未払い賃金に対する損害金

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Last updated 2015.3.30mf


相談
給料一部未払い金及び残業未払い金について東京地裁に本人訴訟を起こしました。当HPの訴状の書き方などを参考にいたしま した。しかし、第1回口頭弁論で、裁判官から遅延損害金の確認を求められました。
商法、民法、賃金確保に関する法律の遅延損害金の違いを教えてください。

弁護士の回答
この場合、遅延損害金とは 支払いがない給与、に対する「これらに対するその翌日以降年6%の割合による金員」の部分ですね。それぞれの法律が決めている遅延損害金は、以下の通りです。あなたが、まだ在職中なら年6%、退職しているなら年14.6%を使うと、あなたにとって有利です。
さらに、悪質な賃金不払いの場合には、賃金と同一額の付加金の支払いを請求するとよいでしょう。
使用者% 根拠法律起算日
使用者が商人(会社、個人事業者など)年6%(商法514条)、最高裁昭和51年7月9日判決 各給料日の翌日
上記以外の場合(公益法人など)年5%(民法404、419条)各給料日の翌日
従業員が既に退職している場合年14.6%(賃金の支払い確保等に関する法律6条1項
賃金の支払い確保等に関する法律施行令1条)
退職日の翌日

以上とは、別ですが、悪質な賃金不払いの場合には、裁判所は、労働者の請求に基づき、100%(賃金と同一額)の付加金の支払いを命ずることができます(労働基準法114条)。

法律
商法
第514条〔商事法定利率〕
商行為によって生じた債務に関しては、法定利率は、年6分とする。
 
民法
第404条〔法定利率〕
利息を生ずべき債権について別段の意思表示ないときは、その利率は、年5分とする。

賃金の支払い確保等に関する法律
第6条(退職労働者の賃金に係る遅延利息)
1 事業主は、その事業を退職した労働者に係る賃金(退職手当を除く。以下この条において同じ。)の全部又は一部をその退職の日(退職の日後に支払期日が到来する賃金にあつては、当該支払期日。以下この条において同じ。)までに支払わなかつた場合には、当該労働者に対し、当該退職の日の翌日からその支払をする日までの期間について、その日数に応じ、当該退職の日の経過後まだ支払われていない賃金の額に年14・6パーセントを超えない範囲内で政令で定める率を乗じて得た金額を遅延利息として支払わなければならない。
2 前項の規定は、賃金の支払の遅滞が天災地変その他のやむを得ない事由で厚生労働省令で定めるものによるものである場合には、その事由の存する期間について適用しない。

労働基準法
第114条(付加金の支払)
裁判所は、第20条、第26条若しくは第37条の規定に違反した使用者又は第39条第6項の規定による賃金を支払わなかった使用者に対して、労働者の請求により、これらの規定により使用者が支払わなければならない金額についての未払金のほか、これと同一額の付加金の支払を命ずることができる。ただし、この請求は、違反のあつた時から2年以内にしなければならない。
 
判決 2004.9.1
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