Journey Live At Tokyo


Journey Live At Tokyo




ジャーニーのコンサートに行ってきました。10代半ばにファンになって以来、
10数年の年月がたち、ようやく念願叶いました。なにせ、来日公演は83年の
Frontiers Tourを最後だし、全米ツアーも86年のRaised On Radioが最後、彼
らがジャーニーとしてステージに立つのも12年ぶりである。

スティーヴ・ペリーの怪我で、延び延びになっていたTrial By Fireツアーが
ようやく実現し、しかも日本公演が最初となった。実のところ、この日本公演
以降のスケジュールはヨーロッパはもとより本国アメリカでさえ決定していな
い。3年前のスティーヴ・ペリーのソロツアーが彼の気管支炎で中止になって
悔しい思いをした私は3月に発売された"Greatest Hits Live"の出来の良さも
手伝って是非ともツアーが実現してほしいと願った。

しかし何の因果か、スティーヴ・ペリーは脱退し、代わりに同じ名前のステ
ィーヴなんとかというのが加入したとのこと。ピーター・セテラのいないシカ
ゴ、ジェフ・ポーカロのいないTOTO、リッチー・ブラックモアのいないデ
ィープ・パープルに続き(付け加えるとフレディのいないクイーンをブライア
ン・メイのツアーで、エディ・ヴァンヘイレンのいないヴァン・ヘイレンをデ
イヴ・リー・ロスで経験している)、また私は中心人物の抜けたバンドのライ
ヴを見ることになった。

心配なのは代わりに入ったペリーでないスティーヴのヴォーカル、あのジャー
ニーのトレードマークともいえるあの声でなくてジャーニーは成り立つのか?
 という心配はコンサートに入って見事に打ち消された。

新しいスティーヴもペリーの声を見事に再現している。ステージから遠い私の
席からは長髪、そして胸を裸けたワイシャツという格好のせいか、ペリーが歌
っているように見える。そしてニールのギターがいい。アルバム以上にいい音
を出している。スティーヴ・モーズやトム・ショルツなどアメリカン・プログ
レに多いが、ソロでは宇宙を思わせるエコーのかかったキーの高い音を出して
くれる。またジョナサン・ケインも3曲でギター(2曲はセミ・アコースティ
ック、そしてもちろんEscapeからのあのノリのいい曲ではエレキギターを)弾
いてくれた。ヴォーカルのスティーヴだけでなくニールもジョナサンもそして
ロス・ヴァロリもMCで挨拶してくれた。

曲目だけど、「Look Into The Future」と「Next」以外のアルバムからすべて
曲がピックアップされている。驚いたことにスティーヴ・ペリー加入前のデビ
ューアルバム、「Journey」から「宇宙の彼方に(Of A Live Time)」がさわ
りだけだけど、演奏されたのは驚き。そして「Escape」からの選曲が多い。5
曲も演奏されている。「The Fronties」からは大ヒットしたあの2曲だけだっ
たのに。もちろん最新の「Trial By Fire」からは5−6曲(このアルバムに
は知らない曲もあり、はっきりとは断言できない)演奏されている。
アルバム別の選曲をいうと
  Journeyから1曲
    Infinityから2曲
    Evolutionから1曲
    Departureから1曲
    Escapeから5曲
    Frontiesから2曲
    Vision Questから1曲
    Raised On Radioから2曲
そうそう、「夢・夢のあと」からは演奏されなかったと思う。

ジャーニーファンならわかるだろうけど、つまりはジャーニーの本当のエッセ
ンスが吟味されて演奏されたということ。

まだ現時点では大阪と名古屋の公演が残っているので、これ以上詳細なレポー
トはできないけど、とにかく「行けば必ず満足する」コンサートです。


                        1998年6月21日

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