雨に降られた大菩薩 

 (2015年8月29日 山梨県甲州市)


雨天の為に不発に終わった娘との山行を再トライすべく、近場で、簡単で、それなりの山、ということで昨日は大菩薩嶺を目指しました。

もともと雨の予報でしたが甲州市は曇り時々雨ということで、まぁ雨天敗退でもいいかということで行きましたが、笹子トンネルをぬけると雨はなく日川ダム経由で簡単に上日川峠まで。標高が上がるにつれガスの中です。

(雷岩への登りはガスの中だった) (雨の大菩薩峠)

こんな天気でも駐車場は30台以上。さすがに百名山。福ちゃん荘まで20分程度、荷揚げの車道歩きです。大菩薩嶺は3回目か、4回目か、よく覚えていませんが、過去の記憶は全くありませんでした。乳白色のガスのブナとミヤコザサの作る風景は実に幻想的で、晴れてはいないものの娘も感動している様子です。唐松尾根をとって登ります。カラマツが混じりだして高度が上がったと思うと樹林帯を抜け出して最後の急坂であっけなく山頂稜線、雷岩です。娘はそれなりに登っていますが、最後の急坂で「心臓バクバク」状態だったそうです。子供達が小学生だった頃はそれなりにいろんな山に連れ て行ったのですが、成人してからの最初の山にしてはこんなものでしょうか。ガスは少し晴れて日川ダム方面に展望が得られます。娘もその眺めに感動 している様子。福ちゃん荘から55分の登りでした。

ここからぬかるみの道で山頂へ。娘にとっては三山目の百名山です。(那須岳、木曽駒、大菩薩) 雷岩に戻りコッヘルで湯を沸かしコーヒータイム。 娘に「普段はコーヒー飲まないくせに山では飲むの?」と聞かれます。そう、日帰りでは普段も山で湯を沸かしてまでコーヒーは飲みません。実は山でコーヒーってかっこいいでしょ、とカッコつけているだけですがそうも言えません。

アマチュア無線運用では430でCQを出すとあっというまにパイルになりました。過去この山で50メガを何度かやったことがありますがそれも猛パイルでしたっけ。いつものアルインコDJ-S57にアンテナはホイッ プ(RH770)だけの簡易設備ですが、やはりこの山は無線のロケ抜群ですね。柏市、稲敷郡、といったあたりから呼ばれます。娘を待たせるわけにもいかないのでそれでも15分程度で無理やり閉局。

大菩薩峠方面へ下山し始めるとそれまでのガスが霧雨に変わってきました。カッパを着込み黙々と下ります。高度を下げるにつれて雨は本格的になってきました。無意識に急ぎ足となっていまい虫目との距離が離れてしまいます。おっとまずい。待機します。賽の河原の避難小屋は扉の調子が悪くて中に入れませんでした。この尾根、本当は笹原が広がりよい眺めで、それがこの山を選んだ一因だったのですが、今日は一切展望無し。残念です。ガスの中からボーっと山小屋が浮かんできて介山荘に到着。ここは雨よけがあり大休止。

本当はこの先石丸峠まで歩いて上日川峠まで戻る予定でしたが、この雨では仕方ありません。ここから後は荷揚げのジムニーが通る良く整備された道が福ちゃん荘へ通じています。過去大菩薩に来たときはテント持参での小金沢連嶺での縦走幕営であり、また丸川荘経由裂石へのルートだったと記憶しています。ゆえこのジムニー道は初めてのコースになります。整備されている道を進むと樹林帯となり雨が余り気にならなくなりました。

あっけなく下山して天目山温泉に立ち寄ります。ぬるめの湯にゆっくり浸かり、未だ2時半。渋滞のない中央道で帰宅しました。

さて娘は山を楽しんだものか。山行中はそれなりに「イイネー」「キレイダネー」を連発してくれてましたが、カッパを着ての雨の下り道では無言だったような。「又今度何処か登るか?」と聞くと「まぁ、またいつかねー」とはぐらかされました。


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