灰色の道にて帰路
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 京都南ICから高速に乗る。帰りは東京まで高速を使う覚悟を決めた。 ノンビリ帰っていては当然、明日の仕事に間に合わなくなる。高速を延々と走るのは あまり好きではないのだが。
 道はがら空きだ。???kmで楽に巡行できる。注)私が使っているキーボードは USキーボードなので「ぬなんとかkm」という暗喩的表現ができない。 それにしても…うーん、退屈。高速の表示の地名は次々に切り替わり距離を重ねている ことは分かる。しかし、景色は大差ない。周りは真暗だし、見えるのはずっと灰色の道だけ。
 …案の定、眠くなるのだ。静岡に入ったあたりだったろうか?浜松付近か? PAに入って寝ることにする。思いの外、熟睡。目を覚ますと既に4時を回っている。やば。 慌てて出発する。
 しかし、明るくなりだすと車も増えて、急ぎようがない。失敗した。計算してみると 既に遅刻気味である。8時頃自宅に着くのは不可能。諦めムードである。ははは。
 明るくなると、景色を楽しむ事もでき、多少の罪悪感と共にレジャー気分だ。特にやはり 富士山は美しい。運転していても思わず見とれてしまう。天気も最高で、デジカメの シャッターを適当に切ってみたりする。
 高速道路を走っていると、人間はとてつもないものを作るものだという畏怖感と、 自然の中を貫く人工物に対する違和感とが入り混じった複雑な印象を受ける。 時としてその微妙なバランスで調和が取れ美しいと感じることもある。
 それにしても私が高速道路をあまり好きではないのは、自然との距離が遠すぎる からかもしれない。やはり、手を伸ばせば木々に触れられるくらいの距離が良い。 ロードスターもそういうシチュエーションでこそ、の車だと思う。
 渋滞を恐れて川崎ICで降りるも、下の道もやはり渋滞気味。結局自宅に到着したのは 10時頃であった。全行程1968km。初の本格的長距離ドライブであった。途中、トラブルも なく走ってくれたロードスターに感謝である。この旅を経て、まだ納車したばかりで よそよそしかった愛車と、少し仲良くなれた気がする。これから上手くやっていけそうだ。
 長旅の余韻を味わいつつ、仕事へ向かう私であった。

Last Update 1999.12.3

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