LoTW (補足)


Logger32の日本語説明書の中でLoTWについても触れましたが、実際に、証明書(Certificate)の取得から、DXCCのエンドーズメント申請までやってみました。
新たにLoTWを利用してみようかという方の参考になればと考え、日本語説明書で説明出来なかった注意点をいくつかご紹介したいと思います。

LoTWとは

正式には、Logbook of The Worldと言います。各局が、然るべき証明書の付いたログデータをLoTWのデータベースに送ります。例えば、私の場合は今回初めて2万局以上のログデータを送りました。その結果、私のログデータの1件1件について、相手局のログデータと一致をチェックします。当然、全ての相手局がLoTWにログデータを送っている訳ではないので、相手局のログデータと一致した1300件余りのQSOデータがQSLデータとして送られてきました。もしこれらのQSOデータをDXCCの申請等に使用する場合には、「紙」のQSLカードを送る必要もなくなる訳です。
データベースのQSLデータも随時更新されてゆきますので、常に最新のQSLデータをダウンロードしてLogger32のログデータを更新することが出来ます。
最後に、DXCCのMixモード、CWモードのエンドーズメントの申請もやってみました。これも実に簡単で、たまたま該当のQSOデータが1300件の中にあって、必要なQSOを全て申請することが出来ました。これも、LoTWのWeb上で簡単に出来ます。

証明書(Certificate)の送付

書類による(身分)証明書を郵送しないといけません。
(1) ハムのライセンス(無線従事者証、或いは無線局免許状)のコピー
(2) 運転免許証、或いはパスポートの1ページ目のコピー

ハムのライセンス証明については、念のため両方を用意しました。今回はこれをデジカメで撮って、word文書に貼り付け、A4 1枚に収めて印刷したものと、手元にあったパスポートのコピーを送り、OKとなりました。


ログデータの送付

最初に大量のログデータを送る時に少々注意が必要です。当然のことながら、ここではLogger32を使用している場合の注意事項です。
今後ともLoTWのご厄介になるのであれば、LoTWに送付したQSOデータが一目瞭然となっている方がいいですよね。Logger32ではLogbook Page WindowにLoTW_sentとLoTW_rcvdのフィールドがありますが、送ったQSOデータにはLoTW_sentのフィールドに"Y"を書き込んでおけばいい訳です。次のような手順で"Y"を書き込みます。
(勿論、後で1ツ1ツやってもいいのですが、2万局もあると一括してやるしかありません。)

(1) Mainメニューから、File|Export logs|ADIF (adi) fileとクリックして、ログデータ全てをexportします。
(2) Logger32のディレクトリにあるLogbookのファイルを削除します。デフォルトでは次の4ツのファイルです。Logbook32.isd、Logbook32.isf、Logbook32.isl、Logbook32.ism
(3) 先ほどexportしたadiファイルをimportします。この時、Flag QSOs for LoTW export faileにチェックマークを付けます。
(4) LoTWに送るadiファイルをexportします。MainメニューからFile|Export files|Export LoTW fileをクリックします。Exportの最後に"Do you want to flag these QSOs as now having been sent to LoTW ?"と聞いてきますので"Y"をクリックします。
(5) 以上でLoTWに送るadiファイルが作成され、かつLogger32の各QSOデータのLoTW_Sentのフィールドに"Y"がふられます。


通常のリアルタイムロギング時の注意

今後、定期的にログデータをLoTWに送ることになりますが、既に送ったデータは送る必要がないので、最後に送ったデータ以降のデータを送ります。最初に全てのデータを送った後は、QSOの度に"これはLoTWに送るデータ"という印をつけておきます。
Logbook Entry Windowの上でマウスを右クリック、Setup、QSLingとクリックし、Flag QSOs for LoTWにチェックマークをつけておきます。これでQSOをロギングする度に印がつくことになります。QSL(ラベル)印刷するという指定の時使うFlag QSOs for QSLと同じ要領です。
LoTWに2回目以降のログデータを送る場合にも、Mainメニューから、File|Export files|Export LoTW fileを選択します。今度は、最初に送ったデータは除かれて、それ以降のQSOの度に印をつけたデータのみで作成されることになります。作成の最後に"Y"をクリックすることに注意して下さい。


「お金」もかかります

LoTWを使うからと言って申請料が不要になる訳ではありません。これもLoTWのWebサイトで確認して下さい。


その他の手順についてはLogger32日本語説明書Part-3、及びLoTWのWebサイトを参照して下さい。不明な点は筆者までメール、或いは掲示板等でお問合せ下さい。