『アニマル1』レビュー

最終更新日: 2007/07/15

テロップは消失?

 1968年に放送された、川崎のぼる原作のスポーツアニメです。 主人公、東一郎はケンカでは負けたことのない暴れ者の転校生。しかし、レスリング部の部長に投げ飛ばされてしまい、レスリング部に入ることを決意する。 そして一郎は、1968年メキシコオリンピックに向けて実力をつけていくのでした。 この話、レスリングがメインテーマなのですが、何かの大会で宿敵と闘うというシーンはほとんどなく、他流試合やケンカばかりでした。 ライバルも妙にたくさん登場するので、誰が誰なのかよくわからずに終わってしまった気がします。 最後は唐突にオリンピック代表決定戦になるのですが、その経緯もよくわからず、結局謎の夢の島決闘に持ち込まれてしまいます。

 また、一郎は一家で船で暮らすダルマ船の7人兄弟の長男で、末っ子の七子が死んでしまった母親代わりを務めているなど、スポーツ以外の生活設定も多岐にわたっているのですが、六郎と七子以外はほとんど存在感がありませんでした。 シリーズ全体として、豊富な設定をうまく生かせていなくストーリーの焦点が定まらない印象です。

 雪室さんは全27話中9話を書いていて、結構多く書いているのですが、あまり雪室色の出た作品ではありませんでした。



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