続見知らぬ生物(もはや既知生物)との遭遇


人間とは、ある種のきっかけで、事前情報がインプットされてしまうと、 そのことに敏感になってしまうものらしい。

最近、私は道を歩いていても、奴とそっくりな木の枝や草が落ちていると ドキットして足を止めてしまう。なにもかも奴に見えてしまうのだ。

その結果、私の家から3分の距離の通勤途中の通り道の場所でもわずか10cmに満たない ミニコウガイビルを目撃してしまった。この生物は擬態をするわけではないが 外見は木の枝にそっくりである。

私のように紐状生物がこの世に存在するという事前情報がインプットされてなければ、 誰もこの生物に気ずかずに通り過ぎて行く。
おそらくこの近辺でこの生物を認知したのは私だけだろう。

通勤途中でもあり、写真を撮ることは出来なかった。
二日間、同じ場所の道のアスファルトの上にいたのも驚いた。

そして、今夜、7月24日金曜日、またあのときと同じ市民体育館の帰り道、 ほぼ、同じ場所のアスファルトの道路の上に奴がいたのである。

今度は、こいつの詳細画像を撮ることをもくろんだ。
いやなに、ちょっと写真撮影に御出演願うだけである。それにはこいつを捕獲して30分の道のりを家にまで持ち帰らなければならないのである。

さて、どうするか?考えることはただ一つ、ちょっとした、木の枝に巻き付ければ いいのである。

で、私は、そこらへんに落ちていた木の枝に奴のお腹のほうから、まるでフォークに パスタを巻き付けるように巻き付けていった。

奴の頭の部分のアスファルトに吸着している強い力には驚いた。! 無理に引っ張ろうとするとちぎれかねない。

ようやく、持ち上げたと思ったら、すぐにまたアスファルトに頭が吸着

これを数回繰り返して、ようやく、手元まで持ち上げ、奴がまたアスファルトに吸着するより 先にすばやく枝をくるくるっと廻して捕獲に成功!
この意外なしぶとさにあっけに取られた。しかもかなり強い吸着力 よもやこんなところで苦戦するとは思わなかった。

さて、枝を持ちながらの家への帰り道、奴の知覚センサー(頭)はニューっと伸びて 私の手に異常接近を開始する。

「こらー! 寄ってくるんじゃなーーーい。!あっちを向いてろ!」 と、 奴の頭を指で払いのける。 これを家までたどりつく30分の間に、何度繰り返したことか。

30分後、家に到着、今日はほんとは、市民体育館で汗を流した後、近くの 飲み屋で生ビールを飲みに行く予定だったのだ。
が、なぜか私の人生の行きがかり上、この生物に係わってしまったのである。

家ではひとまず、皿の上にこの生物を乗せた。他に適当な容器がなかったし、なにより この生物には水分が必要と思われるので軽く水を引いてやるためだった。

この生物は特に害虫というわけではなく、体からとんでもない毒素や病原菌を出すと いうわけでもないということは、もはや既知となってしまったことなので、私は 別に食器が汚れても構わなかった。

そして、私の今回の目的、買ったばかりのデシタルカメラ
NIKON COOLPIX900の威力を試したかったのである。
そして同時に買ったレイノックスのマクロレンズアダプタ、3.5倍の威力を試すのが目的である。

現在、私の持ってる一眼レフでもここまでの倍率はない。せいぜい等倍までである。 したがって私の写したかった、奴の頭の部分の超接写は、このデジタルカメラ及びマクロレンズ アダプタに頼らざるをえない。

超接写は難航を極めた。

まず、奴の頭はじっとしてはいない。ここにピントを合わせるのは並大抵ではない。
しかも超接写は被写界深度がきかず、わずかなピントのずれでも画面がぼけてしまう。
おまけに、デジタルカメラの共通の弱点としてスチールカメラのように絞りを効かすことが出来ない。
絞りを効かせば、被写界深度が広くなって、その分ピントの合う範囲が広くとれるはずなのだが。

但し、長所として、何度でも写し直しが効くことである。そしてその場で画像を確認できる ことである。
この画像もそうやって何度も撮り直したうちの一つである。
それでも若干ピントが甘くなってしまっている。私としてはここまでが精いっぱいだった。

この生物の頭の裏側の写真も撮りたかったが、ひっくり返すとすぐに反転して戻ってしまう。
やはり、こんな生物でもひっくり返されるという無防備状態をきらうようだ。
裏側を撮りたければガラスに吸着させ、その裏から写真を撮るしかしないだろう。
今度捕獲したらその写真を獲ってみよう。

スケーティング移動用粘液

この生物の吐き出す粘膜は、触ってみるとかなりの弾力があり、芯のある硬さがある。ゼリー状のとろける ようなものではない。

飼育?

まず、これは到底困難なことである。まず餌が分からないし、こいつを飼育する容器は おそらく周囲が完全密閉出来る容器でないと無理だろう。もちろん空気穴は必要

サランラップと輪ゴムで蓋をした程度では、そのわずかな隙間から這い出て、私の 寝込みを襲われかねない。
私は過去、ゴキブリに寝込みを襲われて顔の上を這いずり廻られた経験がある。


画像データは総てNIKON COOLPIX900によるものです。

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開放

写真撮影に御協力頂いたからには当然、奴を安全な場所に開放してやる義務がある。
それが、この生物への礼儀というものだ。
第一、このまま、死なせてしまっては、それこそこの生物にたたられて悪い夢を見かねない。
が、かといって、また木の枝に巻き付けて30分もの距離を歩いて深大寺まで戻るのは 辛いものがある。実際にはさらにまた家まで戻るのに30分かかる。

で私は、近くの野川の岸を選んだ。なによりもこの生物には湿気というか水分が必要だろう。
川の岸がこの生物にふさわしい場所なのか知る由もないが、私の考え付く唯一の場所だ。
野川まで往復約15分、このくらいの労力はつぎ込まなければならないだろう。

私は、深夜にコウガイビルを乗せた皿を持って歩くというミステリアスな、かっこで野川まで 歩き、岸のほうに落としてやった。
ここが、この生物にふさわしい場所なのかは全く不明である。単に私の思い込みだけの 判断である。


NIKON COOLPIX900 原版画像データ(レタッチなし)

(1280×960ピクセル)

注意

この画像は500KB前後の大容量です。本当に詳細を見たい方のみクリックしてください。
COOLPIX900の原版画像(レタッチなし)です。
昇華型プリンタで印刷時の解像度を266ピクセル/インチに指定して印刷すると
ほとんど写真と変わらないはがきサイズもしくは印画紙サービスサイズに近いプリントが出来上がります。
レタッチで僅かに明るくすると私のプリンタ(Nikon nP−100)ではちょうどいい結果がでます。これは印刷する人に任せます。
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