房総・鹿野山サイクリング 

 (2015年10月10日、千葉県君津市、富津市)


3連休の初日、避難小屋泊まりで上越国境の山を狙っていたが天気予報は今晩から雨。

ということで急遽行き先を変えて千葉県君津市の鹿野山へ。ここは山頂一帯にに神野寺はあるはマザー牧場はあるは、と登山対象の山で はないと思っていたのでサイクリングと結びつけてみた。前から自転車登山のルートとして考えていたものだった。

サイクリング車(東叡社ランドナー)で自宅から川崎駅まで自走、バスターミナルで自転車を分解し輪行袋に入れる。ここからアクアラインを通る高速バスで1時間で木更津駅前。東京湾を横断する間、乗り心地の良いバスで一眠り。木更津駅で自転車を組んで走り出す。鹿野山へのコースだがまずは君津駅前に出てそこから南西に進んで鹿野山を回り込むような形で入り、東面から登るルートを選ぶ。君津は私の住む横浜・鶴見に以前住んでいたアマチュア無線のローカル仲間が転居して住んでいる町だ。もう10年近くも前に横浜を離れたこのローカル局も自転車が好きで、よく鹿野山へ自転車で登られていた、そんなラグチュー話も今となっては懐かしい。今回も急にサイクリングに行く事を決めなければ、あらかじめ連絡でもすべきだった。叉機会を見つけてお会いしたいとも思う。

ここから向きを東に切って田園地帯へ。野焼きの煙が高くあがり、すこしむせるほどだ。台中という集落から鹿野山への登りについた。海抜は約30メートル。ここからじっくりと370mまで登っていくが選んだルートが良かったのか急坂はなく緩い登りが延々と続き、急速に脚の貯金がなくなることはなさそうだ。自分の愛車はフロントはインナー24T、リアは26Tまであるがそこまで落とさずとも登れそうだ。上空は羽田への アプローチのルートのようで2,3分おきにアプローチの飛行機が頭上を対向していく。

自転車は山登りと違ってずっとサドルにお尻を載せた状態であるせいか、山登りのように50分歩いて10分休む、といったペース配分を忘れてしまうようだ。気付いたら2時間以上延々とペダルを踏んでいたようで、鹿野山に登りついたら完璧に貯金もそこを付き脚が「出来上がって」いた。そのせいか、ビンディングペダルからシューズが外れずによろけて立ちゴケまでする始末。

鹿野山の最高峰は白鳥神社の裏手、ゴルフ場の中だが自転車を置いて、失礼して登っていく。山頂でのアマチュア無線運用、すっかり愛機となってしまったDJ-S57にRH770を装着して430メガ開局。佐野市の尾出山から出ている局がいたのでコール。尾出山は私も登ったが道を間違ったりと緊張感のある山だった。

最高峰で無線をやるともう用はない。神野寺は古刹とのことだが、どうもトラが逃げたと言うあの事件の印象しか残っていない。(随分昔の話ではあるが) 通り過ぎると見晴らしの良い路肩で発発をたいて50メガのF9FTを上げているワンボックスを発見。ぜったい知っている局だろう、と名乗ろうと思ったが、相手は車中に引きこもって私に気付かない。鹿野山はアマチュア無線の移動運用でも有名なポイントだが、車での移動となるとこのあたりで運用するのだろうか。

マザー牧場の横を通り鹿野山を下る。この後は上総湊に出て金山で行く予定だ。上総湊まではずっと下り道。楽が出来そうだが、下りは下りで緊張する。下ハンを握って前後ブレーキを交互にかけながら下って行く。途中で雨粒が落ちてきた。天気予報どおりではある。下りきって周りの田んぼが雨に濡れていい雰囲気だ。どうもやみそうになく、レインウェアを着てしばらく走ると上総湊へ出た。まだ16時前とはいえ雨のせいか薄暗い。せかされるように海沿いの国道を南下していく。途中の竹岡という町は実は有名なラーメン屋がありかねてから狙っていたがここに立ち寄って遅い昼食。このラーメン屋に立ち寄ってみることが今回のルート取りで大きなウェイトを締めていたとはとても人には言えない。漁港のおばさんの作るラーメンは素朴な味で、店の雰囲気とあいまって好ましいものだった。

再び雨の中国道を南下して金谷港へ。17:20分発の久里浜行きフェリーに乗ることが出来た。久里浜駅で自転車をばらし、京浜急行で鶴見迄戻る。走行距離57km、約370mのヒルクライム。自転車・山・無線・B級グルメとそれなりに楽しめた一日だった。


(左:今回のルート図・GPSデータをカシミール3D地図上で再生したもの。右上 鹿野山の稜線から 右中 鹿野山から下りるとぱらつく雨の中田んぼが鮮やかだった。右下:竹岡のラーメン。チャーシューと玉ねぎトッピングが圧巻)


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