2000年に毎日新聞で報道された主な医薬品事故

 毎日新聞で「投薬ミス」で検索した記事の一覧です。
ただし、広尾病院の消毒液誤点滴事故関連は別に掲載しました。

 これらの事件について、くすりネットなどでの議論があれば、順次
紹介します。


毎日新聞による報道を要約しています。(毎日によるジャンル分け、見出し、掲載日)

医療ミス:8倍の抗がん剤で患者死亡 大阪赤十字病院 2000.03.10
医療ミス:予定量の10倍の睡眠薬を誤投与 東京医科歯科大 2000.06.02
医療過誤:妊娠中の主婦に投薬ミス 福岡の県立病院 2000.06.12
医療過誤訴訟:群馬大付属病院の投薬ミスを認める−−前橋地裁 1998.06.26
医療ミス:入院女児に強心剤を過剰投与 八王子小児病院 2000.08.12
医療過誤:入院中の女子高生が医師の投薬ミスで死亡 埼玉 2000.10.12
医療過誤:「投薬ミス隠し上司から指示」埼玉医大主治医明かす 2000.10.25


医療ミス:8倍の抗がん剤で患者死亡 大阪赤十字病院 2000.03.10

    病院の説明によると、男性は末期の前立腺がんで昨年12月下旬に
   入院した。抗がん剤による治療を行うことになり、同27日午前、
   主治医の男性研修医(27)の指示を受けた看護婦が、抗がん剤
   80ミリグラムを水に溶かし、点滴で投与した。
    同日夕、男性が吐き気や下痢の症状を訴えたため、病院側が
   調べたところ、10ミリグラムと指示すべき抗がん剤の量を間違えて
   いたことが判明。主治医が、別の抗がん剤を使う際の量と勘違いした
   という。
    副作用のため白血球が減少。敗血症になり、今年1月13日に
   多臓器不全で死亡。

医療ミス:予定量の10倍の睡眠薬を誤投与 東京医科歯科大 2000.06.02

   主治医が遺族に対し「当初、上司からミスを隠すよう指示された」と
  組織的な隠ぺい工作の事実を明かしていた。
   病院長は「まことに申し訳ない。事故後、すべての投薬の量をコン
  ピューターでチェックする方式に改めた」と話している。

医療過誤:妊娠中の主婦に投薬ミス 福岡の県立病院 2000.06.12

   事件は97年県立柳川病院が、妊娠中の主婦(35)に増血剤「フェルム
  カプセル」の代わりに院内の薬局の薬剤師が間違って消炎鎮痛剤
  「フルカムカプセル」を手渡し、約2週間、1日1錠の服用を続けた。
   県外の実家に里帰りし、別の病院の診察を受けた際、そこの医師の
  指摘で初めて薬が間違っていることが分かった。このため羊水が異常に
  減少し約1カ月入院。県はミスを認め、既に主婦に慰謝料など計約266

 万円を支払い、示談が成立

医療過誤訴訟:群馬大付属病院の投薬ミスを認める−−前橋地裁 1998.06.26

   事件は91年1月9日、27歳の女性が解熱剤のインドメタシンを約50mg
  投与され、激しいぜんそく発作を起こして意識不明後死亡、胎児も死亡
  病院は、「ぜんそくの専門医でない産科医が危険を予見するのは難しい」
  と主張。
   前橋地裁は、原告側の訴えをほぼ全面的に認め、国に対し7477万円の
  支払いを命じた。

医療ミス:入院女児に強心剤を過剰投与 八王子小児病院 2000.08.12

   99年9月、心臓病で入院中の女児(4カ月)について主治医が同月17日、
  内服用に処方せんを作成した際、本来の適量「0・05ミリグラム」と
  指示するところを「0・5ミリグラム」と記載。指示された薬剤師、
  看護婦も誤りを見逃し、過剰投与が22日朝まで計10回続いた。
   女児は19日からジゴキシンの中毒症状である吐き気などが表れたが
  病院側は気付かず、22日昼前には心臓停止状態にまで容体が悪化した。
  別の医師が投薬ミスに気付き、女児は一命を取り止めた。

医療過誤:入院中の女子高生が医師の投薬ミスで死亡 埼玉 2000.10.12
医療過誤:「投薬ミス隠し上司から指示」埼玉医大主治医明かす 2000.10.25

   埼玉医科大総合医療センター(川越市)で10月7日死亡。
   所長らの説明によると、女子高生は下あごのしゅよう治療のため、
  先月25日入院。主治医は、抗がん剤「ビンクリスチン」の投与を決め、
  説明書に投与について英語で「1週間につき」とあるのを「1日につき」と
  読み間違えた。このため女子高生は同27日から今月3日まで毎日投与を
  受け、強い副作用を起こした。4日に投与を中止したが、7日昼過ぎ、
  多臓器不全で死亡した。主治医はビンクリスチンを扱うのは初めてだった。
   主治医が遺族に対し「当初、上司からミスを隠すよう指示された」と
  組織的な隠ぺい工作の事実を明かしていた


【kusuri-netでの議論の一部】


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