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管理不能 2017年 内部被爆/2.2万ベクレル/全体で36万ベクレル以上とも! |
トップページ/New Page Wave/Hot Spot/Menu/最新のアップロード/ 担当: ボス= 岡田 健吉 |
(半面マスク/防塵・防毒マスク)
2017年 6月~ |
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6月 9日 |
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・・・翌日には、体内の総量/約36万ベクレル、とも・・・) 「堀内さん…」白川夏実が言った。「また… 日本原子力研究開発機構で、<重大事故! >が発生しました! 」 「そうですねえ…」環境・資源・未来工学/担当の、堀内秀雄が言った。「1999年の、 <東海村臨界事故・・・事故の国際評価尺度・レベル4>も…
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(2)
よる事故>でした」 「それ以来の…」夏実が言った。「<ヒューマンエラー事故>ですね。 あ、その前に… 1979年の、<米/スリーマイル島原発事故・・・レベル5>、1986年の、<チェルノ ブイリ原発事故・・・
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(3)
「うーむ…」堀内が、首を傾げた。「2011年の… <福島第一原発事故/・・・大津波・電源喪失・・・炉心溶融・ベント・・・レベル7> も…巨大津波は、事前に想定していたた経緯があります。予備・電源配置も、まさに…
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(4)
様ですねえ。<責任問題/補償問題>が、発生しますから。 まあ、いずれにしても… 東京電力の支払い能力を超えていますし、国家賠償といっても、結局は、国民負担です からねえ、」 「はい…」夏実が、うなづいた。「<前の戦争/・・・第二次世界大戦の反省>と同様に …今度もまた、<国民的総括が・・・行われず! >、勝手に…<原発・再稼動>を推 進していますよね、」
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(5)
ば、それ以来の、<ヒューマンエラー事故>…という事ですね。 しかし…今回の事故に、<ヒューマンエラー/人間的ミス>が、介在したかどうか、そ れに、事故の<国際評価尺度/レベル>等も…これからの事になります」
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(6)
今回の、<大洗研究センター/内部被曝事故>の概要を述べておきましょうか、」 「そうですね…」堀内が言った。「お願いします、」 【★ 大洗・原子力機構事故! 】 「ええ…」夏実が言った。「事故は… 2017年6月6日/午前11時15分頃…
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(7)
において…核燃料物質の点検作業中に、発生しています。」 「<燃料研究棟>は…」堀内が言った。「広大な敷地の、西側/海と反対側にあり…1階 の108号室で…
《管理不能・2017年-部被曝/2.2万ベクレル》・・・(8)
「はい…」夏実が言った。「当該の、<内部被爆した5人>は… <原子力機構・職員が2人、協力企業・社員が3人>、でした。いずれも… <作業用の綿(めん)帽子、防護服を着用・・・ゴム手袋の上に綿手袋、顔に半面マス ク>という作業体制でした。
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(9)
どの大きさの・・・作業用施設>に入り、<協力企業の社員・3人>は、その外側/ 部屋の中央部にいた様です。 <2人の職員>が、ステンレスの貯蔵容器の固定ボルトを抜き、蓋(ふた)を持ち上げた 時…
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(10)
ード設備内に留まらず、108号室内にまで、飛散したという事です。 <フード設備内は・・・常時・・・負の圧力状態/減圧状態>で…外側に拡散する事が ない様に、なっていたという事です」
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6月 10日 |
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(11)
<フード設備の不備/不手際>があったのか…<貯蔵容器内の圧力が・・・異常に 高まり・・・開封時のマニュアル/手順に不備・・・>があったのか…解明はこれからと いう事ですねえ」
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(12)
この<フード設備>というのは、密閉・減圧の設備かと思っていたのですが、<負の圧 力状態>というのは、密閉・減圧とは異なるわけですね。画像を見ると開放設備のよう ですね。勘違いしていました…」 「本来なら…」堀内が言った。「<グローブボックス>という設備でやるべきでしたねえ。 密閉式容器にゴム手袋が付いていて、外側から操作するものです。 まあ、破裂の程度によっては、これでもクラッシュするかも知れませんが、ああいう研究 施設ですから、設備は豊富にあったはずです。部屋の方は、放射能物質に対し、完全密 閉式になっていたはずですから、」 「はい…」夏美が言った。「とりあえず… <ステンレス貯蔵容器>の中には…<2重のビニールバッグ>の中に、<ポリエチ レン容器>があり、<ウラン酸化物と、プルトニウム酸化物・・・合計300g>が、保 管されていたと言います」
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(13)
まあ、<ステンレス貯蔵容器>は故意に開けたとして…<フード設備>も、突破した わけです」 「普通に言えば…」夏実が言った。「絶対に漏れる事のない、密閉容器と設備でした。で も…
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(14)
それにしても、<フード>というのは、いかにも、<マニュアルとして・・・甘かった>… のではないでしょうか?」 「そうです…」堀内が、うなづいた。「結果的に、明らかに、そういうことになりますねえ。 しかし、そうではあっても、<4本目のボルトで・・・異常があった時点で・・・作業を中 止>…すべき、でしたねえ、」 「これは…」夏実が言った。「<福島第一原発事故・・・レベル7>…についても言える 事ですが… <M9(マグニチュード・9)の・・・巨大地震/巨大津波>があり…その、あり得ない偶然に 対し、<原発>という大自然には無い、不自然な状況が積み重なり…
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(15)
去フィルター無しの・・・ベント>が行われました。 これにより、大量の放射性物質が、大気中に放出されたわけです。見事に、想定外のコ トが、<ゴミの山のように・・・積み重なり・・・大事故の勃発>…になったわけですね。 こうした中にも、<大惨事を回避できる・・・対応は・・・幾つも埋っていた>…わけです ね?」 「そうです!」堀内が、うなづいた。「それゆえに、<有り得ない事が・・・重なった! > …わけです。」
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6月 11日 |
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(16)
俯瞰(ふかん/高い所から見おろすこと)して眺めると… この、<原研/大洗研究開発センター・・・燃料研究棟>は… <核燃料サイクルの中核施設>であり、<高速増殖原型炉/もんじゅ>の燃料開発 を担っていたという事です。そして、この大洗研究開発センターには…
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(17)
その意味では、名実ともに、<高速増殖炉のミッションが・・・終了>…した事を意味し ているのかも知れません。 この施設は… 1974年に開設されていて、<高速増殖炉は・・・ 実験炉 → 原型炉 → 実証炉 → 実用炉>と、展開して行くはずでした。 しかし…この研究棟は2013年に…
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(18)
<廃炉が決定> しました。その流れの中で、今回の<重大事故! >が発生しました」 「はい…」夏実が、うなづいた。「あ… 私たちは、<重大事故! >と勝手に言っていますが…
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(19)
「ああ…」堀内が笑った。「そうですね、そうでした… 炉心溶融など、原子力規制委員会の基準があるようですねえ。ま、ともかく、今回の事 故の背景には、総じて、<原研の・・・ズサンな管理体質! >…があった様です」 |
6月 12日 |
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(20)
原子力規制委員会は…<原研の、複数の施設で・・・核燃料物質が、保管すべきで はない場所に・・・長期間にわたり、置かれている>…として、改善を求めていたわけ ですね?」 「そうです…」堀内が言った。「今回の事故は…
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(21)
「うーん…」夏実が、首を斜めにした。「<不適切保管の、調査に・・・不適切作業の、 上塗りの事故! >…ですかあ。やり切れないですね。 この一方で、<停止していた原発を・・・世論の意に反し・・・次々に再稼動>…させ るのは…
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(22)
「そうですねえ…」堀内が言った。「私は、政治は専門外ですが… こうした、<民意/多数世論を反映しない・・・原子力政策>…でも、結局、ツケは全 て国民に来るわけですねえ、」
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(23)
団/原子力村の中核>…ですよね。 所管の、<高速増殖原型炉/もんじゅ> では、<1万点にのぼる・・・点検漏れが 発覚! > したと言います。 詳細は、よく分かりませんが…素人目でも、<高速増殖炉を・・・運転する資格ナシ> と…
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(24)
す!」 「そうですねえ…」堀内が、口に手を当てた。「前にも言いましたが… この、<大洗研究開発センター> には、<原型炉/もんじゅ>の前段階の、<実験 炉/常陽>があります。 この、<常陽>の再稼動申請に際しても、再稼動を…
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(25)
「うーん…」夏実が、首を傾げた。「前科ですか。組織の体質がそうなのですね、」 「ともかく…」堀内が言った。「これから… <福島第一原発/・・・メルトダウン原子炉の廃炉作業> をはじめとして、世界中で、 <原発廃炉事業>が本格化して行きます」
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(26)
「このまま…」堀内が言った。「<緩んだままの・・・原研の体質>では… 当面の<福島原発の・・・複雑な廃炉プロジェクト>…の、<遂行能力と・・・事故! >が、心配になります。事故は、人身事故に直結しますから…」 「ともかく…」夏実が言った。「<大改革! >が必要ですが、国民の側も、しっかりと、 “強い関心を持って見て行く” という事ですね!」 「そうです!」堀内が、強くうなづいた。「<大改革! >を、期待します!」
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6月 27日 |
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(27)
います。そうした中で、<常陽・再稼動・・・という別の動き>…があることも、分かって 来ました。 まず… <原研/大洗研究開発センター/燃料研究棟>で… <内部被曝事故>が発生し、その調査が続いているわけですが…
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(28)
ずさんな・・・原研の体質>が、相当に根深いことが、問題化していますね?」 「その通りです…」堀内が、うなづいた。「その原因となった作業は、もともと、<プルトニ ウムのずさんな管理>を…
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(29)
爆事故が発生>…しているわけですねえ。 何よりも、<自己の緩んだ体質の・・・反省が欠如している! >…ということです」 「はい…」夏美が、コクリとうなづいた。 「ところが…」堀内が言った。「<原研>は… その<大洗研究開発センター>の、<高速実験炉/常陽を・・・
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(30)
これは、<安倍政権の原子力政策・・・ 一連の原発の再稼動>とも、関連して来るわ けです。つまり、本気だということです。ようやく、<高速増殖原型炉・もんじゅ・・・の廃 炉が決定> したのですが、今度は<常陽>ということです。 「うーん…」夏美が言った。「<常陽・再稼動! >ですか、本当なのでしょうか? まだ、<内部被曝事故>の調査が始まったばかりなのに、<常陽・再稼動! >の計 画があるのですか?」 「その様ですねえ…」堀内が、首をひねった。「まあ、以前からあった、のでしょう…
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(31)
ですねえ。こんどこそ、本気で、<脱・原発>に舵を切るべきです。国防が不安ならば、 〔専守防衛・万能型防護力//・・・地球温暖化対策の究極手段//人間の巣の全 国展開・世界展開//極楽浄土のインフラ建設〕に、舵を切ることです。」 「はい…」夏美が、モニターに目を流した。「ええと、ともかく… もう少し、詳しい情報が分かって来ましたので…くり返しになりますが、さらに、詳しく考察 して行きます。 “参考文献”/主要な情報源は…
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(32)
す」 「お願いします、」堀内が、肩を引いた。 「6月19日…」夏見が、モニターを見ながら言った。「作業員5人の… <プルトニウム238、プルトニウム239、アメリシウム241>による、内部被曝が公 表されました。 <アメリシウム241>(/アルファ線を放出して崩壊、ネプツニウム-237となる。 ガンマ線が放出される。プル トニウム-239の二重中性子捕獲によって生成する、プルトニウム-241がベータ崩壊して生じる。)…
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(33)
ハッタン計画>の中で合成され…発見年は、翌/1945年となっています。<原爆が ・・・広島と長崎に投下された年>…ですね。 <アメリシウムは・・・原子量: 243、 融点:994℃、 沸点:2607℃>で、名前は…
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6月 30日 |
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(34)
ええ… これらの<内部被曝物質>の排出を促す治療をするため、事故の内部被爆者/5人 は、<量子科学技術研究開発機構/放射線医学総合研究所 = 放医研(/千葉県千葉市) >に、再入院しています。 <放射性物質・・・プルトニウム239>は…
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(35)
と、<ほぼ減少せず・・・アルファ線を出し続ける>…という事です。 放射線には… < α線 ・ β線 ・ γ線 >がありますが、アルファ線はアルファ粒子の流れです。
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(36)
ちなみに…ベータ線はベータ粒子の流れで、この実体は電子または陽電子の流れです。 ただ、<普通に、ベータ線という場合は・・・電子の流れ>を指します。
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(37)
電磁波>です。<1pm/ピコメートル(/10−12m)>は…<1nm/ナノメートル>より もさらに小さく、その下の単位です。 光子は質量0ですが、ガンマ線は高いエネルギーを持ちます。…
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(38)
ええと、アルファ線に話を戻しましょう… アルファ線は質量が大きく…その実体は<紙を通り抜けられないほど・・・透過力の弱 い放射線>です。普通に服を着ていれば、<外部被曝>は…
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(39)
ただ、今回の様に<吸い込んで・・・内部被曝>となると、直接、細胞に当たります。そ うなると、微量でもガン発症等のリスクが、高まりますよね?」 「そうですね…」堀内が、うなづいた。「ちなみに…
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(40)
減期が432年です。いずれも、アルファ線を放出します」 「はい…」夏美が、うなづいた。「ええ、今回の事故は… 2017年6月6日/午前11時15分頃…に起きました。
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(41)
点検のために、<ステンレスの貯蔵容器>のボルトを4本まで外した時、中のビニール 袋が膨らんで来たと言います。 ここで作業を中止し、ボルトを締め直し、<作業体制の・・・再検討>を…何故、しなか ったのでしょうか?」
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(42)
常を探す作業をしていたはずです。 その、<異常! >が見つかった時…<これは・・・前例があり、報告されていた>… というだけで、<安全性が・・・確定していた>…というわけでは、なかったはずですね え、」 「はい…」夏美が、深くうなづいた。「ここが、<タガの・・・緩んでいる所! >…ですよ ね、」
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7月 1日 |
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(43)
6本のボルトのうち、4本を外すと… <中の・・・2重のビニール袋が・・・膨らんで来た! >と言います。それで、フタを押 さえつけながら、残りのボルトを全部外した様子です。
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(44)
す。相当の圧力ですよね。 これは、<放射線崩壊によって発生した・・・ヘリウムガスの圧力>か、<放射線に よるプラスチックの変性で発生した・・・水素ガスの圧力>か…という事ですね?」 「そうですね…」堀内が言った。「今後、解明されて行くと思います… さて、次に問題になるのが… <フード作業用設備/ドラフトチャンバー/・・・解放型・負圧力状態>ではなく、< グローブボックス/・・・完全密閉型>で作業を進めるべきだった、という事ですねえ。
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(45)
ば、<プルトニウムを・・・甘く見て・・・ナメていた! >、という事でしょう」 「その…」夏美が言った。「どちらか一方でも、密封型にしていたら、あれほどの大量被 曝は、防げたはずですよね、」 「まあ…」堀内が言った。「<甘く見て・・・ナメてかかっていた>のでは、どうしようもあ りません。その…
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(46)
! >、と言う事ですから、」 「はい…」夏美が、口に手を当てた。「何故… <プルトニウムの・・・過酷事故を想定したマニュアル>を、作成していしなかったの でしょうか?<おざなり/間に合わせの・・・マニュアル>ですよね。
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(47)
量/内部被曝事故>を想定していなければ…<誤りはなかった/責任も無い! > となとすれば…あまりにも無責任ではないかしら、」 「まあ…」堀内が言った。「<作業マニュアル>は、組織上部の…
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(48)
という事で…より深刻な問題です」 「<マニュアル>通りの…」夏美が言った。「作業なら、作業員の立場とすれば、<原 研>に対して、損害賠償も請求できますよね?」
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(49)
問題も出て来るのかも知れません」 「はい…」夏美が言った。「<原研>は当初… <検査で、50代の作業員の肺から・・・2万2000ベクレルの・・・
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(50)
を示す・・・シーベルト>に換算すると、<年間/1・2 シーベルト = 120万マイクロ シーベルト>になると言います」 「さて…」堀内が言った。「次に…事故後の…
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(51)
「あ、はい…」夏美が、モニターの方に指を振った。「ええ…<原研>によると… 事故後…作業員達はシャワーで体を洗浄し、その後で、専門職員が被曝測定すると…
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(52)
さらに、<原研/核燃料サイクル工学研究所(/茨城県東海村)>に移動し、さらに検査 した様です」 「<プルトニウム239>は…」堀内が言った。「おもに…
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(53)
定>をした所、<2万ベクレル超>を検出しました。しかし、この検査には問題があっ たと言います」 「と言うと…?」夏美が聞いた。 「ええと…」堀内が言った。「<原研・・・
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(54)
<作業員1人は・・・別の作業員が背中を流したが、他は1人でシャワーを使った。 洗い方が十分でなく・・・体表面に放射性物質が残り・・・肺モニタ測定の数値につ ながったかも知れない>…と説明しています」
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7月 2日 |
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(55)
「その翌日…」堀内が、顎に手を当てた。「5人は、<放医研>に移ったわけですが、そ の検査では、<肺からの・・・検出は無かった! >と言います。 最初のシャワー洗浄が不完全であり…<放医研>で、改めて除染したという事です」
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(56)
されたまま…という事ですよね。 <内部被曝事故! >ですから、<原研/・・・研究棟>に警報が出て、組織の総力 を挙げての、<事故処理・・・そして、徹底除染>だったはずです。 その程度の…
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(57)
かったのでしょうか。 ある意味では、<除染の・・・先進的な・・・プロ中のプロ組織! >ですよね?」 「まあ…」堀内が言った。「そのために… <放医研>に移り、専門家に委託したわけですがね。しかし、<即応体制の・・・意識 が・・・低かった>ようですねえ。 <事故処理/・・・救出体制>にしても、時間がかかっています。そもそも、<事故想 定の意識が・・・非常に低かった>ということでしょう。 これは、<原研の・・・組織全体>に対しても、言える事ですがね、」 「うーん…」夏美が言った。「<原研>は、<日本の公的な…
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(58)
除染では、<実働部隊/・・・原発・自衛隊・警察庁・消防庁の・・・放射能の除染能 力>は、それ以下なのかしら?」 「それは…」堀内が、苦しそうに首を振った。「研究機関と、実働部隊の違いはあるので しょう。
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(59)
でしょうねえ、」 「うーん…」夏美が、首を傾げた。「あ…ええと… 内部被曝に詳しい…琉球大学/矢ヶ崎克馬・名誉教授は、こう言って、厳しく批判して います。
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(60)
プルトニウムの容器を、無防備に等しい状況で、作業員に開封させ、十分な除染 も施さなかった。放射性物質を取り扱う規範意識に欠け、人命軽視も甚だしい。> …と、言っています」
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7月 3日 |
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(61)
【 ★ ・・・ プルトニウムの考察 】 <内部被曝>したのは<プルトニウム238・プルトニウム239・アメリシウム241 >と言いますが…どうして<プルトニウム238・、
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(62)
「ああ、はい…」堀内が笑った。「そうですねえ… そもそも…<プルトニウム/Pu /・・・ 原子量: 239、 融点: 639.5℃、 沸点: 3231℃>は、1940年に発見されています。ウランに…
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(63)
名前の由来は… ウランは、<天王星/・・・ウラヌス・Uranus>でから来ていますが…プルトニウム は、<冥王星/・・・プルート・Pluto>から取っています。この元素は、<ウラン235 >よりも核分裂しやすく…
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(64)
それから化学的には、強い毒性を示します。長崎に投下された、<原子爆弾/ファッ トマン>は、<プルトニウム239の・・・爆縮型>です…」 「はい…」夏美が、うなづいた。「それが、原子炉のウラン燃料から、生まれて来るわけ ですね、」
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(65)
<ウラン238>が中性子を捕獲して、<ウラン239>となり…それがベータ崩壊(/ 中性子 → 陽子+電子+反ニュートリノ ・・・ 電子が1個飛び出す現象 )して<ネプツニウム239>になり …さらにベータ崩壊して<プルトニウム239>になります。まあ、他の…
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(66)
「これは…」夏美が言った。「天然には、存在しない元素、なのでしょうか?」 「いや…」堀内が言った。「天然にも、ごく微量ですが存在します。 <プルトニウム239>は…半減期が2万4000年です。
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(67)
れも、ごく微量ですが自然界に存在します」 「はい…」夏美が言った。「半減期というのは、“その年数が経てば半分に減る”、という 年数ですね」 「そうです…」堀内が、うなづいた。「<物理学上の半減期>と<薬学上の半減期> がありますが… 物理学では…<ある放射性同位体が・・・放射性崩壊によって、その内の半分が、 別の核種に変化するまでにかかる時間>…という事です。」 「はい!」夏美が、コクリとうなづいた。
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7月 4日 |
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(68)
【 ★ 悪い冗談 ・・・ 原研/構造的な、甘い組織体質! 】 事故そのもの加えて、<作業前の段階の事柄>…そして、<事故後の・・・迅速・的 確な処理>においても…不手際が多過ぎますねえ、」
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(69)
機構>が模範となり、<原子力をリード>していく立場ですよね、」 「その通りです…」堀内が、大きくうなづいた。「そもそも、<大洗研究開発センター/ 燃料研究棟>は、<高速増殖・原型炉/もんじゅ>の新型燃料の開発をしていたわ けです。
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(70)
以来、事故が続発… ほとんど運転していない20年間に…プルトニウムの一部が、核分裂しにくい<アメリ シウム241>に変化していると言います。
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(71)
じゅ>の解体も膨大な作業になり、莫大な費用と時間がかかります」 「はい…」夏美が、うなづいた。 「今回の事故は…」堀内が言った。「<原型炉/もんじゅ>が廃止になり、<燃料研 究棟>…
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(72)
「<燃料研究棟>には…」夏美が言った。「プルトニウムなどが大量に保管されている 様ですね」 「例の…」堀内が言った。「<ステンレス容器>が、大量に保管されている様ですねえ …
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(73)
れていた様です。広大な敷地ですから、場所が無いわけではないのでしょうが、」 「堀内さん…」夏美が言った。「<グローブボックス>と言うのは… <フード>ではなく、<グローブボックス>でやるべきだと言った、密閉型作業台です よね?」
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(74)
「そんな施設は…」夏美が言った。「幾らでも、あるわけなんですね、」 「設備や予算に…」堀内が言った。「不足はないはずです。 それで、ですねえ… 原子力規制委員会は、昨年/11月に…こうした、<ズサンな保管状態の改善>を、 求めていました。
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7月 5日 |
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(75)
<中身をまとめて・・・保管庫に入れる>…という事を決め…2月から<ステンレス 容器>を開けて、内容量を確認していていた、と言います。 その中で、今回の事故が惹起(じゃっき/事件・問題などをひきおこすこと)したわけです。元々、実 験して後始末をしなかったツケが、今回の<内部被曝事故! >を招いています」
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(76)
<ステンレス容器>を<グローブボックス>の中に放置していた、という事かしら?」 「まあ…」堀内が、口に手を当てた。「それに近い様な事が、頻繁にあったのかも知れま せん」
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(77)
パンクした事故は、<26年間・・・1度も開けた事がなかった容器>、だと言います。 プルトニウムが… <放射線放出/・・・アルファ崩壊/・・・ヘリウム原子核の放出>…で、ヘリウム・ガ スが発生し…
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(78)
「はい…」夏美が言った。「放射線による、ビニール袋の変性ではないと?」 「実は…」堀内が言った。「2004年に… <原研>は別の施設で、<同様の容器内の・・・ビニール袋の膨張>…を確認して います」
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「そうですねえ…」堀内が、首を捻った。「今回、<内部被曝! >した作業員は… 作業前・点検で…<爆発・破裂・飛散の恐れはあるか>の項目に、<該当しない> に印を付けていました。どうして、そこにチェックが入ったのかは、言及はありません。 <調査中>ということでしょうか?
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え。しかし、だからといって、<該当しない>の方にチェックを入れた、根拠は、一体何 だったのでしょうか…?」 「うーん…」夏美が、首も傾げた。「曖昧(あいまい)にしようとする<原研の体質>が… 国民としては、不安なのよねえ、」 「ええ…さて…」堀内が、モニターに目をやった。「<密閉型/グローブボックス>…
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ードで行う事になっていた>…とだけ、答えています。このあたりも、2週間たっても、 <調査中>と言うことなのでしょうか?」 「ふーん…」夏美が、首を傾げた。 「そして…」堀内が言った。「<全面マスク>ではなく、<半面マスク>だったのも…
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7月 6日 |
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す。そして… <ステンレス容器の、フタを緩めていく段階で・・・シュッ、とガスの漏れる音! > …がし、さらに作業を進めた理由については…<調査中>としています」
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研の体質>は、変わらないという事かしら?」 「うーむ…」堀内が言った。「6月21日に、原子力規制委員会が、立ち入り検査に入って いますが… 田中俊一・委員長は…
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<機構は本来、原子力利用の模範生であるべきなのに、逆になっている> …と、」 「<原研>は…」夏美が言った。「前身は<動力炉・核燃料開発事業団>ですよね、」
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(85)
★ 1995年に… <高速増殖・原型炉/もんじゅ・・・でナトリウム漏れ事故>を引き起こした上に、< 事故隠し>が問題となっています。 ★ 1997年には… <東海再処理施設で・・・火災・・・
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そして、2005年に、<原研/日本原子力研究開発機構>に再編されて以降も… ★ <原型炉/もんじゅ・・・のたび重なる点検漏れ>や… ★ <J-PARC/加速器実験施設での・・・34人の内部被曝事故>などを…
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「あ…」夏美が言った。「それに… ★ 1999年には… <東海村JCO臨界事故/・・・レベル4>(/JCO東海事業所の核燃料加工施設内で核燃料を加工中 に、ウラン溶液が臨界状態に達し核分裂連鎖反応が発生した。この状態が約20時間持続した。これにより、至近距離で中 性子線を浴びた作業員3名中・・・2名が死亡、1名が重症。他、667名の被曝者を出した。国際原子力事象評価尺度 でレ ベル4(/事業所外への大きなリスクを伴わない)の事故。事故の結果、JCOは加工事業許可取り消し処分を受け、ウラン 再転換事業の廃止を余儀なくされた。)も起っていますよね。 これは、株式会社JCOによるものですが、実質的には、<原子力村/原子力サークル >…の中の事ですよね、」
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うした…<ヒューマンエラー事故/人間的ミスによる事故>…のたびに、<安全意 識の欠如>を公に認め、<改革に向けた決意>を表明して来ました。 しかし、それが、一向に改まらないと、<隠蔽(いんぺい/故意におおいかくすこと)・糊塗(こと/一時 しのぎにごまかすこと)>に走る体質になったわけです」
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「こうした中で…」堀内が言った。「今年/2017年3月に… この<大洗研究開発センター>内にある、<高速増殖・実験炉/常陽の・・・再稼 動>を申請しています。しかし、原子力規制委員会は、<適合性審査・・・保留>とし ています」 「うーん…」夏美が言った。「審査を保留ですか… <原子炉を運転する資質>に、疑問符が付いたわけですね…当然ですよね、」
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7月 7日 |
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(90)
6月19日の衆議院/環境委員会に呼ばれていますが、その前後でしょうか、声明を発 表しています… 「安全の取り組みを・・・
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(91)
改めて、手を入れなければならない・・・」 しかし、これが、聴く者に、<悪い冗談の様だ(/東京新聞/6月23日/『絶えぬ事故 構造的問題』) >…と聞こえたのでしょうか。そうだとしたら、<だいぶ・・・
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(92)
「うーん…」夏美が、腕組みをした。「そうですね… 本当に、<悪い冗談・・・笑えない冗談! >の様ですね、」 「原子力資料情報室の…」堀内が言った。「伴英幸・共同代表も、こう批判しています…
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(93)
性廃棄物をキチンと管理しようという、姿勢が全く感じられない。 何度も事故を起こしながら、改善しないのは、構造的に組織疲労を起こしている証 拠だ。・・・
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(94)
がいい」 「はい…」夏美が、大きくうなづいた。「堀内さん… 大量に保管しているプルトニウムが、こんなに<ズサンな管理>では、<盗難、・・・
《管理不能・2017年-内部被曝/2.2万ベクレル》・・・(95)
「まさに…」堀内が、拳を口に当てた。「その通りですねえ。早急に対策を強化する必要 があります」 「はい…」夏美が、大きくうなづいた。
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