(函館市交通局)



港町函館。異国情緒漂う北海道の玄関口。長崎と並んで夜景の美しいこの町には、函館市交通局の運行する市電が走っています。函館の観光といえば、教会のある元町、五稜郭公園、湯ノ川温泉、そして函館山と、市内観光がメインとなります。市電は温泉地湯ノ川から函館駅を経て、教会や函館山のある元町に路線があります。また、路線バスとの共通1日乗車券、2日乗車券などが発行され、市内観光には欠かせない交通機関となっています。もちろん、函館市民の大切な足であることにはかわりありません。


【歴史】
1895(明治28)年2月25日に馬車鉄道の敷設を開始し、1897年12月12日に東川(後の東雲町)〜弁天町(現、函館どっく前)を軌間1,372mmで運行開始したのが最初です。その後、1989年12月12日に湯の川温泉利用者の輸送を目的として東雲町〜湯の川温泉が開業し、1914年5月10日には宝来町〜谷地頭が開通しました。1943年11月1日には、函館市に路線が譲渡され、市電となりました。

1950年9月にはガス会社前〜宮前町、1951年7月には宮前町〜五稜郭公園前、1954年11月にはガス会社前〜五稜郭鉄道工場前、1955年11月には五稜郭鉄道工場前〜五稜郭駅前、1959年9月には湯の川温泉〜湯の川と次々と開業していきました。最盛期には1日に13万5千人を輸送するなど、函館市の大動脈となりましたが、その後モータリゼーションの発達による車の普及により、次第に路線を縮小していき、現在は湯ノ川〜谷地頭(2系統)と湯ノ川〜函館どっく前(5系統)の計2系統が残るのみとなりました。

路線が縮小された函館市電ですが、1993年には「箱館ハイカラ號」が復元され運行開始、さらには函館市電としては27年ぶりに新型車両(2000形、3000形)が登場するなど、函館市のシンボルとして、活躍を続けています。



【路線】
現在の函館市電は「湯ノ川〜谷地頭(2系統)」と「湯ノ川〜函館どっく前(5系統)」の2系統が運行されています。両系統とも、日中は10分間隔ですが、湯ノ川〜十字街間は両系統が同じ区間を走行しますので、5分間隔となっています。本数も適度にあるため、大変利用しやすい交通機関です。

路線図はこちら



【料金】
函館市電は料金均一ではないので、乗車区間により200円〜240円となります。ただ、市電と市バス乗り放題の「一日乗車券」「二日乗車券」が発行されており、函館市内観光には大変利用価値の高い乗車券になっています。このほか、プリペイドカードの「イカスカード」も発行されており、小銭がなくてもカードで乗車できるようになっています。

1日乗車券 整理券




【画像集】
撮影した市電の画像集です。旅行の合間での撮影となりましたので、数は少ないのですが、参考になればと思います。

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