インデペンデンス・デイ

1996年/アメリカ
監督ローランド・エメリッヒ
脚本ディーン・デブリン、ローランド・エメリッヒ
音楽デイビッド・アーノルド
出演ウィル・スミス、ビル・プルマン、ジェフ・ゴールドブラム

 先に原作を読んでからの勧賞だったので、興味は主に特撮。さすがにすごい。「スターウォーズ」を彷彿とさせる。都市の破戒シーン等は息をするのも忘れるほど。
 しかし、それ以外の人間ドラマは少々退屈。大統領選挙の「クリントン」の宣伝映画というのもあながち外れでもないか?

 立川シネマシティー1で見たが、音響は良いとして、インデペンデンス・デイだけ2000円というのはどーゆー事だあ(他は1800円)。

 ま、収穫は夏にスターウォーズ3部作再編集版が上映されるってところかもね。

<TT>


 予想に違わぬ出来の映画であった。近年忘れていたSF映画の醍醐味を十分味わうことが出来た。そして、アメリカ中が熱狂するのも頷ける内容の映画であった。

 あらすじは単純である。宇宙から高度な文明を持った生命体が地球を侵略しにやってきて、人類がいかにしてそれらに立ち向かっていくのか、といったものである。50年代のSF映画の焼き直しであるが、映像の凄さがその単純な物語を世紀末の恐怖へと追いやる。都市が破壊されるその映像は、これまでのディザスター映画と異なり、逃げ場のない恐怖感を見る者に与える。もちろんビルの火災や船の沈没、飛行機の墜落、襲い来る竜巻もその当事者の気持ちになればかなり恐ろしい出来事なのだが、地球上どこにいても同じように襲いかかってくる災難で、且つ人智の計り知れない相手ではその恐怖の度合いは比較の対象にはならない。
 だがしかし、生き残った人々は、その恐怖におののきながらもなぜか絶望はしていない。生きること、この状況を打破して生き抜くことを諦めたりはしないのである。そしておそらくはここがアメリカで熱狂的に受け入れられたことの大きな要因であろうと考えられるだろう。一部では世界の警察官のアメリカを讃える映画だと非難する向きもある。確かに見ている間、アメリカ以外の国が何等の主導権を握ることなく壊滅してしまうのが作為的に見えなくもないが、映画全体がわずか3日間の出来事では、よほど危機管理のしっかりした国でなければ何の準備もするまもなく滅びていったに違いあるまい。現在の国力の差を見れば、まあそんなに目くじらを立てるほどの問題ではないように思える。

 むしろ気になったのは、最後の空中戦での特攻シーンだ。市井の人間が我が身を犠牲にして世界を守る姿、そしてそれを誇りに思えと讃えるのにはどうも納得がいかない。何のための犠牲なのか、誰のために犠牲になるというのか。彼の子供達のためだろうか。それとも本当に世界のためなのだろうか。おそらくこの後の世界ではアメリカの大統領を指導者として再建がなされていくのであろうが、戦いの場面での世界の警察たるアメリカよりも、そのような今後を予感させる終わり方をしていることの方が問題のような気がするのである。有事においては人種の差、身分の差を超えて人々が互いに助け合うという場面をせっかく描いているのだから、ここでは大統領自身が自らを犠牲にして世界を救って、今後は生き残った全ての人達、それこそ市井の人達が互いに協力し合って新しい世の中を作って行くんだ、という終わり方にした方がよかったように思えるのだ。なにしろ、7月4日を人類の独立記念日にしよう、と言っているのだから。だがそう考えるのは、お上に不満のある日本人的な発想なのだろうか。

<MK>


Back Top