TurboLinux7Workstation on the IBM ThinkPad X24
IBM ThinkPad X24(以下 X24)は、モバイル向けのスリム B5ノートPCです。
2662-L5J製品(retail package)は、無線LANなし・Windows2000Professionalプレインストール・Officeなしのシンプルなパッケージ構成です。
それでもいくつかの(私にとって不要な)Windowsソフトウェアがプレインストールされています。
この文書は、X24への TurboLinux7Workstationのインストールおよび Windows2000との相互運用、XFree86,PCMCIA,APMなどのセットアップに関する HowToを提供します。
あわせて Windows2000およびTurboLinux7Workstationを より便利に使うためのノウハウを紹介します。
■カンタン・インストール
「カンタン・インストール」は、X24で TurboLinux7Workstation を「試してみたい」人向けの手順です。
- 用意するもの
- インストールフロッピー作成
- インストール
- セットアップ
- TurboLinux7Workstation の起動・終了方法
- TurboLinux7Workstationの削除
「本格導入したい」人は、左のメニューをどうぞ。(^^p;
- USBフロッピーディスケットドライブ(X24製品付属のもの)
- DOS8フォーマット済フロッピーディスケット 3枚
- rawrite.exe
- network.img
- C:ドライブに 3GB以上の空き容量
- (会社など)ftp.turbolinux.co.jpに接続できるネットワーク環境(と一本のEthernetケーブル)
- ネットワークの情報(IPアドレス,ネットマスク,ゲートウェイアドレス,FQDN,DNSアドレス)
※FQDN とは walther.coolnet.or.jp のようなフルネームのこと
- お好みで、3ボタンのUSBスクロールマウス。(IntelliMouseなど)
- 1枚のフロッピーにegu.tgzをダウンロードしておく。ラベルは「お弁当箱」とでも。(^^p;
- rawrite.exe
と network.img
を C:\LINUX (フォルダを作ってください)にダウンロードしておく。
(eguは Windows2000での ftpダウンロードにはNextFTP(シェアウェア)を利用しております)
- 残り 2枚のフロッピーディスケットに「install」「boot」のラベルを貼る。
- Windows2000を起動し「プログラム→アクセサリ→コマンドプロンプト」を起動。
- USBフロッピーディスケットドライブを接続。「install」のフロッピーディスケットを挿入。
- CD C:\LINUX[ENTER]
RAWRITE.EXE NETWORK.IMG B:[ENTER]
と入力。(Windows2000上で ディスケットドライブが B: と認識されている場合。)
- カキコキと 1.44MBが書き終わるのを待つ。そして exitでコマンドプロンプトを終了。Windows2000をシャットダウン。
「インストール」とは X24のハードディスクにプログラムや初期設定ファイルを入れる作業を指します。
ループバックインストールします。(この方法だと「パーティション設定」「デュアルブート設定」しなくていいんですよー)
ターボリナックス社の ftpサーバを利用しますので、平日の早朝などのネットワーク渋滞が起こりにくい時間帯に作業しましょう。
USBフロッピーディスケットは接続済みだし「install」のフロッピーディスケットは挿しっぱなしのはず。
電源ケーブルとUSBフロッピーディスケットドライブとEthernetケーブルだけ接続してください。
- X24の電源ボタンを押す。USBフロッピーディスケットからインストーラが起動するはず。
- タイミングよく boot: install text を入力。
- 言語選択は「日本語」を選択。
- キーボードは「日本語106/109キーボード」を選択。
- ネットワーク設定であなたの X24(Windows2000)でのネットワーク情報を設定します。
※「ホスト名」はFQDNを入力することに注意。
- モニタは自動認識のまま変更しません。が、ビデオカードは「スキップ」します。
- サウンドカードは自動認識のまま変更しません。
- パーティションサイズは「2GB」、スワップサイズは「32MB」を選択。
- 「インストールタイプ」は「標準」を選択(ごめんなさい「すべて」は容量不足しますです)。
- 「rootのパスワード」を 2個所(タイプミス防止)設定してください。
- 「ブートディスク作成」では「boot」のフロッピーディスケットに挿し替えてから「了解」すること。
- 「リブートします」で「了解」
順調にいけば、2時間ほどでインストールは完了するでしょう。(ADSL1.5M の場合)
インストールが終わったら、ちゃんとインストールできたか、確認しておきましょう。
USBフロッピーディスケットドライブに「boot」のフロッピーディスケットは挿しっぱなしですよね。
- walther login: root
インストール時に設定した rootのパスワードを入力。
画面にはタイプしたパスワードは出てきませんが、構わずパスワード入力して ENTERします。
- root@walther# ping -n3 ftp.turbolinux.co.jp
pinging ftp.turbolinux.co.jp(213.999.222.11) 1ms
pinging ftp.turbolinux.co.jp(213.999.222.11) 1ms
pinging ftp.turbolinux.co.jp(213.999.222.11) 1ms
0% packet loss
とりあえず FQDNで ping できれば、インストールはできている、と思ってよいでしょう。
「セットアップ」とは X24が持つ機能を、使える状態にする作業を指します。
本来はあなたがセットアップ作業を行うのですが、他人(egu)が設定した結果を「おいしく頂く」のも良いかと。
- USBフロッピーディスケットを「お弁当箱」に挿し替える。
- root@walther# mcopy a:egu.tgz .
※最後は「スペース」+「.」+ENTERですよー。
- USBフロッピーディスケットを「boot」に戻しておく。
- root@walther# tar xvfz egu.tgz
root@walther# cp egu/XF86Config /etc/X11/
root@walther# cp egu/modules.conf /etc/
root@walther# cp egu/fstab /etc/
root@walther# cp egu/harddisks /etc/sysconfig/
root@walther# turbowmcfg
で「KDE」を選択。
root@walther# sync; sync; sync
root@walther# shutdown -r now
- walther login: root
インストール時に設定した rootのパスワードを入力。
画面にはタイプしたパスワードは出てきませんが、構わずパスワード入力して ENTERします。
- 3ボタンのUSBスクロールマウスを挿してから
root@walther# startx
しばらくすると、サウンドが鳴りながらカラフルなウィンドウ画面が立ち上がるはずです。
トラックポイントも 3ボタンの USBスクロールマウスも使えるはずです。
- まずは webサーフィンしてみましょうか。
画面下のアイコン群の一番右「konqueror」を起動します。
「アドレス」欄に「http://www.turbolinux.co.jp/」と打ち込み、ENTERしましょう。
※まだMacromedia FlashPlayerをインストールしていないので、いくつかエラー表示されます。
TurboLinux7Workstationを使いたいときは「boot」フロッピーディスケットを利用してください。
(当然 Windows2000を使うときはハードディスクから普通に起動します)
終了するときは、必ず「shutdown -h now」してください。(ま、これは Windows2000でも同じですが)
なお、ループバックインストールしてますので TurboLinux7Wokstationは本来のディスク性能を発揮していません。
その点を差し引いて「試しに使って」みて、いじり倒してください。(^^p;
kernel をアップデートした場合はリブートする前に「mkbootdisk」コマンドで
「boot」フロッピーディスケットを更新することを忘れないように、ね。
Windows2000を起動し、C:\linux.img と C:\lin-swap.img を削除する。
フロッピーディスケット 2枚は捨てるなり Windows2000でフォーマットして再利用するなり、ご自由に。
削除の目的が「本格導入するため」だったら良いんだけどなぁ。(^^p;