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■3. Installing TurboLinux7Workstation

  1. 事前にやっておく作業
  2. 問診票作成
  3. HardDisk Partitioning (Design)
  4. HardDisk Partitioning (Imprement)
  5. Install from PCMCIA CD-ROM
  6. Install from other linux NFS server
  7. Install from TurboLinux FTP server(Ethernet経由)
  8. 事後にやっておく作業

事前にやっておく作業

Windowsの複数のブート方法を確保しておきましょう。
この文書を印刷しておきましょう。(HDDやFDDにセーブしただけだと「金庫の暗証番号は金庫の中」という状態ですので。)
Windowsで、MyDocumentなどに置いたファイル(Office文書やメール)は、すぐ「バックアップが必要」とわかりますが、 Windowsでとり忘れやすいデータとして「アドレス帳」「かな漢字変換ユーザ辞書」「お気に入り」「秀丸のツールバーなどの設定(hmsetup.exeで取れます)」 「秀丸のマクロ」「PalmDesktopのデータ」「メディアプレイヤーの再生リスト」「NextFTPのftpホスト一覧」「パスワード総合管理のパスワードファイル」 「ダイアルアップネットワークの電話番号とパスワード」を挙げておきます。

さて、Windows2000のブート方法ですが、最悪の事態を考え、いくつかの対処を行っておきます。

まずは「回復コンソール」のインストール。
Windows2000が起動している状態で「ファイル名を指定して実行」「c:\i386\winnt32 /CMDCONS」します。
画面の指示に従ってインストールすると、Windows2000の起動画面内に「回復コンソール」が増えます。

次に「システム修復ディスク」を作っておきましょう。
これはハードウェア構成やレジストリを保存するものなので、定期的に更新しておきましょう。(古〜い状態を取っとくのが好きな人は除く)
アクセサリ→システムツール→バックアップ のウィザード→システム修復ディスク(3項目の一番下)です。
フロッピーディスケットにだけでなく、HDDにも複製を残しておこう。 「修復ディレクトリのレジストリのバックアップも作成する(B)」をONにしておくと、\WINNT\repair という修復フォルダ内に RegBackフォルダが作られ、ユーザ情報・レジストリが複製される。 さらに万全を期すなら、この修復フォルダを丸ごと MOや CD-Rに保存しておくべきらしい。
この「システム修復ディスク」は、Windows修復セットアップのとき(R キーを押す)に利用すればいいらしい。
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問診票作成

IRQやDMAの一覧、機器の名前、ネットワーク設定をメモ。
■DMA一覧
03IBM ThinkPad Fast Infrared Port
04DMAコントローラ
■IRQ一覧
(ISA) 00システムタイマ
(ISA) 01101/102英語キーボードまたは Microsoft Natual PS/2 キーボード
(ISA) 03IBM ThinkPad Fast Infrared Port
(ISA) 04通信ポート(COM1)
(ISA) 08システム CMOS/リアルタイムクロック
(ISA) 09Microsoft ACPI-Compliant System
(ISA) 12IBM PS/2 TrackPoint
(ISA) 13数値データプロセッサ
(ISA) 14プライマリ IDEチャネル
(ISA) 15セカンダリ IDEチャネル
(PCI) 09ATI Mobirity Radeon
(PCI) 09Crystal WDM Audio Codec
(PCI) 09Indel(R) 82801CA/CAM USB Universal Host Controller -2482
(PCI) 09Indel(R) 82801CA/CAM USB Universal Host Controller -2484
(PCI) 09Indel(R) 82801CA/CAM USB Universal Host Controller -2487
(PCI) 09Indel(R) PRO/100 VE Network Connection
(PCI) 09Lucent WinModem
(PCI) 09OHCI Compliant IEEE 1394 Host Controller
(PCI) 09Ricoh R/RL/5C476(II) or Compatible CardBus Controller
(PCI) 09Ricoh R/RL/5C476(II) or Compatible CardBus Controller
(PCI) 11Intel(R) 82801CA/CAM SMBus Controller - 2483
■I/Oポート一覧
0x02F8-0x02FFIBM ThinkPad Fast Infrare Port(4Mbps)
0x7440-0x7447Lucent WinModem(COM3,115kbps)
0x7000-0x70FFLucent WinModem(COM3,115kbps)
0xF900-0xF9FFCrystal WDM Audio Codec
0xFF40-0xFF7FCrystal WDM Audio Codec
「X24に何も周辺機器をつないでいない状態」(most simple stat)で Windows2000の「デバイスマネージャ」で「表示(V) リソース(接続別)(N)」を参照します。
【周辺機器】
■PCMCIA CD-ROMドライブ
CARD部分Panasonic ATAPI D-ROM Interface
IRQ07(CFを挿すと IRQ10になる)
I/O0x0190-0x0197
0x0396-0x0397
Memory0xFEBFC000-FEBFCFFF
DRIVE部分MATSHITA UJDB120(※なぜか MATSUSHITAではない)
■TDK CFカード(192MB)
CARD部分PCMCIA ATA/ATAPIコントローラ
IRQ07
I/O0xDFF0-0xDFFF
DRIVE部分TDK TC Series
■SanDisk CFカード(30MB)
CARD部分PCMCIA ATA/ATAPIコントローラ
IRQ07
I/O0xDFF0-0xDFFF
DRIVE部分SunDisk SDCFB-30
■IOMEGA Clik!
CARD部分PCMCIA ATA/ATAPIコントローラ
IRQ07(CFを挿すと IRQ10になる)
I/O0x0180-0x0187
0x03866-0x0386
DRIVE部分IOMEGA Clik! 40 CZ
■needs スクロールマウス
ヒューマンインターフェイスデバイスUSBヒューマンインターフェイスデバイス
マウスとその他のポインティングデバイスHID準拠マウス
■USBフロッピー
USBコントローラTEAC USB Floppy
フロッピーディスクドライブ高密度フロッピーディスクドライブ
■Sony Clie(USBクレードル)
USBコントローラSONY HANDHELD(※HotSync中にしか表示されません)
「X24に調べたい周辺機器をつないだ状態」で取ります。
(複数の周辺機器を挿す順番によって、IRQが変化するものがありますので、何パターンか実験してください。)
ハードウェアリソース状況は、たぶん同一機種(X24)なら同じでしょう。


ネットワークは、私の環境でのものです。(一台一台違うので、あなたの環境をメモしてください)
■ネットワーク
FQDNwalther.coolnet.or.jp
IP Address192.168.10.8
Subnet Mask255.255.255.0
Default Gateway192.168.10.10
DNS192.168.10.1
WINSなし
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HardDisk Partitioning (Design)

X24(L5J)のハードディスクは IBMのTravelstar 40GN IC25N030ATCS04-0です。
2.5インチ、9.5mm厚、30GB、4200rpm、100MB/s(UltraDMA Mode5)、流体軸受け(静かで省電力)、市場価格\15K程度 のものです。
まずWindows2000とLinuxを使う場合の共通の注意点ですが、Windows2000の「ディスクの管理」ではパーティションを設定しないでください。
Microsoftの製品は、Microsoftの製品しか知りません。Linuxが共存することを考慮してくれません。
もし、Windows2000でパーティションを作るとWindows2000がドライブ文字を割り当ててしまいます。
そこにLinuxを入れる(Microsoftが知らない ext2/ext3/swapというフォーマットになる)と、ドライブ一覧を表示する処理(explorerのツリーなど) のたびにドライブ認識に非常に時間がかかる(当然認識に失敗する)ことになります。
X24(およびdisk2diskのしくみをもつThinkPad)特有の注意点ですが、NT OS Loader や LILO および GRUBを MBRにインストールしないでください。
X24は MBRに「IBM recovery Program」が入っていますので。(disk2diskを消しちゃう人には関係ないことかも)
disk2diskは「最初のパーティションにWindows2000の領域があること」が前提なので、/dev/hda1は Windows2000にしてください。
MBRに「IBM recovery Program」を残しますので、OSのブートは「MBRに」ではなく「パーティションの先頭に」インストールします。
「IBM recovery Program」は、自身が呼ばれない(F11を押さずに2秒経過する)と、activebootマークが付いている /dev/hda1のブートを試みますので、NT OS Loader が動き出します。
よって X24でWindows2000とLinuxをデュアルブートするためには、NT OS Loader に Linuxのブートメニューを追加するのが良さそうです。
(「IBM recovery Program」が居るせいで、ブート設定はかなり制限がきついものとなります。→製品仕様という。)

「とりあえず TurboLinux7Workstationを使ってみたい」人には「パーティションは切らない」ことをお勧めします。
どこにインストールするのか、というと、Windows2000の C:\linux.img というでかいファイルに Linuxのすべてをインストールするのです。
(もうひとつ、スワップパーティション相当の C:\lin-swap.img もできます。)
この方法は「ループバックインストール」と言います。
Linuxのブートには「ディスケット」しか使えませんので、デュアルブート設定は不要(というか不能)です。
Linuxのアンインストールも「ディスケットを捨てる」「C:\linux.img」と「C:\lin-swap.img」を削除する、で完了です。(カンタン)
ただ「FAT32上に仮想ファイルシステムが載っている」状態なので、Linuxのディスク性能は半減(50%速度くらい)しか発揮できないうえ、信頼性は 四半減(25%性能くらい)するでしょう。
「動くかどうか」「雰囲気を知りたい」向きにはループバックインストールお勧めですよ。

さて「パーティションを切る」ことを決意された方には「パーティションの設計」が待ってます。
全体で 30GBのハードディスク 1台(ノートPCはディスク装置は普通 1台)を「部屋分け」する作業です。
必須条件は 2項目とします。 考慮する条件は次のとおり。「要求仕様」というものです。あなたの要求仕様とは異なるかもしれませんが。 Linuxの fdisk で、初期状態を表示すると、次のようになっています。
ディスク /dev/hda: ヘッド 240, セクタ 63, シリンダ 3876
ユニット = シリンダ数 of 15120 * 512 バイト
partitionbootablestartendblocktypetype namenote
/dev/hda1* 1371328,070,248+cWin95 FAT32 (LBA)Cドライブ
/dev/hda2 371438751,224,7201cHidden Win95 FAT32 (LBA)disk2disk隠しパーティション

私は要求仕様を満たすため、次の構成にすることを決めました。(これを「設計」といい、経験と勘で決定しました。)
partitionbootablestartendblocktypetype namenote
/dev/hda1* 110588GB c Win95 FAT32 (LBA) Cドライブ(小さくしました)
/dev/hda3 1059106116MB 82Linux Native ext3 /boot
/dev/hda4 1062371320GB 4 Extended  
/dev/hda5 106215914GB 82Linux Native ext3 / (TurboLinux7Workstationの「必要ディスク容量」が入る大きさ)
/dev/hda6 159226508GB b Win95 FAT32 LBA Dドライブ
/dev/hda7 265131804GB 82Linux Native ext3 /home (TurboLinux7Workstation のユーザデータ)
/dev/hda8 318136604GB 82Linux Native ext3 /mnt/backup (バックアップファイルを置くところ)
/dev/hda9 36613713400MB83Linux swap メモリが 128+256MBなので、なくても大丈夫かも、だが、一応。
/dev/hda2 371438751.2GB1cHidden Win95 FAT32 (LBA)disk2disk隠しパーティション
そのうち /dev/hda1は NTFSへ変換してみます。
「ディスク先頭から8GB以内」は「8*1024*1024*1024バイト以内」なんですよ。だから「入りきっています」
ハイバネーション専用パーティションを設ける方法(type=a0, ThinkPad hybernation)があるようですが「基本パーティションが必要」ということで、 ハイバネーションファイルを使うことにします。
詳細は apmで説明しています。
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HardDisk Partitioning (Imprement)

さて、パーティション設定作業(設計のとおりに実現する作業)は、インストールの途中でも行えますが、ここでは敢えて別タスクとして実施します。
「ramfloppy」を入手し、イメージをダイレクトに書き込んだブートディスクを作って、ディスケットからブートします。
作業は root で行います。(パスワードはありません)
# fdisk -l /dev/hda
して「初期状態」を確認しておきましょう。(できればデジカメで画面を取っておくのがよい)
# fdisk /dev/hda
で設計どおりにパーティションを作ってください。
終わったら、同じく
# fdisk -l /dev/hda
して「作業結果」を確認しておきましょう。(できればデジカメで画面を取っておくのがよい)
# sync; sync; sync
# shutdown -h now
で終わります。
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Install from PCMCIA CD-ROM

インストール手段その1
toshiba 純正のPCMCIA(中身は panasonic)を使いました。(実は X24は、Toshiba DynabookSS3020からのリプレースです。既存の資産を生かします。)
pcmcia.img イメージをダイレクトに書き込んだブートディスクを作って、ディスケットからブートします。
途中「ぴっぴっ」と音が鳴り「Panasonic KLX-????」と、正しく認識されるはずです。そのまま「OK」します。
(PCMCIAのCD-ROMによっては、ブートパラメータが必要かもしれません。VAIOだと boot : install ide2=0x180,0x386だそうです。)
パーティションは既に設定済になってますので「マウントポイント」と「フォーマット種類」を指定してください。
私のお薦めは「ext3」です。
インストールタイプは「すべて」にします。(あとで不要なものを削り、再インストール時の省力化を行います。)
ディスプレイ設定、ビデオカード設定およびテストはスキップします。(XFree86をアップデートしないといけない。&自動認識されないため)
(参照 : IBM linuxのページ)
途中 2枚目のCD-ROMへの取り替えを経て、インストール完了まで待ちましょう。
Xの設定を行っていないので「テキストログイン」を選んでください。
タイムサーバは次のIPアドレスのどれかを指定しましょう。
タイムサーバーのIPアドレス
133.100.9.2
133.100.11.8
203.139.30.195
210.173.160.57
210.173.160.87
LILOのインストールは「/dev/hda3」を指定し、必ず「起動ディスク」を作っておきます。(ループバックの場合、LILOインストール項目はありません。)
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Install from other linux NFS server

インストール手段その2
network.img イメージをダイレクトに書き込んだブートディスクを作って、ディスケットからブートします。
途中「Intel Pro100」と、正しく認識されるはずです。そのまま「OK」します。
ネットワークの設定は、ネットワーク管理者に聞いてください。
パーティションは既に設定済になってますので「マウントポイント」と「フォーマット種類」を指定してください。
私のお薦めは「ext3」です。
インストールタイプは「すべて」にします。(あとで不要なものを削り、再インストール時の省力化を行います。)
ディスプレイ設定、ビデオカード設定およびテストはスキップします。(XFree86をアップデートしないといけない。&自動認識されないため)
(参照 : IBM linuxのページ)
途中 2枚目のCD-ROMへの取り替えを経て、インストール完了まで待ちましょう。
Xの設定を行っていないので「テキストログイン」を選んでください。
LILOのインストールは「/dev/hda3」を指定し、必ず「起動ディスク」を作っておきます。(ループバックの場合、LILOインストール項目はありません。)
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Install from TurboLinux FTP server(Ethernet経由)

インストール手段その3
network.img イメージをダイレクトに書き込んだブートディスクを作って、ディスケットからブートします。
途中「Intel Pro100」と、正しく認識されるはずです。そのまま「OK」します。
ネットワークの設定は、ネットワーク管理者に聞いてください。
パーティションは既に設定済になってますので「マウントポイント」と「フォーマット種類」を指定してください。
私のお薦めは「ext3」です。
インストールタイプは「すべて」にします。(あとで不要なものを削り、再インストール時の省力化を行います。)
ディスプレイ設定、ビデオカード設定およびテストはスキップします。(XFree86をアップデートしないといけない。&自動認識されないため)
(参照 : IBM linuxのページ)
途中 2枚目のCD-ROMへの取り替えを経て、インストール完了まで待ちましょう。
Xの設定を行っていないので「テキストログイン」を選んでください。
LILOのインストールは「/dev/hda3」を指定し、必ず「起動ディスク」を作っておきます。(ループバックの場合、LILOインストール項目はありません。)
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事後にやっておく作業

「インストール」が終わったら「4.セットアップ」を行います。
(インストールとは、メディアから HDDにプログラム類を導入し、セットアップが動かせる状態にすることを言います。)
(セットアップとは、設定作業を行い、プログラムが動かせる状態にすることを言います。)
(おまけ:カスタマイズとはセットアップが済んだプログラムの動作を「あなた好み」の振る舞いをするように(しつけ)ることを言います。)
もともとインストールとセットアップは別概念・別作業なのですが、Microsoftがごちゃまぜの概念にしてしまいました。怒

よくあるトラブルが「Linuxインストール後、しばらく使っていたら Linuxがおかしくなった。singleユーザモード起動とか FDD起動ができない」というもの。
動くうちに複数のブート方法ができるようにしておくこと、複数のブート方法を体験しておくことが必要です。
(そうしないと「異常」と「正常」の区別ができないでしょ?)

「ブートディスク」からブートすると
boot:
という表示で一度止まります。(3秒間ほっておくと「linux」と入力されたものと見なして以降のブートシーケンスを実施します。)
3秒間ほっとく、またはENTERを入力、または linuxENTERを入力すると、マルチユーザモードで起動します。
最終的に
login:
で停止します。rootでログインして
# ps aux
すると、すでにいくつかのプログラムが動作中であることがわかると思います。
(NT系でいうタスクリスト。95系でいうCTRL+ALT+DELしたときの「プログラムの強制終了」リスト。)

最初の作業として rootでログインして、
# mkdir ~/admin/
しておいてください。今後のセットアップ・カスタマイズおよびシステムメンテナンスに関する作業ログをここに保存していきます。
掲示板で質問するときに「何やった?」と聞かれたときに、この作業ログから記憶を引出せるからです。
じゃ、最初のログを記録しておきましょう。
# cd ~/admin/
# mkdir 20020816 ; cd 20020816/
# rpm -qa | sort > rpm-list.txt
# cp -p /etc/fstab .
# df -T > df.txt
# cd
作業日の日付ディレクトリを作って「初期インストール済パッケージ一覧」と「パーティション情報」「マウント状況」を保存しました。
以降、何かメンテナンスするたびに、同様の作業ログを残していきましょう。
例えば、/etc/fstabを書きかえる作業をやるのなら、次のように「変更前」「変更後」両方を残したほうがいいでしょう。
(変更後のほうは元のファイル名のまま、とするのが私の好み)
# cd ~/admin/20020816/
# cp -p /etc/fstab ./fstab-pre
# vi /etc/fstab
(変更作業)
# cp -p /etc/fstab .
# cd
最初に戻りますが、
boot: linux single
と入力すると、シングルユーザモードで起動します。
最終的に
sh-2.06#
で停止します。(rootでログイン済状態)
# ps aux
すると、ひとつのshプログラムだけが動作中であることがわかると思います。
ハードディスクのメンテナンス(fdiskとかmkfs およびフルバックアップ)するときは、このシングルユーザモードで行う必要があります。
というのは、マルチユーザモードだと、たとえあなたしか使っていないときでも、daemonという裏で動いているプログラムがファイル(ディスク)を読み書きしています。
特に klogdという daemonが、kernelや他のdaemonが出す重要なメッセージを、頻繁に /var/log/message というファイルに追記しています。
「/var がメンテできない」場合はシングルユーザモードで作業していることを第一に確認してください。
さて、シングルユーザモードで起動したら、現状を把握しておきましょう。
# df -T
して、パーティション設定とマウント設定が間違っていないことを確認しておきます。(できればデジカメで画面を取っておくのがよい)
/boot は、ブートに必要な kernel関連のファイルだけが収まっている領域ですので、50%以内の使用量であることを確認しておきます。(50%以内なら 2個まで kernelの予備を置いておける、ということ)
/ は、プログラムのインストール・アンインストールで増減します。また、/tmpという、プログラムが一時的に作るファイルが置かれるため、稼動中はちょっとずつ使用量が増えます。70%くらいの使用量であれば充分です。
/home は、これからデータを置くための場所です。使い始めはほぼ 0%でしょう。各ユーザが意識していないと、際限なく消費されることになります。とにかくここは多ければ多いほどよい。
サーバ向けの場合は、quotaというdaemonを利用して、各ユーザが使えるディスク容量を制限したほうが良いようです。今回はワークステーション(個人)用なので特に設定しません。
なお、今回は切りませんでしたが、サーバ向けの場合は、/var と /usr をさらに切るべきでしょう。(今回は /に含まれます。) /var は、印刷のスプール、受信・送信メール、ログ、NetNewsの蓄積、送信・受信FAX、ダウンロードした update 用 rpm、システム用 webトップページが置かれる領域です。
メールは、際限なく増えていきますので、サーバマシンとして利用するのであれば、大きいほど良いようです。
今回はワークステーション目的なので、独立した /varは使わない(/ に相乗りさせてもらう)ことにします。
/usr は、プログラム領域を別管理したい場合に作ります。linuxがトラブルに遭い「なんとか操作できる状態にしたい」場合は /boot と / があればどうにかなりますので、 /usrを別にしておけば、/bootと/を小さいサイズにでき、被害が少なくなるという利点があります。
今回は、バックアップ運用手順で回避しますので、/usrはなくてかまいません。
以上は FHSという規格で「こういう名前のディレクトリにはこういう目的のファイルを置くこと」と決められているため、TurboLinuxに限らず「FHS準拠」を謳っているものならば ほぼ同じ考えでよいはずです。
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