『森の天使アンジー』レビュー

最終更新日: 2000/秋ころ


森の天使アンジー (コミックス)

正統派少女マンガ的画風

第1巻〜第4巻 (「ちゃお」1978/07月号〜1980/09月?)、原作: 雪室俊一、絵: 鈴賀レニ

ストーリー: カナダの森に母親と二人で住むアンジー。しかし母は、父を亡くしてから精神に変調をきたしていた。このアンジーと、なぜか森の木にいっしょに名前が彫られているクリスの二人の人生を軸にした、涙と感動のお話。

感想: 決して敵や悪役がいるわけではなく、出てくる人はいい人ばかりなのだが、アンジーは貧乏で不幸な境遇に落ち込んでしまう。だからこそ、そんな中で次々と訪れる事件は「運命」を感じさせ、健気に立ち向かうアンジーは涙を誘う。 アンジーの性格はあずきちゃんと対照的に湿度が低いのだが、読者はすっかりウエットになってしまう。 巧みなストーリー展開で、すっかり話にのめり込まされるのは『あずきちゃん』と同様である。そのうえ連続ものだけに没入度も高くなり、ノンフィクションでも読んだかのような読後感が残る。 正統派ヒロインものの名作と言えるだろう。
『おはよう!スパンク』に比べると発行部数が少ないようで、古本市場でもあまり見かけない。

★これは名作★



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