8012、A2クラスシングルアンプ Part 2
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8012、A2

シングルA2の比較

 

一応カソードチョークで8Wが出ることになったが、次に気になったのはゲインが足りないこと。NFB無しでも、オーバーオールで13.2倍(11.2dB)にしかならない。

概算では12AX7のSRPP(50倍)、カソフォロ(0.9倍)、8012(μ=18)、5KΩ出力トランス(1/24)でトータル32倍(30dB)位にはなるはず。

個別に測定してみたらSRPP(40倍)、カソフォロ(0.75)、8012(11)、出力トランス(1/25)でトータル13.2(11.2dB)。

旨く行ってゲインがギリギリ、それが若干下回ったので、NFBをかけるマージンが無い。

征矢進氏のレポートでも、(計算上は)12AX7のSRPPで十分なはずだが、ゲインが不足して6Wしか出なかったのでペントードの6267に変更している。

ペントードに変更するか、もう一段入れて三段増幅(カソフォロはゲインが無いので勘定外)にするか迷ったが、折角のSRPPをばらすのも勿体無いし、全部ローμ管にしたかったので、三段増幅を採用した。

三段増幅に何を使うかも迷ったが、手持ちに5687があったのでこれで試してみた。カソフォロは6S4Aと特性がほぼ同じで定数の変更は無し。その内にSRPPと5687の増幅段を直結にするつもりだが、電圧の調整が面倒なので取り合えずカップリングコンデンサーで繋いだ。

これで、増幅率は49倍(34dB)、それに軽く2dBのNFBをかけて、DFは2。無歪最大出力8W,最大出力10W。電源電圧300Vクラスでこれだけ出れば立派なもの。兎に角この種のゲテモノ球アンプは、正常に作動することが最優先。音のチューニングは、弄っている間に色々判ってくるので、その後で良い。

8012はRCAの純正とSlatter Elec. & .Mfg. Coに下請けで作らせたものの2種があって、RCA純正の方はマークが細くて薄くK6の言うマークがある。Slatterのほうはマークが太くて、JAN 8012 VT-228、K6E(1943年製)とある。ヒーターはSlatterの方が可なり明るい。

5687のカソードの5.6Kは8012のグリッド電圧が8.5〜9.0Vになるように調整する。
回路図は未だ弄繰り回していて、最終版ではないので「要注意」
 

10Hz〜100KHz±1dB

8Hz〜105KHz±3dB

と大変な広帯域。何処にもピーク・ディップは無い。XE−20Sの高性能の他に、カソードチョークにすると帯域が広くなるように思う。

(3.5KΩ、NFB5dB)

efuサンのWaveSpectraで測定したもの。私のADCは44.1K、16bitしか対応していないので、10KHzの高調波はまともにでない。

2.5Wまで1%、8Wで2%と言うのはこの種のアンプにしては上等な部類。

最大出力は、これで見ても10W。

(3.5KΩ、NFB5dB)

1W出力時のダンピングファクターは約2、VLZには丁度良いくらいか。NFBを増やせばDFは上がるがトランジスター的な硬いつまらない音になる。

(3.5KΩ、NFB5dB)

方形波は全て1W出力時。

100Hz 1KHz 10KHz 30KHz

1943年製の古典送信管の低電圧駆動は、何処にもまともな例が無くて、解決できれば色んなことが起こって面白い。

このアンプはNFBを少なめ(2〜5dB)して、DFも小さめ(1〜3)にすると伸び伸びした抜けの良い音になる。10dB位のNFは安定してかけられるが、余りかけすぎるとTRアンプ的な詰まった音になる。出力トランスのインピーダンス切替とNFBの切替に一回路三接点の切替SW(日本開閉器、M−2020)を入れてあって、切り替えて音色の変わるのを楽しんでいる。