急行きたぐに

〜最後の座席・寝台両用定期列車、元気に運行中〜

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 04.10.23に起きた新潟中越地震の影響により運休していましたが、04.11.29から運転再開しています。

  04年5月13日(木)に、下り列車に乗車しました。残念ながら、カメラが壊れてしまい、写真を撮れませんでした。写真ページは、次回乗車した際に作成します。この日はB寝台が満席だったので、A寝台下段に乗りました。車掌さんに、いつも混雑するのかと尋ねると「普段はガラガラなんですがねえ」とのことでした。B寝台には、ジャージ姿の中学生の団体が乗っていました。

車両について

 急行きたぐに号は、583系という電車を使っています。夜は寝台、昼は座席車として使えるように開発された車両で、高度経済成長期には、日本中を駆け抜けた主力車両だったそうです。東北新幹線八戸延長前は、特急はつかり号としても走っていました。時代は変わり、夜行列車・寝台列車も減り、大量輸送から個室主体へと、居住性が寝台列車に求められるようになったことで、時代遅れの車両となってしまいました。現在は、定期列車としては、このきたぐに号としてのみ残っています。

 佐渡おけさのイラストのヘッドマーク。

 大阪駅で撮影したもの。新潟行きの表字幕。

サイドボード。

下り時刻

大阪 23:27
新大阪 23:32
京都 0:02
大津 0:10
彦根 0:48
米原 1:05
長浜 1:12
敦賀 1:37
武生 1:59
福井 2:30
小松 3:00
金沢 3:52
高岡 4:20
富山 4:33
滑川 4:45
魚津 4:51
黒部 4:57
入善 5:05
5:10
糸魚川 5:31
直江津 6:20
柿崎 6:33
柏崎 6:48
来迎寺 7:08
長岡 7:28
見附 7:38
東三条 7:48
加茂 7:55
新津 8:10
亀田 8:22
新潟 8:30

 大阪駅入線は23:03ですので、ゆっくりと乗車準備ができます。特急ではなく、急行ですので、かなりこまめに停車していきます。また、多くの駅で10分以上の長時間停車をします。客車列車ですと、発車時にガクンと衝撃が走ります。「この衝撃がいいのだ」というファンもいますが、やはり眠っているときには目が覚めやすくなってしまいます。しかし、きたぐには電車ですので、発着はいたってスムーズ。眠りが妨害されることはありません。
 全区間、定期券と急行券で自由席に乗車できます。また、新津-新潟間は快速として運行するので、急行券は不要です。

上り

新潟 22:54
新津 23:09
加茂 23:23
東三条 23:29
見附 23:38
長岡 23:53
来迎寺 00:02
柏崎 00:25
柿崎 00:39
直江津 00:55
糸魚川 1:24
魚津 1:57
富山 2:25
高岡 2:37
金沢 3:13
福井 4:07
武生 4:20
敦賀 4:45
長浜 5:13
米原 5:22
彦根 5:28
大津 6:07
京都 6:17
新大阪 6:44
大阪 6:49

 新潟駅入線は22:24です。発車30分前入線というのは、今時、ずいぶんのんびりしたものです。私が乗ったときは、長岡発車後に消灯しました。

運賃・料金

金沢 富山 直江津 長岡 新潟
大阪からの営業キロ 267.6 327 444.8 517.8 581.1
運賃 4620 5460 7140 7980 9030
急行料金 1260 1260 1260 1260 1260
A寝台料金上段 9540 9540 9540 9540 9540
A寝台料金下段 10500 10500 10500 10500 10500
B寝台上・中段料金 5250 5250 5250 5250 5250
B寝台下段料金 6300 6300 6300 6300 6300
グリーン料金 4000 4000 5150 5150 5150
自由席利用時合計 5880 6720 8400 9240 10290
A寝台上段利用時合計 15420 16260 17940 18780 19830
A寝台下段利用時合計 16380 17220 18900 19740 20790
B寝台上・中段利用時合計 11130 11970 13650 14490 15540
B寝台下段利用時合計 12180 13020 14700 15540 16590
グリーン利用時合計 9880 10720 13550 14390 15440

 急行ですので、201キロ以上は1260円の急行料金で乗車できます。自由席に乗れば、非常に安く移動できます。
 B寝台は、きたぐにの場合は、3段式です。上段はかなり高い位置にあり、高所恐怖症の方は厳しいかも知れません。中段も、梯子から乗り移る際に、バランス感覚を必要とします。下手すると、落ちる人もいるかもしれません。上・中・下段とも、高さが低く、座ると頭が使えるため、寝ることくらいしかすることがありません。また、きたぐに号の寝台は、まんなかに通路があり、左右両側に寝台が並んでおり、進行方向と並行方向に寝ることになります。揺れが少なくて、眠るには好都合です。が、下段でも、寝ているすぐ横は通路なので、誰かが通ると人の気配がします。また、下段に腰掛けて友人と話すということもしづらいです。人が通るので、邪魔になってしまいます。ある意味、集団生活の場、詰め込み式の時代の名残のような気がします。

A寝台も、B寝台と同じく、まんなかに通路があり、左右に寝台が並び、進行方向と並行に眠ります。A寝台は二段式です。上段の方が安いです。上段は、梯子を上り下りする手間がありますが、通路を人が通るのが気になる人は、敢えて上段をとるのもいいと思います。

 グリーン車は、普段はガラガラだそうですが、私が乗ったときはB寝台が満席だったため、10数人乗っていました。間接照明があったりカーテンが高そうだったり、床がカーペットだったり、高級感がありますが、値段がB寝台とたいして変わらないので、個人的には横になれるB寝台の方がよいと思います。しかし、閉所恐怖症な人や、ある程度、高さがないと嫌な人にはいいかもしれません。リクライニングも深くします。

 自由席は、ボックスシートですが、かなり広々としています。空いていれば、前の座席の足を投げ出せますので、下手をするとグリーン車と快適さはあまり変わらないかも知れません。

きたぐに号を利用した旅行の勧め

 大阪と新潟をつなぐ列車ですので、東京在住の身としては、乗り方に工夫が要ります。周遊きっぷの利用を検討したいところです。かつてこのような列車が日本中を走っていたという、ある意味歴史の証人として、鉄道ファンであれば乗ってみる価値はあると思います。
 大阪在住の方が新潟に旅行する場合、または新潟在住の方が関西に旅行する場合は、周遊きっぷを使って「きたぐに」に乗るとというのが、安く旅行する定番のようになっています。

編成

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
自由席 自由席 自由席 自由席 B寝台 グリーン席 A寝台 B寝台 B寝台 B寝台
禁煙 禁煙 喫煙 喫煙 喫煙 禁煙 禁煙 喫煙 禁煙 禁煙

1大阪-10新潟

 車内販売はありません。下り大阪発新潟行きの列車は、新津-新潟間は快速列車となり、1-4号車のみ乗車できます。8号車の1,2,11,12,13,14の中段は、知る人ぞ知る「パンタグラフ下の中段」です。車両の構造上、この部分は上段がありません。そのため、中段にも関わらず、上が支えずに広々としています。もちろん寝台料金は中段なので5300円。安くて広い特等席と言われています。もっとも、インターネット上の旅行記の中では「パンタグラフが架線とこすれる音が一晩中して寝づらかった」との記述も見られ、ここは好みが分かれるところだと思います。

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