JCO臨界事故模型展示を見る

最終更新日: 2006/04/09

 JCO臨界事故の装置模型原子力科学館に設置されたと聞き、早速見学に行ってきました。 原子力科学館は東海村の国道245号線沿い、原子力関連研究施設の集まった地帯の中にあります。 入場は無料。


 臨界事故の展示は別館で独立しています。設置当初にもかかわらず、それほど見に来る人は多くなさそうです。 さすがに自国で起きてしまった最大級の事故のためか、言い訳めいた解説はしようがなく、淡々と事実を展示している感じです。 大型ディスプレイでは当時のニュース映像などが繰り返し流されていました。

 沈殿槽の模型です。ちゃんと金属製(ステンレス?)で、それなりに再現されていました。 周辺の配管や階段も再現されていますが、「貯塔」はありませんでした。 また、ウラン溶液を注いでいた口に「漏斗」は置いてありましたが、注入に使っていたビーカーやバケツは用意されていません。 右手にディスプレイがあり、スイッチを押すと解説ビデオが流れます。

 解説ビデオの途中です。 模型の前部が下降し、内部にウラン溶液がたまっていく様子(赤く光っている)が示されています。 回りの青い部分は冷却水のジャケットです。

 そして、臨界に達した瞬間。 これだけでもドキッとしますが、フラッシュランプなどを使った演出を期待したいところです。 一方で、臨界収束に向けて冷却水を排出する過程などは全く解説がありませんでした。

 解説ビデオは3分程度で本当に最小限でしたので、もうちょっと充実をお願いしたいです。 特に、工程違反の繰り返しが最終的にこのような作業に行き着いてしまった過程(クロスブレンディングについてはありましたが)や、槽内で起きていた現象のシミュレーション、臨界収束の過程、被爆した3名の経過などは説明がほしいところです。 警察に押収されてしまっているのかもしれませんが、できれば実際にJCOで使われていた「実物」の展示も、一部でいいのでお願いしたいところです。 放射性廃棄物になってしまっているとしても、鉛ガラスケースに入れて展示できますよね。

 こういった展示は原子力関係者にとっては「黒歴史」なのであまり多くを語りたくないのは理解できますが、ある意味ここで客観的な分析と反省があってこそ今後の「安全」がアピールできるのではないかと感じるのです。

 本館の展示は、かなり充実していました。 一番のお気に入りは「霧箱」です。 自然放射線の軌跡がリアルタイムで見られる大型霧箱装置は、お部屋のインテリアに1台欲しくなるくらい素敵です。 他にも空港の手荷物検査に使われているX線検査装置で遊べたりします。 これは子供に占有されていて自分は遊べませんでした。残念。

 え!「プルトニウム粉末」が!と思ったら、当然模造品でした。(笑)


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