FT817用の軽いハンドマイク


(ハンドマイクの回路図)

YAESUのFT-817はHF-UHFまでをオールモードでカバーする移動運用にフォーカスを当てた素晴らしい無線機ですが、付属している純正のハンドマイク(型番,MH31)が随分と立派なもので(同社の固定機用のハンドマイクと同じ)山歩きの友にするのには重くてオーバースペックと思い、簡単なハンドマイクを作りました。

作製は下記の通り。

1・FT817のマイク端子はLANケーブル用のモジュラーです。ジャンク屋などでLANケーブルの切れ端を入手。
2・マイクのケースにはタカチのSW-40(W30xH20XD40mm)を使いました。小さくて手のひらに包み込めるので良いサイズです。
3・マイクエレメントは2端子のエレクトリックコンデンサマイク(ECM)を使います。その他に10μFの電解コンデンサ、2.2kΩの1/4W抵抗各1個。
4・FT817のマイク端子のうちGND,PTT,5V,MIC の合計4個の端子を使います。ピンアサインメントは取説に書いてあります。
5・結線は回路図の通り。尚、結線部を取りまとめるのは管ヒューズ用のプラスチックのヒューズケースを使いました。ヒューズケースからマイクのケースまでは3芯のシールド線を使います。
6・尚回り込みなどがある場合はECMの両端子(ホットとグランド)にセラミックコンデンサ0.001μF(101)をパラレルにつなぎます。

使用感

FT817のマイクゲインはSSBではディフォルト(50)のままで使います。変調はコンデンサマイクの感度が良すぎるせいか、ちょっと固めで、SSBで使うにはDX向きにはパンチがあるが、ラグチュー向きではない、というレポートをローカル各局から貰いました。FMで使うと変調が深すぎて威圧的とのことです。AMで使うとこれまた変調が深すぎて却って了解度が悪いようです。やはり純正品はいろんな意味でバランスの取れているものだ、と思います。

自分の場合はSSBの山岳移動に特化しているので、パンチがあるほうが良いか、と勝手に考えていますが、一般的な使用には5.5V端子に直列している2.2kΩをもう少し大きな値にしてみると適正かもしれません。このへんは自分の目的にあわせ多少カット&トライが必要かもしれません。

さて重量は純正のハンドマイクが170g、自作品は35gで、135gの軽量化です。最初っからこれが目的ですので、その意味では成功です。山岳移動の楽しみが、又一つ増えました。(尚、トライしていませんが、YAESUによると、ハンドマイクはわざわざ適度な重量感を与えるために中に「おもり」を入れているとの由です。これをとれば軽量化にはなると思います。)


(戻る) (ホーム)