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京都市の文字が現れ、東海道はついに京都市へ。ところが、この辺りは大津市と京都市の境付近を東海道が通っているため、ところどころで大津市と京都市の文字を見かけます。そんな中、東海道は山科の追分を過ぎ、いよいよ本格的に京都市へ。そして、東海道の終着点、三条大橋に着きます。 |
車石〜国道1号 | ||
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しばらくすると、右側に東海道と書かれた碑と、車石がありました(写真左)。車石とは、牛馬車の車輪の幅にあわせて道路に二列に敷設された凹状の舗石のことです。江戸時代以降、京に向かう主要街道に敷設されました。 やがて東海道は、国道1号線に完全に分断されてしまいます(写真右)。歩道橋を使用して渡ることになりますが、上から見ると、対岸の道がよくわかります。 |
いよいよ京都市 | ||
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国道1号線を越えると、東海道は完全に京都市に入ります。民家の前であっさりと京都市に入ってしまいました。しかし、遂に京都まで来たわけです。あと少し、あと少しでゴール。はやる気持ちを抑えながら、一歩一歩確実に歩を進めていきます。 さて、ここからの旧道には、何カ所かに道標らしきものが点在しています。中でも、左下の写真の道標には、「右ハ三条道」と彫られています。京都三条の方向を示す道標のようです。 東海道は、この先で広い通りに合流し、東海道線のガードをくぐります。 <写真説明> 左上:京都市に突入 右上:道標 左下:道標(右ハ三条道) |
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旧道分岐〜日ノ岡峠へ | ||
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合流した広い通りは、三条通りのようです。いよいよ三条が近づいてきたぞ。そう思った矢先、なぜか東海道は、宿場の門らしきもののある公園の先で、突如左の狭い道となります。まるで路地のようなこの道、これが東海道なのです。 狭い道を奥へと進むと、一本の通りに出ます。しかし、狭い道は通りを挟んでさらに先へ続いてます。これが本当に東海道?疑ってしまうほどの狭さ。やがて狭い道を抜けるとやや広くなりますが、さらにとんでもないことが。東海道は山の方へ向かって登っていくのです。最後に峠が残っていたのですね。 <写真説明> 左上:公園 右上:左に分岐する地点 左下:路地のような東海道 右下:清水山へ向かって上る東海道 |
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最後に峠が待っていた。東海道は山裾を縫うように、日ノ岡峠へと向かいます。坂の途中に木喰寺の亀の水(写真左)があります。亀の口から、今も水が流れ出ています。 坂を上りきると、道幅は細くなり、両側に住宅が密集しています。昔は日ノ岡峠と呼ばれていたそうです。今ではちょっとした丘の上の道といった感じです。狭い道なのに車が飛ばしてくるので、要注意。 |
三条通り(粟田口) | ||
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日ノ岡峠を越え、三条通に合流した東海道は、やがて長い下り坂となります。前方には京都の町並みが見えてきて、いよいよゴール間近といった感じです。浄水場を越え、右手に琵琶湖疎水の桜並木を見ながら進むと、やがて交差点につきます。ここは「粟田口」と呼ばれるところで、かつては刑場のあったところでもあります。東海道はここで左にカーブし、三条大橋へ向かいます。 |
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次第に通行人も増え、三条へ近づいていることを実感します。途中、水の澄んだ小川を越え、ひたすら前進します。やがて、前方に人だかりが。その手前には京都御所の方を向いている彦九郎像がありました。そう、ここは京三条。ついに来たのです。しかし、三条大橋の手前でイベントをやっていて、肝心の三条大橋が見えません。 |
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遂に来たのです。江戸日本橋から126里、約490kmの道のりを歩き通したのです。イベントのせいで、一度は感激が半減したものの、三条大橋と、鴨川の両岸に咲き乱れる紅枝垂桜を見たとき、再び感激が戻ってきました。17時13分、京都三条大橋着。よくぞここまできた!自分をほめたい一瞬でした。枝垂桜よりもピンク色が濃い紅枝垂桜が、疲れを癒してくれます。遂にゴールです! |
三条大橋を前にして |
イベントの人だかりで、最初は三条大橋を見ることができませんでした。しかし、人混みを抜けると、そこには三条大橋があり、出迎えてくれました。鴨川の両岸にはピンク色が鮮やかな紅枝垂桜が咲き乱れ、本当に京都まで来たんだなと実感しました。花の咲く季節にゴールできたことを大変喜ばしく思いました。私は現在、都内の企業に勤めるサラリーマンです。このため、東海道は土日、祝日しか歩くことができません。それでも人間やれば出来る。一歩一歩着実に進むことで、ゴールできるのです。 最後に、東海道の旅は、歩く楽しさを知るいい旅だったと思います。歩く速度で見る景色、歩く速度だから出会える地元の人々や旅人とのふれあい、歩く速度だからこそいろいろな発見があったのだと思います。いろいろなことがあった東海道ですが、終わってみると寂しい気持ちと成し遂げたという満足感が入り乱れています。でも、やっぱり満足感でいっぱいです。東海道は、楽しかった! |
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