さあ、いよいよ21世紀への突入段階に入りました。
そこで、最新の太陽系の風景はどの様になっているのかを考察していきます。い
ずれにしても、21世紀は太陽系を舞台とした世紀になります。私たち人類文明は、
この広大な太陽系空間の中で、どのように文明の版図を拡大して行くのでしょう
か...
ともかく、あの16世紀の大航海時代のように、空間的な広さは十分にあります。
この広大な太陽系空間の中で、物理科学はどの様に展開し、天文学は何を映しだ
し、“物”と“心”とは、どの様に統合されて行くのでしょうか...
“はたして、神は存在するのか..................”
“究極のパラダイムは存在するのか...............”
“人間原理とは、結局何なのか..................”
“重力をも含めた、超大統一理論は完成するのか.......”
“20世紀を支えた矛盾する2本の柱、一般相対性理論と量子
理論は、どの様に結合されて行くのか.......”
“私たちは、何故眠るのか、何故夢を見るのか........
”
“意識と脳の解明は何処まで進むのか...意識と脳は、おのれ自身の
解明を、何処まで深めて行けるのか.......”
このような、20世紀が残した数々の疑問は、次の太陽系文明時代には、どの様
な座標に位置していくのでしょうか。
私は、21世紀半ば以降の太陽系空間への拡大は、うまくやれば、人類文明に大
きな安定期をもたらすと考えています。むろん、そこへ至るまでには、民族紛争や宗
教紛争、難民問題や飢餓問題を乗り越えて行かなければなりません。
一方、気象科学は、この21世紀半ば以降から、地球の気象が長期的な変動期
に突入するとの予測を出しています。また、1世紀にも及んだ化石燃料の影響、森
林伐採と農耕地の拡大、さらなる人口爆発と都市化の進行は、この地球生命圏に
危機的な負担を及ぼしています。
(
地表の平均温度が1度上昇するということは、局所的には大変な事態に突入します。
すでに南極大陸のリーフと呼ばれる巨大な氷が割れ、外洋へ流れ出しています。つま
り、地球は温暖化してきているのです。これは当然地球の緯度の高い地域の温暖化を
もたらします。しかし、両極の氷も溶け出すわけで、海水面の上昇が世界中の臨海都
市を飲み込むという事態にもなるわけです。)
このような折、人類文明はインターネットという全地球的な情報ネットワークを獲
得しつつあります。これは18世紀にイギリスで始まった“産業革命”に匹敵する“情
報革命”であり、社会構造までが根本的に変化して行く潮流にあります。人類文明
はいまや、“農耕”から“産業”そして、“情報”という第3ステージへ移行しつつあり
ます。この新たな変容が、まさに今後予想される大艱難の時代を乗り切っていくこと
を切望します。
いずれにしても、ここではその器、“太陽系空間の物理”について考察して行きま
す。