高橋留美子劇場 人魚の森

新番組。 人間交差点から始まってだんだんシリーズの内容がマニアックになっていく。 鮎(本間ゆかり)を殺して肉を真魚(高山みなみ)に食べさせる。 人間が人魚を食うと不老長寿になり、人魚は不老長寿になった人間を食うと若返る。 面白い生態系だな。 それだったら山寺を食っても構わないような。 男と女では違うのかな。 この人魚達も人魚を食った元人間らしい。 それなら共食いでも良さそうな気もするけど、 15歳で肉を食った直後でないといけないとかの制約があるんだろうな。 女しかいないのは何故だろう。 そもそもオリジナルの人魚はどこにいるんだろう。 面白い設定だけどよく考えるといろいろ矛盾点があるような。 シリーズ構成・宮下隼一。 監督・奥脇雅晴。

海賊のりん(鱗;桑島法子)の島に湧太が流れ着いて生き返る。前の話よりは時間的に前なんだろうな。 海賊が普通に仕事として認識されてる。 人魚を探しているいさご(砂;折笠愛)がりんの父親を刺す。人魚の居場所は知ってるんじゃないのかな。

人魚のいる場所は知ってるけど潮が読めないから案内させるのが目的だったのか。 砂は子供を産むのに人魚の肉が要るらしい。ますます不思議な生態系だ。 砂は自分は人魚だと言う。先天性なのかよくわからないな。 人魚の肉を食って海へ帰る。迷惑な人だ。

舞台は再び現代。 真魚が車にはねられて診療所の人が連れていく。 別に人魚だと判っていたのではなく単に死体として利用したかったのね。 忍び込んだ湧太は座敷牢に繋がれる。 なんでそんな設備があるんだと思ったら、かつて登和(島本須美)を閉じ込めていたから。 そもそも湧太達がここへ来たのは、別に人魚の森があるからじゃなくて偶然なのね。

登和が真魚の首を切るというので、佐和は人魚塚に案内する。 実は佐和が登和で実験していたので、その復讐だったのか。 双子という設定が活きている。 でも食べさせる寸前で死んでしまい、不老不死にさせるという復讐は叶わなかった。 登和の行動は狂っていたように見えたけど、実は筋が通ってたんだな。

二人は崖から落ちて、真魚は大眼に助けられる。フランケンシュタインだな。 誤解で殺してしまう、という展開にはならない。そもそも死なないし。 なりそこないになったら終わりみたいに描かれてたけど、あれも一種の不老長寿だしな。 でもたまに凶暴になるのでは退治せざるを得ない。

今回は過去の話。 人魚の肉を売っている親子。 肉は偽物だけどなつめ(杉山佳寿子)は不老不死。手を切り落とされてもくっつくというのは凄いな。 坊主が骨を集めて作ったらしい。人魚の肝を材料に使っている。そういう手段もあるのね。 なんとなく知能が足りないっぽいのは副作用だろうか。 逃がそうとしたけど坊主に肝を取られて骨に戻る。一緒に行っても生肝を食べないといけないので維持が大変だったけど。 杉山佳寿子が珍しいな。しかもなんか可愛いし。

母親が蔵に入って別の顔になって男と会う。 かつて人魚を食った母親が息子の息子をさらって同じ名前をつけて育てている。 息子とセットで不老長寿になりたいんだろうけど。 顔の付け替えって、そういう特殊能力がある訳じゃなくて単に治癒力が高いだけで 剥がすプロセスは普通に痛い気がする。

自分で顔の皮を剥ぐシーンは痛すぎる。 この母親は人魚の肉を食べる前から過保護で、それが原因で離婚してたのか。 今ひとつ人魚を食べる動機がはっきりしないけど。あったから食うという感じで。 この婆さんはなんでずっと元気なのかな。 七生は自分から人魚の肉を食べようとする。 粉で少しずつ慣らしておけば大丈夫だとしたら画期的だな。 前回で話は殆ど見えてたからあまり意外性のようなものがない。

今回は過去の話かと思ったら実は現在の話。 折角時間を超えてるんだから、過去と現在が関係している方が面白いな。 真魚が災難に巻き込まれるのはパターンだけど、今回は速攻だ。 真魚は自力で復活。だんだん逞しくなってるな、この人。 この話も前後編にしなくても既に話の全貌は見えているような。 あとは苗(天野由梨)が心を取り戻すのかどうかくらいで。 もう最終回か。

実は許婚が苗を殺していた。若い時から既におかしかったんだな。 苗と湧太がやっと再会。 2話かけてラストでやっと会うのは、湧太のことを覚えているかどうかが鍵だから。 でも死んでしまう。刺したのが死因という訳でもなさそうだけど。 人魚は灰にして使うのが拒否反応も出ないし一番有効っぽいな。 後番組は競艇アニメ。CMネタはちゃんと実現するんだな。


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