三度目で登れた高原山

栃木県塩谷郡塩谷町・2018年10月7日

この3連休は、Sさん(JI1TLL)と、再開したルートを使っての木曽御嶽、あるいは、紅葉の越後駒を期待して計画していたのですが、いずれも台風余波の風の予報が15mを超える予報だったので、これを諦め、比較的影響の少ない予報の栃木は高原山を目指しました。

高原山はいつも東北道を北上すると、宇都宮を越えて暫くで、左手前方に秀麗で見事な姿を現してくれるので、かねがね気になっていたピークでした。 最高峰釈迦が岳は1795mとそれなりの標高がある立派な山です。ここへはアクシデント、悪天候、と過去2回登山口まで行ってその山行を諦めたことがあったので、3度目の正直を狙いました。

矢板ICから県民の森方面にすすみ、大間々台で駐車。ここは海抜1200mを超えているので、今日の行程としては標高差は500m強でしょうか。 しばらくは緩やかで尾根に沿って展望のよいルートですが風が強いです。

ケルンの立つ八海山神社のある眺めの良いガレ場では眼下の関東平野展望が素晴らしい。ここから樹林帯となり一登りで剣が峰のピークへ。ここまで約50分程度。やや進むとようやく目の前に目指す釈迦が岳のピークが現れました。思ったより遠く、そして、高い。おもわずつばを飲み込みます。ここからがくんと標高を100m近く下げると細かなアップダウンのある尾根となります。更に進むと足尾の山を思わせる笹原が広がり沢の源頭や二重山稜 といいった以外の複雑な地形が出てきます。すぐ左手は草木に覆われては居ますが軽く100mはありそうな絶壁が続き眼下が見えません。むずむずするような歩きが続きます。風はますます強く、不安感が高まります。トラロープのかかる急登が何箇所かありようやく釈迦が岳の最後の登りに取り付いたようです。

木の根、段差の大きなステップをこなしもくもくと登っていきます。鶏頂山からのルートをあわせると山頂はすぐそこです。樹林が途切れてミヤコザサ に囲まれた小広い山頂に飛び出ました。2時間半の登頂でした。

関東平野の大観望に息を呑みます。一等点の横に小さな祠があり、その奥には立派な鎮座していました。ここも信仰登山の山なのです。

2mSSBで那須塩原市・若見山移動している山と無線の仲間を呼んでから、Sさんのヘンテナを借りて久々に6mSSBの運用。リグは西無線のNTS620 (1W)です。日光市移動を呼んでからCQを何度か出すと鹿島市と郡山市が重なり合って呼んできました。久々に味わうパイルに気持ちは良いですが後は続きません。暫く頑張って田村市に呼ばれてから閉局。1エリアより7エリアから呼ばれるとは意外でした。Sさんは2mSSBで途切れず呼ばれているようなので、今度はリグをVX3とし1WにRH770で430MHz。続けざまに水戸、鉾田、鴻巣と呼んできて、やはり430メガの手ごろさを改めて実感しました。ウォッチ局が6mとは比較にならないほど多いので簡単な設備でも短時間で交信が出来るのです。設営に時間をかけたくない、時間に追われる山ではかかせないバンドでしょう。6mで開局した当時は430メガは不法局含め不愉快な運用が多かったですが運用していて昔ほど不愉快な思いをしなくなったというのもあります。どちらもTPOで使い分ければ良いのでしょう。

あれほど強かった風もいつしか止んで、下山は往路を忠実に辿り戻ります。風に追われるように登った往路にくらべ、展望を楽しみながら戻ります。おもったより紅葉が進み、それが、西日の斜光線を浴びて燃えるような美しさです。強風で空気の不純物が飛んだのでしょうか、空の青も鮮やかです。 剣が峰への100m近いのぼりに息が上がります。上りついてここはヤマランポイント稼ぎ。430メガの奥の手、と思っていましたが一足先に着いて いたSさんが早くもヘンテナを組み立てていたので、ここでも期せずして6mの運用となりました。

傾きかけた西日に終われるように下山の途につき、矢板温泉(700円)に立ち寄り、東北自動車道に乗ります。いつもの通り断続的な渋滞が続きます が、これも佐野市で途中下車して佐野ラーメンを食べて再び高速に戻るともう渋滞も終わっており、佐野からはノンストップ1時間半で横浜に戻れました。

三度目の正直で登れた高原山・釈迦が岳、満足の山歩きでした。Sさん、ありがとうございました。

秋空が天に高かった 目指す釈迦が岳が近づいた 釈迦が岳山頂。祠、石仏、そして大展望 途中の露岩地帯からは関東平野が一望

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