トウモロコシ連 Maydeae

 トウモロコシを思いうかべてください。
 トウモロコシの実を包んでいる葉を総包葉といいます。この中にメスの小穂が入っているのです。
 メスの小穂は総包葉から出ることはありません。めしべの柱頭だけが外に出ます。
 このことが、メリケンカルカヤ連の中でメリケンカルカヤ亜連からトウモロコシ亜連を分ける観点となるのです。
 トウモロコシの場合は、この柱頭がひげにあたります。
 総包葉をていねいにむきとり、ひげの1本1本をたどっていくと、トウモロコシの粒(果実)につながっているはずです。ひげの数は、粒の数だけあることになります。
オスの花序は、茎の上部にアンテナ状につきます。
トウモロコシ連もキビ亜科のなかまですから、総のつくりは、長短の柄、または、有柄と無柄の小穂のペアになっています。

 

 ジュズダマ  Coix lachryma-jobi L. 

 中核単子葉植物 ツユクサ類 イチゴツナギ目 イチゴツナギ科 キビ亜科 メリケンカルカヤ群
 トウモロコシ連 ジュズダマ属

  ジュズダマは、水辺に生える大きめのイチゴツナギ科植物です。
ジュズダマの名前は、仏教で葬式や法事のときに使う数珠の玉からきました。
むかしの女の子は、ジュズダマの芯をぬいて穴を開け、糸を通して数珠にしたり首かざりにしたりして遊びました。

 

 ジュズダマは、イチゴツナギ科の中では、もっとも変わったつくりの植物です。
ジュズダマの玉は、じつは総包(総包葉)なのです。ようするに葉が壺形に変化したものです。
 とても葉には見えませんが、おしべやめしべだって葉が変化したものですから、見かけだけではわかりません。
 総包は、はじめは緑色ですが、やがて白色や灰色、灰褐色、灰紫色などいろいろな色に変わっていきます。 
 総包の中には、3個のメスの小穂が入っています。そのうち2個は退化して、結実しません。
 正常な1個の小穂からは、めしべの柱頭が総包の外へ顔を出します。
 雄の小穂は、たくさん集まって総になり、総包の外に出てたれ下がります。有柄の小穂と無柄の小穂がペアになってすき間なくつきます。葉のような包穎がヨロイのように総をおおっています。

 

 左の2つの写真は、有柄小穂のアップです。
 2枚の包穎が小花を包んでいます。
 キビ亜科の小穂は、2小花からなります。
 おしべは、透明な護穎と内穎の間から出てきます。

  ジュズダマの変種には、薬用で有名なハトムギがあります。壺は、あまり堅くならず、表面に縦のすじが多くつきます。