illu062.gifこれまでの核実験およびチェルノブイリ原発事故illu062.gif

        による放射能汚染

@南太平洋のデータ(ビキニ諸島・マーシャル済島・ロンゲラップ島)
 世界各地で行われた原爆実験による体験は、チェルノブイリ事故の深刻さを物語っている。被爆の原因の一つである「ヨウ素」は、寿命としては特に短いが(半減期8日間)数日間、甲状腺に濃縮がおこっただけで、はるか9年後に障害を起こし始める。これは時限爆弾を体に飲み込んだ状態と同じである。
 ビキニ諸島から180km離れたロンゲラップ島で、28%の人がガンで死亡している。
 女性の場合、死産、流産などの出産障害が多く、遺伝的な影響が深刻である。

Aアトミック・ソルジャー(原爆の訓練兵)の白血病
 原爆実験に参加していた訓練兵が被爆し、2年後に白血病の症状が出て、遺伝的な影響も深刻である。帰国後、兵士はそれぞれの地域にもどってしまったために、実態がつかめず、社会問題になるのに40年近くもかかった。
 被害のピークが襲ってくるのは、忘れてしまった頃(5年〜8年後)である。
 すぐに症状が表われないために、調査をしようとしても全世界を統計的に調べなければならず、かなり困難な作業になる。

B放射能の恐ろしい選択(ネバダ州の核実験)
 核実験場から遠く離れた土地でも、死の灰が降れば被爆する。
 核実験を行う際、大都会への影響を考え、大都会に風の吹いていない時を選び、反対の農耕地帯に、死の灰を降らせている。これは原子力発電所を建てる時にも同様で、原発を推進している「NRC…原子力規制委員会」が日本の電力会社と組んで、都心から離れた所に、原発を設置するのである。
 ネバダの「風下住民」の場合、灰は600km(東京〜青森間と同じ)にわたって降った。アメリカの電力会社は、住民を安心させるために、医学的に根拠のないPRを重ね、30年後に間違いをようやく認めたが、住民は結果として生体実験にかけられたのと同じで、長い年月の間に、アメリカ人が彼等の存在を忘れてしまっていた。

Cモルモットにされた風下の住民
 ネバダ州の爆心地から250km離れたビ−バー郡での調査によると、ネバダで核実験が始まってから2年後より、白血病・前立腺ガン・結腸ガン・リンパ系のガン・リンパ肉腫・脳腫瘍・肺ガン・皮膚ガン・肝臓ガン・子宮ガン・卵巣ガンが多発し、甲状腺の傷害は、10年後から12年後にピークを迎えている。その他、子どもの学力の低下、失明など記録に現れない被害がたくさん存在している。

 1980年、アメリカの「ライフ」という雑誌が「風下住民」について記述している。ヨウ素は牛乳から体内に入り、甲状腺に障害を起こす。又、妊娠中の母親がヨウ素を大量に取り込むと、知恵遅れの子が産まれる、というものである。
 実際、チェルノブイリ事故の後、ヨーロッパ全土で妊娠中絶を求める女性が大量に出た。死んだ羊の喉に、ヨウ素が何万倍にもなって濃縮している事を、AEC(原子力エネルギー委員会)は知らなかった。しかし、事実も公表できずに隠してしまった事が今、わかっている。                               
 セント・ジョージ町の住民の証言によると、人間はそんなに簡単に死ねない事がよくわかる。苦しんで、苦しみぬいて、それでもお互いに助け合って生きていく。皆、子どもを愛して、涙を流しながら生き地獄に耐えていくのである。
 原子力発電所が爆発すると、人類は全て終わりといって楽観する人がいるが、これは大きなまちがいで、すさまじい、生き地獄になる現実を知ってほしい。
 放射能によって殺される時は、かなり絶望的である。被曝の他に、政治的な圧力が大きくかかり、病気との因果関係の証明も難しいからである。

Dジョン・ウェインはなぜ死んだか?
 ネバダ州の隣のユタ州でロケを行っていたジョン・ウェインは、死の灰を浴びただけでなく、撮影に使うといって、一帯の砂をハリウッドに持ち帰ってしまった。その時期からのハリウッドの映画人を調べると、10人中4.35人の人が、ガンで亡くなっている。
 ローレンス・リバモア研究所の研究結果によると、「1986年4月26日、チェルノブイリから放出された死の灰の量は、過去に人類が行ってきた核実験で出された死の灰の全てを合計したものに等しい」との事である。
 今から30年前、40年前より世界各地で死の灰が降り続けている。日本でガン患者が増えているのも気になる。(10人に対してガンでの死亡率は、アメリカでは2.0、日本は2.6である)

E牛乳と食べ物の問題
 死の灰が全世界に飛び散り、どのように食べ物が汚染されたのだろうか、又、流通ルートはどうなっているのだろうか。

  A.灰一枚草→牛→牛乳→食品 (ミルクにはヨウ素が濃縮) 
  B.灰→地上→雨・雪→川→沼・湖→農業用水(水は循環する)

 その他、種には放射性物質が濃縮する。(穀類・芋類・果菜類・豆類)
 人間が口にする栄養価の高い部分は、植物にとっても栄養価が高く、植物本来のすばらしい本能が裏目に出て、放射性物質が濃縮してくるのである。
 放射能物質は、薄くなっていくどころか、生態系の中で濃縮していくのである。

  (例)川の水→プランクトン(2000倍)→魚(15000倍)→アヒル(40000倍)
     →子ツバメ(50万倍)一水鳥の卵の責身(100万倍)→人間(?倍)    

 水俣病での有機水銀は、母体を通して胎児に入り、母親は元気なのに赤ちゃんが胎児性の水俣病になっている。(生物は母体本能として、自分の全てのエキスを卵に集める。=濃縮

 西ヨーロッパの汚染については更に深刻である。チェルノブイリの死の灰は、ジェット気流に乗ってあっという間に地球を包んでしまった。
 ドイツのヘッセン州では、ミルク1リットル中のヨウ素の安全基準を540ピコキュリー(ピコは1兆分の1)としているが、乳児や幼児の場合には、成人の10倍を越える危険性があるのであてにならないという。ドイツの実際の値は5万キュリーである。
 日本では、島根県の牛乳に678ピコキュリーという値が出ている。チェルノブイリより遠い日本であっても、その距離とは関係なく、ジェット気流によって死の灰が運ばれた事がわかっている。

F西ヨーロッパの汚染
 ヨウ素の値が西ドイツでは5万、ハンガリーでは7万といわれるが、今だ多くの学者が信用していない。実際にはもっと高かっただろうといわれている。
 ヨーロッパでは野菜を正常な状態で食べられない事態が続いた。しかし、騒ぎがおさまると、農家の人々は売れない野菜を畑に戻して、又、野菜を作り、ヨーロッパではそれを食べている。表土を全て削り取る事はできないので、あきらめて安全宣言を出し、危険を承知で食べている現実がある。
 そのような植物を食べた動物の結果は、鳥がバタバタと死に、鹿の肉からセシウムが大量に出た。イギリスでも食用の羊の屠殺が禁止されている。
 ノルウェーでは、トナカイ肉の危険基準を10倍に引き上げて、発病すると知りながら食べなければならないところまで追いつめられている。
 食料の7割を輸入に頼っている日本は安全だろうか。原産地がヨーロッパとかいてあっても本当とはいえず、それは加工業者にしかわからない。都会人は食料を選べない。
 日本の輪入食料は9割以上の大部分がノーチェックで、書類審査だけで国内に流れ込んでいる。食品添加物についても同じである。

Gポーランドの汚染
 ポーランドでは、チェルノブイリ事故の後、ドイツと比べて牛乳を飲めない状態がかなり長く続いた。ユーゴスラビアでは、妊娠中絶を希望する女性が急増し、例年の10倍にも達した。東ヨーロッパでは、精神的のもかなりのパニックを引き起こした。
 ポーランド周辺では、「ホット・スポット」とよばれる斑点状に濃い死の灰(直径数百メートルから数十メートル)の丸いような地域があり、そこへ一歩入ると、突然に放射能が高くなる。
 危険な成分はルテニウム(4000度〜5000度でガスになる)で、2万7000ピコキュリー。強いものでその10倍の27万ビコキュリーあり、とても危険な状態である。
 原子力プラントでの危険限界値が2万1600ピコキュリーなので、ポーランドの人々は原子炉の危険地帯で働く作業者より、危険にさらされていることになる。
 日本でさえ、原子炉で働く作業者が病に倒れると、口封じのために裏金をつかまされたりすることを思えば、ポーランドの状況はこれからさらに厳しくなると予想される。
 すでに多数の亡命事件が報道され始めている。

H隠されたソ連の汚染と大量の死者
 一番危険なソ連は、自分の国民に対して大変な過ちを犯している。
 危険性を早く知らせる事をできず、死者の数が急激に上がったために、発表することもやめてしまったようだ。  
 では、現実には何が起こったかというと、当然、住民は一斉に逃げたが、軍隊との間で衝突がおこり、避難民は親と子が別離の状態となって、南のキャンプに子どもだけが収容されている。
 爆心地の近くには2万5000人の人が住んでいたが、4時間かかって脱出している。しかし、脱出した範囲はわずか10km。さらに集まった4万人が脱出するのに1日半かかっている。結果、8万4000〜9万2000人の人がさらに加わって、計13万人の人が恐怖の脱出行を体験した。
 又、このあたりは、ソ連で最も肥沃な穀倉地帯だった。それから数百キロにわたる広大な範囲に大量の雨が降った。
 風は、はじめは北欧の方に吹いていたが、それから南ヨーロッパの方にも回り、イランなどのアジア方面にもかなりの死の灰が流れた。10日後には、南のアジア方面にも死の灰が流れた。
 事故の後、大型船の沈没や、原子力潜水艦の火災沈没、列車事故など、異様なほど続発している大事故は、ひょっとして共通項があり、大量の被曝者を国が隠そうとして、殺人の疑問がもたれても不思議がない。他国の原子力産業も、事実を隠す事に同意しているであろうことを思うと怖くなる。

I汚染された食料はどこへ
 ソ連の人々は食物を選び、自国の小麦を全部収穫して輸出に回し、輸入した食品を食べたがっている。ソ連に限らずヨーロッパの人々はアフリカから大量に牛乳を買い付け、ヨーロッパで汚染された牛乳をアフリカに回している現実がある。
 フィリピンでも、オランダから輸入された粉ミルクから、大量の放射能が検出されている。ノーチェック状態で輸入している日本は危険だらけである。
 日本のジャーナリズムは、具体的な事を何一つ報道してくれない。
 放射能がいろんな食料に入り、いろんな国をたどって加工品になってくる現実をみると、ラベルに書いてある原産国がはたして安全といいきれるのだろうか。