★「ジョー&飛雄馬」の話題(労組機関紙「あらぐさ」より)★

*紀ちゃん登場(2002年10月2日)

 「ジョー&飛雄馬」に、いよいよ紀ちゃんが登場した。彼女は高森朝雄の原作にはなく、ちばてつやが創作したキャラクターだそうだ。あしたのジョーを読んだ人の受け止めは、男女で差が出るのは当然だが、それが予想とは反対の傾向があるようだ。つまり、女性は白木葉子を支持し、男性は紀ちゃんを支持するのである。
 梶原一騎の理想の女性は白木葉子なのだそうだ。ところがちばてつやは、ああいう女性が我漫ならない。それで思いきり嫌な女性に描いてしまったようだ。そして、それとバランスをとるかのように、葉子似の紀ちゃんを出してみたという事か。
 最初の場面は、ジョーが紀ちゃんを葉子と間違える。そして紀ちゃんは、ジョーの一挙手一投足が、おかしくてしょうがない。そういえば思春期の頃は、女の子を笑わせる事に、甘酸っぱい気持ちを味わったものだ。

*貧乏好き(2002年7月27日)

 ひき続き「ジョー&飛雄馬」にはまっている。私の姉は貧乏嫌いで、花形満が好き、左門豊作が嫌いで、「あしたのジョー」は、漫画全体が貧乏ったらしくて嫌いと言っていた。姉への反発からか、私は正反対の価値観を持った。左門豊作の努力家ぶりに憧れ、「あしたのために」の言葉の響きに酔いしれた。そして、白木葉子よりも、林紀子の方が好きだった。思えば当時、ちばてつやが描く女の子に、憧れたものだった。「紫電改の鷹」「ユキの太陽」「蛍七子」etc...
 ドヤ街を抜け出し、泪橋を逆に渡るドンデン返し。人生自体がそうありたいと願う。矢吹丈お得意のクロスカウンター自体が、そんなドンデン返しを象徴していたと思う。力石徹の三十三回忌が、盛大に行われたそうだ。

*紀ちゃん(2002年5月14日)

 「あしたのジョー」と「巨人の星」が、講談社の雑誌で甦った。小さい頃、立ち読みで必死に読んだのを思い出す。本が嫌いだった私は、国語力のほとんどを漫画から吸収した。そのため、「あしたのジョー」のせりふは、ほとんど全部覚えていた。その暗さが嫌いだと言った姉とは裏腹に、私はジョーの境遇の暗さが大好きだった。共感を覚え続けた。
 今回意外に思ったのは、ジョーの初恋の相手、紀ちゃんの名前である。当然といえば当然だが、「林紀子」だった。どっかで聞いたような名前である。その事をSさんに言ったら、「うちにはホシ・アキコも居るしねぇ」と言って、笑っていた(注:うちの職員にハヤシノリコが居て、当時はホシアキコもいたのだ)。

*左門豊作は熊本出身!(2001年11月20日)

 分析化学会が熊本大学で開催されるので、友人から熊本の名物を聞かれました。左門豊作は、「鹿児島出身ではないか?」という人が多かったのですが、調べたら、熊本農林高校出身でした。