昆虫において大事な感覚器官である触角ですが、標本を展足するとなかなかカタチが定まらず、いじりすぎて
取れたりし、修理に苦労する触角 (アンテナ) です。(笑)
クワガタ虫科の中で、ミヤマクワガタ属の仲間に観られるような触角・アンテナ
(主に先端の幅の広い節の部分、以下"先端なん節"とします) のカタチに判りやすい違いがこれほど多く
ある属は他にないようです。ただ触角は属や種を分けるひとつのポイントにもされている訳で
もっともな事なのですが・・・フタマタクワガタの先端6節の触角、それにキクロマトス属なども
触角に特徴がありますね!
世界に広く分布しているミヤマクワガタの仲間も、殆どは触角の先端 が4節なのですが、
タイランドには6節と7節の種が分布し、
更にヨ−ロッパミヤマ ・Lucanus cervus の仲間 (近縁種・種) には触角の先端が4節と5節、
それに6節もいます。
それも体のカタチは殆ど同じに見えて触角だけに相異があるものもいて、
これが好き者にはおもしろく非常に興味の湧く事なのであります。(fu)
そこで今回は、触角のカタチから観ていくミヤマクワガタ、主にヨーロッパミヤマとその近縁種です。
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