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《 重力波天文学・1
》 Twitter (1
~ 36 /完 )
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2016年3月 |
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3月 28日 |
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重力波天文学・1
》・・・(1) 参考文献 : 日経サイエンス 20016・05 <特集/重力波> 重力波の直接観測/3つの意義 ( 大栗博司 米カリフォルニア工科大学 、 東京大学カブリ数物連携宇宙研究機構)
【重力波の捕捉】・・・(1)
《 重力波天文学・1 》・・・(2)
【重力波の捕捉】・・・(2) >は…米カリフォルニア工科大学とマサチューセッツ工科大学が中心となって推進して 来たものですね、」 「まあ…」高杉が言った。「<直接観測>は、大きな成果です」
《 重力波天文学・1 》・・・(3)
【重力波の捕捉】・・・(3) 「かつて…」高杉が言った。「神岡鉱山(/岐阜県飛騨市にあった、亜鉛・鉛・銀の鉱山。2001年6月に鉱 石の採掘を中止)の<カミオカンデ>がニュートリノを捕捉した時は…始動直後に、大マゼ ラン星雲の超新星爆発/1987Aからのニュートリノを、偶然に捉えたわけです。 今回の重力波も…<ブラックホール連星の・・・合体>を、偶然に捕捉しました。」
《 重力波天文学・1 》・・・(4)
【重力波の捕捉】・・・(4)
でしょうか?」 「まあ…」高杉が、口元を緩めた。「こうした、有意性(ういせい/有為とは・・・因と縁との和合によって 生じた現象としての存在)の話が…厳格な【量子力学】や【相対性理論】の場に…出てくること 自体が…はは、」
《 重力波天文学・1 》・・・(5)
【重力波の捕捉】・・・(5) 「有意性は…」支折が言った。「力学よりも、文学だと?」 「うーむ…両者の接近かも知れません… 生物体の中に、<量子もつれ/非局所性の素粒子>が大量に存在することも分か って来ました。生物体の中に、物理的な大量の非局所性が存在する、という事ですね え。<物の領域>と<心の領域>の境界が、いよいよ曖昧(あいまい)になって来ていま す。」
《 重力波天文学・1 》・・・(6)
【重力波の捕捉】・・・(6)
/ニュートリノ望遠鏡>ではなかった様ですね?」 「そうです…」高杉が、うなづいた。「最初は【大統一理論】が予想する、陽子崩壊の現象 を観測するための実験施設だった様です。もちろん、ニュートリノも予想できたのでしょう が…」
《 重力波天文学・1 》・・・(7)
【重力波の捕捉】・・・(7) 「その有意性が…」支折が言った。「上位・情報系で、ニュートリノ物理学の方向へ、大 きく舵を切らせたのだと?」 「うーむ…」高杉が、腕組みをした。「“人類文明史・ストーリー”という、1つの生命潮流 は…<原子力発電/核融合発電/宇宙開発>という、<エネルギー・産業革命の ・・・拡大の方向性>を、頭打ちにした…のかも知れませんねえ。」
《 重力波天文学・1 》・・・(8)
【重力波の捕捉】・・・(8)
「それは、分かりませんが…」高杉が言った。「まあ…我々の歩む歴史・ストーリーは、 すでに<1枚の絵の原型/金型>の様な物があり、過去・未来にも浸潤(しんじゅん)し ていて…どうやらその方向に、強いバイアスがかかっている様です。 遺伝子が後生学(/エピジェネティクス)的に発現し、生物体を形成するように、その先に、別 の何かがあるのかも知れませんね。 まあ…有意性の話はまた別の機会にして、重力波に話に戻りましょう」 「あ、はい!」支折が、口元に微笑を浮かべ、うなづいた。
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3月 29日 |
《 重力波天文学・1 》・・・(9)
【重力波の捕捉】・・・(9) 「さて…」高杉が言った。「“参考文献”のタイトルは、『重力波の直接観測・・・3つの意 義』ということですね、」 「そうです、」 「<第1の意義>は… アインシュタインの科学的予言の検証です。彼は【一般相対性理論】を発表した翌年/ 1916年に…
《 重力波天文学・1 》・・・(10)
【重力波の捕捉】・・・(10) …ちょうど、100年/1世紀前になりますが…重力波の存在を理論的に予言しました。 しかし、その解釈/意味の理解に、40年もかかったと言われます」 「うーん…」支折が言った。「私達も…星の光が、<太陽の重力による空間の歪で・・・ 曲がって来る>と言うのは…
《 重力波天文学・1 》・・・(11)
【重力波の捕捉】・・・(11) …十分には理解していないですよね?」 「うーむ…」高杉が、唇に指を当てた。「日食の時に、太陽の光球が消えるので、それ が観測できるというヤツですねえ、」 「はい…」支折が、うなづいた。「そう言うものかと…ただ、聞き流して来ました」
《 重力波天文学・1 》・・・(12)
【重力波の捕捉】・・・(12) 「まあ…」高杉が笑った。「大概は、そうですね… 重力波の存在が広く信じられる様になったのは、1957年のファインマン(Richard Phillips Feynman/アメリカの物理学者。1965年に、朝永振一郎、ジュリアン・S・シュウィンガーとともに、ノーベル物理学賞 を共同受賞)の講演によってです。 しかし、最初に言った様に…理論的予測の確立と、<直接観測>では、大きな谷ほど の隔(へだ)たりがあります」
《 重力波天文学・1 》・・・(13)
【重力波の捕捉】・・・(13) 「はい、」支折が言った。「<直接観測>されて、初めて理論の正しさが証明されるわ けですね?」 「そう言うコトです!」高杉が言った。「クォークなどの様々な素粒子が、理論的予測の 後で、発見されています。最近の、ヒッグス粒子の発見もそうですね…」
《 重力波天文学・1 》・・・(14)
【重力波の捕捉】・・・(14) 「実は…」高杉が言った。「重力波は…間接的には1970年代に確認されていました。 米国の天体物理学者ラッセル・ハルス(Russell Alan Hulse)とジョセフ・テイラー(Joseph Hooton Taylor)が、連星の公転周期が、短くなって行く様子を観測していた…と言います」 「ふーん…?」支折が、アゴを傾げた。
《 重力波天文学・1 》・・・(15)
【重力波の捕捉】・・・(15) 「これは…」高杉が言った。「連星の運動エネルギーが徐々に失われ、2つの星の距離 が短くなり、公転周期が短くなっている…と考えられたのです。 【一般相対性理論】を使って、放出する重力波エネルギーを計算して見ると、これで見 事に説明ができたのです」
《 重力波天文学・1 》・・・(16)
【重力波の捕捉】・・・(16) 「ふーん…」支折が、左右に髪を揺らした。「重力場方程式を使ってみた…と言うわけで すね。それで、連星の周期変化というものが、見事に説明できたと…?」 「そう言うコトですね… これが…<重力波の・・・間接的検証>となり、2人は1993年に、ノーベル物理学賞 を受賞しています」
《 重力波天文学・1 》・・・(17)
【重力波の捕捉】・・・(17) 「<直接観測>の…」高杉が言った。「<第2の意義>は…<強い重力場での・・・ 【一般相対性理論】の検証>です。 これまでの様々な検証は、弱い重力場での【ニュートン理論】との微妙なズレを、精密に 観測したものでした」 「はい…」支折が言った。
《 重力波天文学・1 》・・・(18)
【重力波の捕捉】・・・(18) 「今回の<直接観測>は…」高杉が言った。「太陽質量の30倍程度の、2つのブラック ホールが…互いの周りを、1秒間に100回程度の回転をしつつ…最後に合体という、想 像を絶する状況の、重力波の捕捉です」 「まさに、」支折が言った。「強い重力場ですね!」
《 重力波天文学・1 》・・・(19)
【重力波の捕捉】・・・(19) 「質量とエネルギーは等価ですから…」高杉が言った。「この重力波エネルギーを質量 換算すると、太陽質量の3倍と言います。 この様に極端な状態について…【一般相対性理論】が検証されるのは、もちろん、初め てという事です」 「はい、」支折が、コクリとうなづいた。
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3月 30日 |
《 重力波天文学・1 》・・・(20) 【重力波の捕捉】・・・(20)
ーネル大学(/米ニューヨーク州イサカ市に本部を置く私立大学。アイビー・リーグを構成する1校。)などの理論 物理学者たちは、<極限時空・シミュレーション>のプロジェクトを立ち上げています。 ここで…【一般相対性理論】の、大規模数値計算を行っています。」
《 重力波天文学・1 》・・・(21) 【重力波の捕捉】・・・(21)
「中性子星やブラックホールが合体する時に、どの様な波形の重力波が届くのか、理 論的に予測しているのです」 「うーん…その重力波の波形を、数値計算で予測できるのでしょうか?」
《 重力波天文学・1 》・・・(22) 【重力波の捕捉】・・・(22)
しょう。これはあくまでも、【一般相対性理論】のシミュレーションによる予測です。 今回の<直接観測>では…ブラックホールの連星が、実際に合体し、1つのブラック ホールとなり、その時に発した莫大なエネルギーが、<時空間のゆらぎ>として…
《 重力波天文学・1 》・・・(23) 【重力波の捕捉】・・・(23)
察します」 「はい…」支折が、うなづいた。「私達が、想像しているよりも…具体的な重力波の波形 まで、予想できていたわけですね?」 「まあ…」高杉が、口に手を当てた。「間接的には、重力波の存在は証明されていたわ けですら…」
《 重力波天文学・1 》・・・(24) 【重力波の捕捉】・・・(24)
「それにしても …」高杉が、ゆっくりと頭に手を当てた。「【一般相対性理論】の数値計算 と、細かく比較できるほど…<直接観測>は、重力波の波形を、精密に観測できた様 ですねえ…」 「<強い重力場>での、【一般相対性理論】の検証も、進むということでしょうか?」
《 重力波天文学・1 》・・・(25) 【重力波の捕捉】・・・(25)
観測の成功自体が…宇宙に<重力波望遠鏡の・・・新しい窓>を創出しました。最 初はガリレオの望遠鏡でした。 それが…20世紀後半にはX線からマイクロ波までの、<電磁波の窓>を確立しまし た。そして、21世紀になり…<ニュートリノ望遠鏡の窓>と、<重力波望遠鏡の窓 >が、立て続けに、開かれたという事になります」
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3月 31日 |
《 重力波天文学・1 》・・・(26) 【重力波の捕捉】・・・(26)
鏡>と、どう違うのでしょうか?」 「例えば…」高杉が言った。「巨大な星が、超新星爆発を起こすと、重力崩壊(/自身の圧 力が重力と釣り合う状態の天体が、圧力が減ったり重力が増したりした場合に、急激に収縮に転ずる現象)で、中心 にブラックホールができると考えられています」
《 重力波天文学・1 》・・・(27) 【重力波の捕捉】・・・(27)
らに重力崩壊し、ブラックホールになるわけですね?」 「そうです…恒星の核融合反応が燃え尽きると…核融合の爆発力で支えていた星の 重力/質量が…
《 重力波天文学・1 》・・・(28) 【重力波の捕捉】・・・(28)
す。それが、中性子星やブラックホールになるわけです」 「太陽も…」支折が言った。「そうなるのでしょうか?」 「太陽質量の程度の恒星だと…」高杉が言った。「まず、超新星爆発は起こりません」
《 重力波天文学・1 》・・・(29) 【重力波の捕捉】・・・(29)
「そうです…」高杉が言った。「太陽が、地球を呑み込むほどに拡大して来ます。そして、 それが冷えていって白色矮星(はくしょくわいせい)となり、星の一生を終えます。これらの現 象は、可視光をはじめとする、電磁波で捕捉が可能です。可視光と、電波やX線やガン マ線などですね、」
《 重力波天文学・1 》・・・(30) 【重力波の捕捉】・・・(30)
「そうです…」高杉が言った。「ブラックホール連星の周りは…重力半径の内部に落ち 込んでいく、高温ガスの渦に包まれています。光さえも、巨大重力に捕捉されていて、 容易に外へ出て来る事ができません…」
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4月 1日 |
《 重力波天文学・1 》・・・(31) 【重力波の捕捉】・・・(31)
鏡>を使えば、ブラックホール誕生の瞬間を、観測できます」 「今回の観測は…」支折が言った。「ブラックホール連星の確認としても、初めてのもので すね?」
《 重力波天文学・1 》・・・(32) 【重力波の捕捉】・・・(32)
か、多くの銀河中心の太陽質量の100万倍以上のものです。30倍程度のブラックホー ルが存在し、しかも、これらが合体する様子が観測できたわけです」
《 重力波天文学・1 》・・・(33) 【重力波の捕捉】・・・(33)
「そうです… 大マゼラン星雲の1987A/超新星爆発のニュートリノの捕捉も奇跡的ですが… 連星ブラックホールと、その合体現象を<重力波望遠鏡>で観測できたのも、天文学 的には驚くべき事です」
《 重力波天文学・1 》・・・(34) 【重力波の捕捉】・・・(34)
日本も、神岡鉱山の<KAGRA/大型低温・重力波望遠鏡>が、まもなく本格始動 します。<KAGRA>は装置を絶対温度20Kに冷却し、より高感度を目指しています」
《 重力波天文学・1 》・・・(35) 【重力波の捕捉】・・・(35)
かにしか分かりませんでした」 「はい、」支折が言った。 「しかし、<重力波望遠鏡>の数が増えて同時観測の体制になれば、方向が正確に 特定されます」
《 重力波天文学・1 》・・・(36) 【重力波の捕捉】・・・(36)
との連携も可能になります」 「より…」支折が言った。「宇宙の本質に、近づくわけですね?」 「そうですねえ…膨大な量の暗黒エネルギーや暗黒物質の解明にも、つながって行きま す」
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