南太平洋の島々に分布するノコギリクワガタの仲間。一見するとマルバネクワガタと見紛うばかりの体型を持つ種や、全長80mmを超える大型で美しい柿色のエリトラを持つ種などが分布している。最近は活きた個体も来ているようだが、累代飼育は容易らしく幼虫も良く生育し採集では得られないような超大型個体も出るかもしれない。



Prosopocoilus hasterti moinieri Lacroix,1971 

モイニエリノコギリクワガタ、写真左から大型♂真ん中は同種の短歯個体♂、ソロモン諸島マライタ島に分布で最大体長70mm前後。こちらは活き虫も来ている。

Prosopocoilus hasterti hasterti Boilean,1912

写真右ハスタートノコギリクワガタ♂。ソロモン諸島ブーゲンビル島に分布とされるが、現在この種の方が見る事が少ない。前種との違いはエリトラの色ぐらいで、こちらは殆ど黒く後ろの部分が若干黄色に縁取りされている。どちらも、体型が幅広く短歯型はマルバネクワガタのようだ。


Prosopocoilus lafertei (Reiche,1852)

ニューヘブリデス諸島、ニューカレドニアあたりの島々に分布するラフェルトノコギリクワガタで最大個体は80mmを超える。真ん中は♀。少し前まで日本にはヨーロッパ経由で入ってくるかなり古い標本しかなかった。現在はこの種も累代飼育されている。