト)INDEX                   house5.114.2.jpg (1340 バイト)      wpe5.jpg (12116 バイト)      house5.114.2.jpg (1340 バイト)        wpe89.jpg (15483 バイト)

No.1  生命の発生 1997. 9.18
 

 

                                                                 (1998. 9.18)

 

<第 1 章 > 原始地球の海で、一体何があったのか ?

 

 ここでは、原初・DNA、原初・生命体の、発生の謎を考察します。

 

 36億年前の、この原始地球で、一体何が起こっていたのでしょうか・・・・・

 生命とは、一体その出発点は何だったのでしょうか・・・・・

 タンパク質を作り出すDNAは、この地球上に、

                   一体どのように出現したのでしょうか・・・・・

 DNAの化学的言語は、何故唯一のものとして

                   選択されたのでしょうか・・・・・

 

( 我々のタンパク質の合成は、もっぱら DNA に依存しています。しかし、その

DNA の形成には、事前にタンパク質が存在していなければなりません。この矛盾

は、どのように解釈したらよいのでしょうか・・・・・ )

 

( この矛盾は、何処かで聞いたことがあるような気がします・・・・・そう、ニワトリと

卵の命題です。ニワトリと卵は、どっちが先に生まれたのでしょうか?)

 

 冗談はさて置き、この種の矛盾の解明は、有機体の解釈には重要だと思いま

す。生命の発生、生命体の維持・更新、生命圏への爆発的展性に、ある種のパタ

ーンを見つけることができるかもしれません。

 

  しかし、この原初・DNAとタンパク質の関係を、どのように解釈したら良いので

しょうか。ここで、“生気論”を注入すべきなのでしょうか。あるいは、宇宙に物質が

あるのと同様に、宇宙は本質的に“命”が存在している場なのでしょうか。

 

“生気論”.....生命は、物理学や化学では説明できないとする説。)

 

 あの、膨大な超銀河団の質量と構造・・・・・ ビッグバン以前に、この膨大な質量

は、一体何処から来たのでしょうか・・・・・そして、その同じ場所に、“生命”と“意

識”が用意されていなかったと、誰が証明できるでしょうか。

 

  大規模宇宙構造は、確かに人知を圧倒する壮大なスケールです。が、ただ、そ

れそのものは、比較的単純です。それに比べ、タンパク質や生命体は、その複雑さ

という点において、超銀河団のスケールをはるかに凌ぐものです。しかも、それは分

子レベルのミクロの領域から、この大宇宙のエントロピー増大と対峙しています。こ

の力、生命力は、一体何処から来ているのでしょうか。

 

 いずれにしても、謎は尽きません。まさに、生命発現の全てが謎に満ち溢れてい

ます。しかし、ともかく、36億年前の原始地球の海で、何か途方もないことが起こっ

ていたことは確かです。私たちは、その神秘の一瞬を見ることはできるのでしょう

か。それを見ることができたら、まさに宇宙の秘密の一端を覗くことになります。

 私は、実は、ソレを見ることは可能だと考えています。それは他ならぬ、原初・生

命体のことであり、私たち自身が内包していることだからです。全ては、私たち生命

圏が内包している情報だからです。ただ、現段階の私たちが、その答えを理解する

能力があるかどうかは、また別の問題ということでしょうか。

 

  それにしても・・・・・認識と存在・・・・・その全領域にわたる相互作用。これらは、

大きなループを描いて、出発点であるこの生命発現の場に戻ります。生命の発現、

高度な認識の発現こそが、この世という全存在を映し出しているのです。そして、こ

の生命体の相互主体性が、この認識世界をより確かなものとしています。しかし、

今ここに映されているこの世とは、それほどしっかりとした基盤の上にあるのではな

いということも確かなようです。むろん、見方はそれぞれにあるわけですが・・・・・

 

 さて、生命の発現という本題に戻ります。)

 

  原初・生命体の発現は、オパーリンの言う“物質進化説”が正しいのか。それと

も、ユーリとミラーの“化学進化説”が正しいのか・・・・・

 

( “物質進化説”.....原始地球の海に、非生物的に形成された多量の有機物

があったとする。そして、そこから、生命体が構成されたと考える。)

 

( “化学進化説”.....原始地球の大気の中で放電すると、何種類かのアミノ酸

が生成される。このアミノ酸の生成は、画期的な成果といえる。現在では、この実験

における原始大気の成分に問題があるとされ、疑問符がついている。)

 

  ところで、私には、このいずれの説も、何か本質的なものが抜けているような気が

します。むろん、それが何かは分かりません。しかし、もっと基本的なところに問題

があるような気がします。たとえば、エントロピーの増大は何故あるのか。それに拮

抗する形で、何故構造化と進化があるのか。

 

  ( 星や銀河系も、構造化が進み、進化しています。)

 

 また、何故、マイナスのエントロピーそのものである生命体が発現したのか。そし

てさらに、何故、この生命体に、第三の形態である“意識”が発現しているのか。こ

れは、宇宙の初期条件にまで遡る可能性はないでしょうか。

 

 私はなにも、最初から宇宙開闢の初期条件に逃げ込むつもりはありません。しか

し、生命体のシステムは、複雑を極め、可塑性に富み、存続と展性という意味にお

いては頑丈です。また、生体内および生態系における情報の相互作用は、膨大な

量に及びます。このような超精密システムが、偶然による試行錯誤から合成される

ものでしょうか・・・・・

 

( ちなみに、これらの情報は時間軸上で作動します。したがって、全ての情報、認

識の全て、この世の全ては、時間の関数として、心の領域に流れ込みます。このホ

ームページのテーマの一つである、“物” と “心”の同一性ということを、心に留めて

おいてください。)

 

 繰り返しますが、このような途方もないシステムが、物質進化や科学進化の試行

錯誤から、偶然に合成されるものなのでしょうか。機械やガラクタの山を何百万年も

見ていたら、それが確率論的に構造化し、進化し、試行錯誤の末、ロボットになるで

しょうか。あるいは、そこに海水と化学薬剤を注ぎ、稲妻を降らせたら、生命が発生

するものでしょうか。私には、むしろエントロピーの増大がまさり、全てが風化してい

くように思えるのですが・・・・・

 

( したがって、重要なのは、物質進化や化学進化ではなく、この宇宙にマイナスの

エントロピーが存在しているということではないでしょうか。それがエントロピーと拮

抗し、今の我々の命の姿があると・・・・・)

 

 

                                                                                                 house5.114.2.jpg (1340 バイト)