5.開げた股関節と筋肉の関わり 必殺!トンボの目描き戦法
股を広げた足の表情について。
ここでは股関節を下からみたり足を大きく広げたところをデッサンしていくよ。ベースになるのはもちろん骨盤箱描き戦法。下の挿し絵を見てみよう。足の付け根の球がデッサンを大きく左右しているね。おちんちんがあるところは箱の角にくるように調節しようね。
箱の角におちんちんをあわせる

恥ずかしがらないで聞いてね。左の挿し絵をみたら丁度急所のところに箱の角がきているのが確認できるよね。そしてその部分に横に線が引いてあるでしょ。そこは足の付け根の出発点なんだよ。その人体の股関節の大きな筋が付け根の凹みをつくっているんだ。


すべての角度から見た骨盤を自在に描けるようにしておくと激しい動きのあるポーズがさらさら描けるようになりとても強い味方になるよ。骨盤箱戦法を有効に使おう。箱を描いて付け根の球をしっかりデッサンして・・・右の挿し絵をよく観察してね、大丈夫だよ。

トンボの目描き戦法。

左下の挿し絵を見てみよう。
微妙な角度の臀部の部分を骨盤箱戦法を用いるのは中々苦戦する時があります。でも大丈夫、とってもいい方法があるよ。ここも妙な戦法でクリアしちゃおうね。
おしりをトンボの目にしちゃおう!
そこで下図のトンボの目を使うのです。臀部の筋肉をトンボの目に置き換えて描くというわけです。どの角度からこの戦法を使うかは個人次第ですがこれもとても有効な手段として覚えてしまいましょう。

下の挿し絵をトンボの目戦法を使って書き写してみよう。
分解した絵を参考にしながらデッサンしてみよう。描き方を記してあるから簡単でしょ。骨盤を支配したらあなたの人物画が大きく変わるよ。難しいポーズもさらさら描けるようになるからここもしっかり習得して前進しようね。
左挿し絵3点も今まで紹介した技法を使ってしっかり分解図をデッサンしてから描きあげよう。どのポーズに対してこの技法を使わなくてはいけないということはないよ、すべてがあなたのさじ加減で使い分けてくれたらそれでいいよ。楽しくすすめようね。
臀部が前面にでる人物について

人物画を描く時みなさんはどの部分から描きはじめますか? それはおそらく顔から描く方が圧倒的に多いと思いますしそれが正解であると言えるでしょう。なぜなら私達人間は顔を見て人と話をし人と逢ったらまっ先に見るのが顔でありそれに安心感を覚えているわけです。紙の上にその安心感をもちこんだとしてもまったく不思議ではなくとても大切なことです。だからちょっと角度がついても無意識に顔から描くのは落ち着きを求めているのです。
ところが下の絵を見ると完全に臀部が前に出ていて見るからに描きたくないと無意識に思ってしまうのはどうしてでしょう。それは顔と頭部がまったくみえない位置にあるからです。本能的に難しいと考えてしまうのはそういった理由からでしょう。でもそんな事もトンボの目戦法で吹き飛ばしてしまいましょう。トライあるのみですよ。

鉛筆で描いてますか? 初心者の方はできるだけ濃い2Bあたりの鉛筆を使おうね。太い線、柔らかい線、自由自在だよ。