恥ずかしがらないで聞いてね。左の挿し絵をみたら丁度急所のところに箱の角がきているのが確認できるよね。そしてその部分に横に線が引いてあるでしょ。そこは足の付け根の出発点なんだよ。その人体の股関節の大きな筋が付け根の凹みをつくっているんだ。
人物画を描く時みなさんはどの部分から描きはじめますか? それはおそらく顔から描く方が圧倒的に多いと思いますしそれが正解であると言えるでしょう。なぜなら私達人間は顔を見て人と話をし人と逢ったらまっ先に見るのが顔でありそれに安心感を覚えているわけです。紙の上にその安心感をもちこんだとしてもまったく不思議ではなくとても大切なことです。だからちょっと角度がついても無意識に顔から描くのは落ち着きを求めているのです。 ところが下の絵を見ると完全に臀部が前に出ていて見るからに描きたくないと無意識に思ってしまうのはどうしてでしょう。それは顔と頭部がまったくみえない位置にあるからです。本能的に難しいと考えてしまうのはそういった理由からでしょう。でもそんな事もトンボの目戦法で吹き飛ばしてしまいましょう。トライあるのみですよ。