| 1997年/アメリカ | |
| 監督 | スティーブン・スピルバーグ |
|---|---|
| 原作 | マイケル・クライトン「ロスト・ワールド」 |
| 音楽 | ジョン・ウィリアムズ |
| 出演 | ジェフ・ゴールドブラム、ジュリアン・ムーア、ピート・ポスルスウェイト |
前作がおもしろい映画というのは続編では不利な戦いを強いられる。これは宿命ともいえるもので、それ故続編は前作よりヒットするのは難しいと言われている。
さて、この作品はその話題性から言ってもそうしたジンクスとは無縁のように思われ、過去の国内ベストワンの「E.T.」の売り上げをも凌ぐのではないかとも言われていた。前作が前作だけに、またアメリカでのヒットを考えても、それは可能かもしれないというのが公開前の巷の噂であった。はたしてその通りにいったであろうか。
率直な感想を言えば、その答えはノーである。見終わって、おもしろかったとはとても言いがたい。ハラハラしなかったわけでもないし、画面の迫力に驚きもしたが、どうも十分満足できない何かが残った。
その理由としては、やはり単純に続編のジンクスに見事に当てはまってしまったというのがまずあげられよう。我々はすでにCGによって描かれた動く恐竜というものを前作で目にしている。その点が一番大きい。今回動く恐竜を見てもそれはもう既に我々にとっては当たり前の光景なのである。
とすれば、それ以外に観客を画面に釘付けにするものと言えば、その迫力を前作以上にすることと、物語のおもしろさしかない。
画面の迫力は増したように思える。しかしその方向性は「エイリアン2」である。つまり多くの恐竜を暴れさすことによって得られる迫力である。この迫力というのは恐竜という存在そのものが人間にとって脅威的なものであるという迫力ではなく、単に数によるパワーの迫力なのである。これでは確かに見ている時に圧倒はされるであろうが、それだけで終わってしまい、見た後にまでその高揚感が持続しないのである。
また、物語も最後まで引っ張っていく力がない。ただでさえ前作で人間が描かれていないと言われていたのに、今回はそれに輪をかけて魅力的な登場人物が登場しない。本当に恐竜が暴れるだけの映画である。個人的にはそれでもまだ前作のそういった批判は言い過ぎではないかと思っていたが、今回は本当にスピルバーグに「ジョーズ」の頃を思い出してほしいと思ってしまった。
そんなわけで、見る側の期待が過度に大きいだけに、ちょっと残念な映画であった。
<MK>
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