弁護士(ホーム)刑事法の争点
2011.5.14
弁護士河原崎弘

捜索の対象

令状による捜索に際し、その場にいた人の携帯していたボストンバッグの中を捜索できるのでしょうか。

質問
友人の室に警察の捜索が入りました。たまたま、私はその場にいたのですが、警察は、強制的に私の持っていたかばんを開け、調べました。私は、被疑者ではありません。
警察の捜索は違法ではありませんか。

回答
多数説は、人の身体に対する捜索は、身体検査令状、鑑定処分許可状が必要と考えています。
判例は、令状による捜索に際し、その場にいた人の携帯していたボストンバッグの中を捜索できるとしています。 その理由は、明確ではありませんが、その場にいた人が携帯していたボストンバッグの捜索は、令状が表示した場所に含めるか、あるいは、
刑事訴訟規則111条1項の必要な処分としていると考えることができます。

判例
最高裁平成6年9月8日決定
なお、原判決の是認する第一審判決の認定によれば、京都府中立売警察署の警察官は、被告人の内妻であった甲に対する覚せい 剤取締法違反被疑事件につき、同女及び被告人が居住するマンションの居室を捜索場所とする捜索差押許可状の発付を受け、平成 三年一月二三目、右許可状に基づき右居室の捜索を実施したが、その際、同室に居た被告人が携帯するボストンバッグの中を捜索 したというのであって、右のような事実関係の下においては、前記捜索差押許可状に基つき被告人か携帯する右ボストンバッグに ついても捜索できるものと解するのが相当であるから、これと同旨に出た第一審判決を是認した原判決は正当である(判例時報1516-162)。
登録 2006.2.5