愛用の50MHz山岳移動用無線機


ミズホのピコ6と430MHzのハンディ各1台という設備で開局した当局だが、50MHzの楽しさ、50MHzでの山岳移動運用の素晴らしさに「はまって」以来、気づけば50MHzの移動用の無線機がごろごろと増えてしまった。結果として頻繁に持ち歩くもの、ほとんど「お蔵入り」状態のもの、などに分かれてしまい登場機会の少ない無線機には申し訳ない事をしている・・。そんなこともありここでは所有する6台の50MHzの移動用無線機を休眠機も含めてせめてコメントとその画像でも登場させよう、という目論見。


1・MIZUHO ピコ6 (MX-6S):

(50MHz山岳移動無線機。
右上:FT690mkII、右下:FT690、
左上:HT750、左下:ピコ6)

MX-6Sという型番があるにもかかわらず誰からも「ピコ6」という愛称で呼ばれている。市販の50MHzのSSB/CW機では最小で、そのコンパクトさ、軽さ故50MHzの山岳移動をこなす局なら必ず1台は持っているはずだ。開局前から50MHzで山からの運用をしようと考えていた私にとってはこれが開局リグ。買ってきたその日に付属の30cm程度のアンテナをつけてベランダに出てワッチしたら北海道の局がガンガン入感した。50MHzとの衝撃の出会いだった・・。ノイズ混じりの変調も親しみやすかった。憧れていたアマチュア無線らしい雰囲気がそこにはあった。同時に買ってきた430MHzのFMもワッチするがこちらは雰囲気が全く違っていた。言葉づかいが違い、不快な運用も耳についた。FMの変調もきれいすぎてアマチュア無線という感じがしない・・。何の興味も関心も抱けなかった。

実用面としてのピコ6。

−周波数 : 買った状態では50.200-250MHzまでカバーするクリスタルが内蔵されており、空きスロットにもう一つ任意のクリスタルが増設できる。私は50.150-200MHzを増設しているが夏場などはバンドが混み合うので50.250-300MHz用のクリスタルも予備として用意している。周波数の変動はアナログ機故にあるがさほど気にならない。水晶一つでもう少しカバーする周波数範囲が広がればなぁ、という気もするが。

−感度 : これは全くいうことがない。非常に感度が高く山での運用では聞こえすぎて困る、という状態もある。ピコ6で了解度・信号強度51から41程度で聞こえていても出力自体は1Wなのだから呼んでも取ってもらえる可能性は多いとは言えないだろう。それならむしろ聞こえなくてもいいのでは?とも思えてしまう。なぜなら高感度すぎるせいかしばしば混変調で悩まされる事があるからだ。技術があればフロントエンドのゲインを下げる事くらい容易なのかもしれない。まぁしかし感度が抑えられていれば「耳が悪い」と言われるだろうし・・結局はユーザのわがまま?トランシーバなのだから感度が良い、という事は良い事ではないだろうか。

−出力 : 1Wという出力。運用スタイル・目的にもよるだろうが関東平野近郊の山から運用して、別に長距離を狙うわけでもなく平野部の局とたくさん・のんびりと交信しよう、という向きには全く問題無い出力だと思う。さすがに奥地のロケの悪い山などでは辛いかもしれない。が、電波を遠くまで飛ばすという意味では無線機の出力よりもアンテナにこだわった方が良いような気もする。1Wではあるが神奈川の標高1000m程度の低山からダイポールで愛知県あたりまでなら充分交信できる。南アルプスの3000m級の山に登れば関西や四国などにも手が届く。1W、おそるべし。とはいっても一応ピコ6につなげる事を前提とした5W10W20Wのリニアアンプも作ってみた。

−電源とマイク : 単三のニッカドも使えるとのことだが電源はもっぱらアルカリ電池を使う。アルカリでも1回1、2時間程度の運用であれば2泊3日あたりの山行にお供させても電池の換えは不要。1次電池はもったいないので本当はシール電池あたりを使えばいいのだろう。マイクは本体にPTTとともに内蔵されているので本来は不要なのだが、小さなマイクがあればFB。軽くて小さなハンドマイクがコンデンサマイクで簡単に作れる。(製作記事はこちら) なおミズホ純正のマイクはスピーカー内臓で使い勝手はいいのだが重くて山に持っていく気はしない。

−手を加えよう : もともとが手作り的感覚の無線機なのでいろいろと手を加える事が出来そうだ。特に12Vのシール電池をつないで使えるように3端子レギュレータなどを本体に内蔵させたり、減電圧を表示させたり・・。手を加えていくと自分だけの全くオリジナルな無線機になって愛着も湧く。(改造記事はこちら。)

* * * *

単三乾電池6本内臓状態で重量625g。 67mm x 40mm x 143mm。コンパクトで軽いと書いたがもちろん430MHzのハンディ機などとは比べようもない大きさ。それに筐体の骨組みも鉄ではなくアルミを使ってくれるともっと軽くなるだろう。でも銀色の小ぶりなボディは可愛らしい。いろいろ書いたが結局のところとても気に入っている。最近の山頂運用100山のうち登場回数は39回。最上位なのだから。


2・YAESU FT690MKII:

(上:FT690mkII単体の背面の処理。
透明アクリル板にアルミのL字アングル。
DCプラグも直結できる。下:FT690)

さてピコ6、1台で常置場所からしばらく運用していたがさすがにこれでは本格的な固定運用につかうのはやや荷が重い。移動にも固定にも遜色なく使える無線機は・・、これしかなかった。CQ 誌の「売ります・買います」コーナーをにらむ日々が続き中古のFT690MKIIをゲット!純正のリニアアンプ付きだ。

ピコ6のようなVXO機ではなくPLLの立派なデジタル機。周波数のドリフトともさようなら。VFOも2つつき、メモリーもある。使い勝手はピコ6の比ではない。単体では2.5W出力、純正のリニアアンプを乾電池BOXの代わりに後ろに接続する事により出力10Wに早変わり。乾電池BOXとリニアアンプを選べるという発想が気に入ってしまった。

実際の使用だが周波数カバーも50MHz帯すべてで、周波数もLCDで直読が出来る。混変調特性もピコ6よりも優れている。(それでも固定機と比べようはないが)受信感度もさすがに文句のつけようがない。と、良い事ずくめなのだが何故か私はあまり持ち歩かない。FT690MKIIでなくては信頼性がない、と思えるようなシビアな場所に登らないせいかもしれないし、ガンガンJCC,JCGを稼ごうという気持ちもないからだ。それに重量が重い(単体で1.05Kg、純正のリニアをつけると1.8Kgになる)というのもやや辛い。が、逆に言うとコンディションのシビアな夏や場所的に奥まった山や、たくさん稼ごう、という時には必然的に選ばれるべき無線機かもしれない。実際50MHzで山岳移動をしている局の中では最も多く使われているだろう。

パワーを出すときにはピコ6用に作った自作のリニアアンプ群の中から持っていくリニアアンプを選べばいい。750gという重量級の純正10Wリニアアンプは不要だ。そんなこともあり今では背中をアクリル板でふさいでしまい、標準で使っている3.1mmのDCプラグが簡単につなげられるようにした。アルミのL字アングルと簡単なプラケースですぐに出来る。JK1RGA局のアイデアだ。板バネの電源部には3mmのスクリューを接触させる。逆接防止用のダイオードをつなげてハイ出来上がり。最近はもっぱら2.5W出力で固定の2ndリグとして使っている。又この状態での移動運用は2.6AHのシール電池で2時間くらいなら問題無く使用できる。

オールモードを名乗りながらも実はAMモードがない。これはこの無線機の最大の欠点かもしれない。でもそれ以外は使い勝手の良い、洗練されて信頼の置ける移動用無線機だと思う。残念ながら製造中止となってしまい、もう今では中古機として探すしかない。この後に出た無線機はどれもHFから430MHzもカバーしており小さいのだが、反面重く、電源も大食いで山頂まで持ち運んでの移動運用を前提とした無線機ではないように思う。ポータブル、を名乗れる最後の無線機なのかもしれない。


3・ YAESU FT690 :

上述FT690mkIIの前の機種。当局は順番が逆でこの初代機をmkIIの後から手に入れた。理由は簡単でFT690mkIIにはAMモードがなかったからだ。初代の方はmkIIと違いSSB/AM/CW/FMと文句なくオールモードを名乗れる。

外見は初代機だけあって後のmkIIと似ているがこちらは電池BOXが分離しておらず筐体の中に内蔵するしくみになっている(単二電池8本!)。出力は2.5W。私の場合は後継機を先に使ってしまった事もあるが周波数のステップが粗い、受信感度がmkIIよりも劣る、CWのブレイクインがない、などの気になる点がある。がそれにしてもAMモード内蔵は嬉しい。AMモードは今では50MHzにだけに残っているモードで、その変調は暖かみに溢れる。山の上から数あるAMコンテストへの参加、といったときにはもってこいだろう。

といいつつ自分の場合は山上からのAMコンテスト参加も一回だけで、これの登場機会は多くはない。もっと頑張らなくては。

私自身はやっていないがJI1TLL局が内蔵の乾電池ボックスを廃しその代わりにその中に鉛電池を内蔵させているのを見たことがある。素晴らしいアイデアだと思う。なおこの無線機の電源ジャックは+と−の極性が普通とは逆になっている(外側が+)ので注意が必要。


4・ 東京ハイパワー HT750 :

上述3機種が50MHzのみのモノバンダーなのに対してこれは7MHz,21MHzもカバーしている3バンドの無線機。50MHzでの出力は2W。ピコ6ほどではないものの小さくてそれでいてPLLのリグ、周波数も直読できる、といいことずくめのように思えて購入したのだが・・。

実際の使用感はどうであろうか・・。私にはやや不満がある。細かいつくりがいまひとつのようにおもえるのだ。例えばこの無線機では電源を入れると必ずデフォルトの7MHZからスタートする。少なくとも前回の状態を覚えていて欲しい。(内蔵の乾電池があれば一応は覚えておいてくれるが外部電池を使うとNG) モードの設定も切り替えは煩雑。CWもブレイクインタイムが設定できるのは良いがそれを覚えていないのだから上手くない。また受信感度がピコ6などに比べると格段に劣るように思う。もっともピコ6は不必要なほどに良すぎるのであり、2Wという出力からすればバランスがとれているとも言えなくも無い。無線機の大きさも6mマンの目から見れば7MHzと21MHzは要らないからその分小さくして欲しいとも思えてしまう。CWの運用はPTTで兼用出来る。簡易的だけど。

とはいえ乾電池を内臓(単三8本)で運用できるし大きさもそこそこコンパクトなので実は私の場合FT690mkIIよりも山での使用回数は多いのである。不満もあるが結構使っていたりする。ピコ6用に自作したリニアアンプ群ももちろん接続できる。


5・自作1号機「ビギトラ」:

(右:ビギトラ、左:TRX602。
TRX602のほうがわずかにケースが長い。
背面にリニアアンプの放熱板もついている。
後ろは手製のソフトケース。キルティング布の端切れで製作。)

アイテック電子ラボのキットを組立てたもの。同社の50MHzSSBトランシーバーのキットには「ビギトラ」(ビギナー用トランシーバの略?)と「TRX602」の2種類あるが、これは「ビギトラ」。このキットには専用の組立てガイドともいえる本がCQ出版社からも出版されており(「ビギナーのためのトランシーバ製作入門」同著を参考にしながら組立てる。回路の仕組みを説明したわかりやすい本なので勉強しながら組み立てる、という感じ。

キットの構成は11MHzのSSBジェネレータ基板に13MHzクリスタルを3逓倍して39MHzとしたトランスバータ基板を組み合わせて50MHzを作り上げている。(VXO回路はトランスバータ基板に載っている) 設計値としてオリジナルを組上げた状態で出力0.15Wとのこと。私の場合は0.1W出力となり、また周波数カバーは50.235-270MHzとなった。このままで使うのも勿論良いのだが、そこは当然の事ながら2つの欲望に悩まされる。出力アップと周波数拡大だ。

出力アップに関してはリニアアンプを増設する事になる。リニアアンプは外付にしてもいいし本体ケースの中に内蔵させても良い。ただし親機の出力が0.1Wなので一気にこれを増やすのは難しい。私は1W出力を目論んで、素子に2SC1970を選びリニアアンプ基盤ごとビギトラのケースに内蔵させ1W/0.1Wの出力切替え式としている。尚更なる出力アップを望んで2SC1971や2SC1945を用いたリニアアンプとの接続も試みたが結果としての出力は大差が無かった。0.1Wという親機の出力ではこれらを充分にドライブ出来ないのかもしれない。ピコ6の例を見るまでもなく1Wという出力は充分実用的だ。0.1WでQRPPの醍醐味を味わう事も出来る。

VXOの周波数拡大はある意味でアマチュアとしての最大にして永遠の課題かもしれない・・。周波数の拡大化と安定化は相反する。両者をいかに折合わせるか・・。色々な方法をトライしてみたが結果的にはスーパ−VXO方式(トランスバータのクリスタルをパラレルにする)を用いてみた。周波数のカバーは50.185−260MHzとなりまずまず安定している。もちろん満足はしていないのだが・・。又上記以外にもいろいろいじれる。まずはRSメータを送信時のRF計としても振らしてみる。CWトーン発生器をつなげばCWも可能だろう。色々遊べそうだ。

この無線機は非常に高感度だ。調整にもよるがメーカー機と同様なレベルの感度が得られる。変調音もなかなか良い。が、反面PTTを押したときの「ブチッ」という切替え音が気になる。又私の作ったビギトラの場合は送りと受けの間に20KHz程度の周波数のかい離がある。ゼロインしたつもりでコールすると少しずれている、というレポートを貰う事になる。CQを出していると少しずれて呼ばれる、とも言える。といってもどれも慣れの問題で自分にとっては致命的ではない。なによりもキットとはいえ自分で作った無線機なのでとても嬉しい。はっきりいってメーカ機が霞んでしまう。


6・自作2号機「TRX602」:

いよいよ真打の登場。私の最近の移動運用ではもっぱらこれを使用しているのだ。アイテック電子ラボから発売されているもうひとつのSSBトランシーバのキット「TRX602」を作ったものだ。アイテックラボの冊子・広告などによると実習を目的とした「ビギトラ」にくらべ回路設計から再現性に至るまでより本格的なトランシーバとのこと。「ビギトラ」がSSBジェネレータ基板とトランスバータ基板の2枚の基板で構成されているのに対して「TRX602」はそれらに別途VXO基板があり計3枚の基板構成。勿論各基板に実装される部品の数も「ビギトラ」よりもずっと多くキットとしての難易度・複雑さは「ビギトラ」よりも一枚上を行っている。い。とはいえ分かり易い解説書・取説、製作ステップ毎に小袋に仕分けされたパーツ、実装部品のシルク印刷を施した基板、等、作りやすさに対する気づかいは「ビギトラ」よりも良く、結果としてのキットの完成度は高い。

構成は11MHzのSSBジェネレータに13MHzの3逓倍トランスバータという組み合わせで「ビギトラ」と変わらない。「ビギトラ」のSSBジェネレータ基板やトランスバータ基板とは従って互換性がある。キットの設計値としては出力0.5W、周波数カバーは50.150-250ということで50MHzのSSBのメインストリートを充分な出力でカバーしていると言える。私の場合は出力200mW。周波数カバーはVXO基板上の可変コイルを用いて調整するのでほぼアイテックラボの設計値どおりの周波数をカバーした。

手を加えた箇所など
−出力アップ:上述「ビギトラ」と同様に出力アップを試みた。1Wではなく5W程度のパワーが出せればと考え増幅素子に2SC1971を使用したリニアアンプを製作、ケースの中に組み込んだ。0.2Wの入力では約4Wの出力が可能で、従って今は4W/0.2W切り替え式としている。(リニアアンプの製作記事はこちら)

−VXO:上述のように周波数可変幅はカンタイプの可変コイルを調節して周波数の下限を決めるものなのだが、これが全く上手くなくオリジナルのままでは周波数の安定度は低かった。何局か「TRX602」を作成・使用している局と話す機会があったがいづれの局も周波数安定に腐心されている様子だった。VXOにおいて周波数を安定させつつ拡大するというのは厄介で、そのキーは、クリスタルに直列に入っているコイルのインダクタンス、それにクリスタルの電極容量の増加、あたりにあるようだった。コイルのインダクタンス改善はまずこの可変コイルを廃し変わりにマイクロインダクタを使用、それも8μHから12μHあたりを個々にトライしてみた。又クリスタルの電極容量の増加に関してはクリスタルにパラレルに小容量のセラミックコンデンサを追加したり(5pFから1pFまで)、それを温度補償タイプのコンデンサに変えたりしてみる。コンデンサではなく同じ13MHzのクリスタルをパラにするという方法(スーパーVXO)もある。それにクリスタル、コイルに直列に入っているバリコンの値を違うものに代える、という手もある。このそれぞれの組み合わせについて挑戦するのは気の長い話だ。結果として 今はコイルに手巻きコイル、クリスタルはパラにして、オリジナルのバリコンを使うという組み合わせで50.165 - 50.250 MHzあたりをカバーしており一応の安定度も得ている。

−CW:電信は上手くないので積極的な運用はしないのだが一応電信にも出られるようにしてみた。発想は簡単で700Hzのサイン波を発生させる一石の基板を組み(回路はCQ誌からスクラップていたものを使った)出力をマイク端子につなぐだけ。トグルスイッチで入力の切り替えをしている。ただこれだけだとサイドトーンが出なく下手糞な電信打ちとしては困ってしまう。そこでオペアンプと圧電ブザーでサイドトーン発生基板もつくりそれにつないだ。これでブレイクイン機能こそ無いもののCWの運用も可能となった。

−ケース:「TRX602」をキットとして買ってくると鉄板に焼き付け塗装を施した黒塗りの格好良いケースが付属してくる。が、山岳移動用にザクザク使おうとするとこれが結構大きくて、何よりも重い。山屋としては軽量化を念頭に置くことになる。市販のケースを用いたりしたが、今では「ビギトラ」用のアルミのケースをアイテックから別途購入し、それを使っている。基板は丁度2段重ねできるのできちっと入るし見栄えも良い。

所感
−感度は「ビギトラ」同様実に良い。取説にはジェネレータのFETをガリヒ素のものにかえたりRF段の素子を変えたりする参考例がのっているが今のままで充分感度が良い。固定でのメインリグとしているFT655で聞こえるものはほぼ同じく聞こえるのだ。変調音も悪くない。

−「ビギトラ」で気になっていた点は見事に修正されている。つまり送り・受け切り替え時の「ブッ」という音も無くまことにスムーズに切り替えできる。又送信・受信時の周波数の20KHz程度の周波数のかい離はやはりあるように感じるがRIT回路がついているので問題無い。唯一の気になる点がAGCの効き。これは作り方が悪かったせいかもしれないが弱い局にあわせてボリュームをセットしていると強い局が入感するとリグが震えるばかりの音となってしまう。AGCに関しては「ビギトラ」の方がずっと良い。取説には「強化されたAGC」とあったのだけど。AGCに関しては他にも不満を持っているTRX602ユーザの声を聞いた事もある。(反面そんなことはないという声も聞く)もしかしたら作り方の問題?

−と不満も無くは無いのだが自分のスタイルの山岳移動には充分過ぎる4Wという出力に自作機であると言う愛着から、最近の移動運用や家からの運用もこれがメインになっている。ローカル局の影響でトランシーバの自作にトライしてみて本当に良かった。メーカー製の無線機を使う必然性がなくなってしまう。

Copyright:7M3LKF,Y.Zushi 2000/4/5

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