| 1998年/イギリス | |
| 監督 | ロジャー・スポティスウッド |
|---|---|
| 音楽 | デヴィッド・アーノルド |
| 主題歌 | シェリル・クロウ |
| 出演 | ピアース・ブロスナン、ジョナサン・プライス、ミシェル・ヨー |
ピアース・ブロスナン扮する新ジェームズ・ボンドの第二弾。前作の「ゴールデンアイ」が007としては久しぶりの大ヒットということもあって、否が応でも期待が膨らんでしまう。
結論からいえば、これはちょっと007ではない。かなりアクションを重視したとあって、その意味での見応えは確かにあるのだが、それだけなら007である必要性はないわけで、肝心の007がもつシリーズものの宿命ともいえる、ある意味マンネリズムのエッセンスが少々不足しているように感じた。
アクションの前にあるべき諜報活動や、ボンド・ガールとのロマンスなどといった部分が足りず、それ故以前関係があったというカーヴァーの妻とのやりとりなども消化不良で、相手がすぐに殺されてしまい、このあたりの絡みがもう少し、といった感じである。
今回ボンドの敵となるジョナサン・プライス扮するエリオット・カーヴァーも、メディア王が世界を手玉に取るという発想はおもしろいのだが、最終的にミサイルを盗み出してしまうなど、行動はこれまでの敵のスペクターたちと変わらず、最後まで情報操作という新しい視点でボンド及び世界をきりきり舞いさせた方が現代の悪という感じがでてよかったのではないだろうか。
また、ボンドガールの中国の諜報員ウェイ・リン(ミシェル・ヨー)も、先にちょっと触れたが、あまりにもクールすぎて職務に忠実で、いかにも中国人という風に描きすぎのような気がする。(カンフーをするに至っては、なにをかいわんやである。)
もちろんその点は新しいといえば新しいのだが、 一方で、前作は物足りなかったQの開発したボンドカーなど、特殊兵器の活躍は今回は十分堪能できた。
さらに音楽も、今回担当したデヴィッド・アーノルドは、かなりのジョン・バリーファンらしく、どうなるかと期待された割にはもう一つだった前作のエリック・セラよりは、遙かに素晴らしく、いかにもといえる007音楽を作り出した。
決してつまらなくはないんだけど、007ということを考えると後一歩という映画であった。
<MK>
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